Step 3:セル、行、列の基本概念

📊 Step 3: セル、行、列の基本概念

スプレッドシートの構造を理解しよう!住所のように場所を指定する方法

📋 このステップで学ぶこと

  • セル、行、列とは何か
  • セルアドレス(セル番地)の読み方・書き方
  • 範囲指定の方法
  • 絶対参照と相対参照の基本

🎯 1. セル、行、列の基本

スプレッドシートの構造を理解しよう

スプレッドシートは、行(よこの線)列(たての線)が交わってできたマス目(セル)で構成されています。

まずは、この3つの要素をしっかり理解しましょう。これが分かれば、スプレッドシートの操作がグッと楽になります。

📊 スプレッドシートの構造(※横スクロールできます)

A列 B列 C列 D列 E列 +——+——+——+——+——+ 1行 | A1 | B1 | C1 | D1 | E1 | +——+——+——+——+——+ 2行 | A2 | B2 | C2 | D2 | E2 | +——+——+——+——+——+ 3行 | A3 | B3 | C3 | D3 | E3 | +——+——+——+——+——+ 4行 | A4 | B4 | C4 | D4 | E4 | +——+——+——+——+——+ ↑ 行番号(左側に表示) ↑ 列記号(上側に表示)
📌 3つの基本要素
  • セル(Cell):1つ1つのマス目のこと。ここにデータを入力します
  • 行(Row):横の並びのこと。1、2、3…と数字で表します
  • 列(Column):縦の並びのこと。A、B、C…とアルファベットで表します

マンションで例えると分かりやすい!

スプレッドシートの構造は、マンションに例えると理解しやすくなります。

🏢 マンションで例えると…

スプレッドシートは、縦と横に部屋が並んでいるマンションのようなものです。
  • 列(A、B、C…) = 棟(A棟、B棟、C棟…)
  • 行(1、2、3…) = 階(1階、2階、3階…)
  • セル(A1、B2…) = 部屋(A棟1階、B棟2階…)
「A棟の3階」と言えば、部屋の場所が分かりますよね。スプレッドシートも同じで、「A列の3行目」と言えば、セルA3の場所が特定できます。

行と列の覚え方

「行」と「列」、どっちが縦でどっちが横か、混乱しやすいですよね。こんな覚え方がおすすめです。

📏 「行」の覚え方

「行」という漢字の「彳(ぎょうにんべん)」は、人が横に歩いているイメージ。だから「行」は
📐 「列」の覚え方

「列」という漢字の「刂(りっとう)」は、縦に並んだ刀のイメージ。だから「列」は
💡 迷ったらこれで確認!

  • 行(Row)に並ぶ → 数字(1, 2, 3…)で表す
  • 列(Column)に並ぶ → アルファベット(A, B, C…)で表す

🔢 2. セルアドレス(セル番地)

セルアドレスとは?

各セルには、住所のような固有の名前があります。これをセルアドレスまたはセル番地と言います。

セルアドレスを使うことで、「このセルにはこのデータが入っている」「あのセルの値を使って計算する」といった操作ができます。

📍 セルアドレスの書き方(※横スクロールできます)

【セルアドレスのルール】 セルアドレス = 列記号 + 行番号 例: A1 → A列の1行目(左上の角) B5 → B列の5行目 C10 → C列の10行目 Z100 → Z列の100行目 AA1 → AA列の1行目(27列目)
💡 覚えておきたい4つのルール
  • 必ず「列→行」の順で書きます(1Aではなく、A1)
  • 列はアルファベット(A, B, C… Z, AA, AB…)
  • 行は数字(1, 2, 3… 1000, 10000…)
  • 大文字・小文字は区別されません(a1でもA1でも同じ)

実際の例で見てみよう

成績表を例に、セルアドレスを確認してみましょう。

📝 成績表の例(※横スクロールできます)

A列 B列 C列 D列 +———-+——+——+——+ 1行 | 名前 | 国語 | 数学 | 英語 | +———-+——+——+——+ 2行 | 田中太郎 | 80 | 90 | 85 | +———-+——+——+——+ 3行 | 鈴木花子 | 90 | 85 | 95 | +———-+——+——+——+ 4行 | 佐藤次郎 | 75 | 88 | 80 | +———-+——+——+——+ 【各セルの中身】 A1 = “名前”(見出し) B1 = “国語”(見出し) A2 = “田中太郎”(名前) B2 = 80(田中太郎さんの国語の点数) C3 = 85(鈴木花子さんの数学の点数) D4 = 80(佐藤次郎さんの英語の点数)

列記号の規則(Zの次はどうなる?)

列はA、B、C…と進み、Zの次はどうなるか知っていますか?

🔤 列記号の並び(※横スクロールできます)

【列記号の順番】 1列目: A 2列目: B 3列目: C … 26列目: Z 27列目: AA ← Zの次はAAから! 28列目: AB 29列目: AC … 52列目: AZ 53列目: BA ← AZの次はBA … 702列目: ZZ 703列目: AAA ← ZZの次はAAA
💡 列の最大数
  • Excelは最大16,384列(XFD列まで)
  • Googleスプレッドシートは最大18,278列まで
  • 実務では、ほとんどの場合A〜Z列(26列)で十分です

📏 3. 範囲指定

範囲指定とは?

複数のセルをまとめて指定することを範囲指定といいます。範囲はコロン(:)を使って表します。

範囲指定は、後で学ぶ「関数」でとてもよく使います。今のうちにしっかり理解しておきましょう。

📐 範囲指定の書き方(※横スクロールできます)

【範囲指定のルール】 書き方: 開始セル:終了セル(コロンでつなぐ) 【よく使う例】 A1:A5 → A1からA5まで(A列の1〜5行目、縦5個) B2:D2 → B2からD2まで(2行目のB〜D列、横3個) A1:C3 → A1からC3までの長方形の範囲(9個のセル) 【列全体・行全体の指定】 A:A → A列全体(すべての行) C:E → C列からE列まで全体 1:1 → 1行目全体(すべての列) 2:5 → 2行目から5行目まで全体

範囲指定を図で理解しよう

A1:C3 の範囲を図で見てみましょう。

🔲 A1:C3の範囲(※横スクロールできます)

A列 B列 C列 D列 +—–+—–+—–+—–+ 1行| ★ | ★ | ★ | | ★ = A1:C3の範囲 +—–+—–+—–+—–+ 2行| ★ | ★ | ★ | | (9個のセル) +—–+—–+—–+—–+ 3行| ★ | ★ | ★ | | +—–+—–+—–+—–+ 4行| | | | | +—–+—–+—–+—–+ 左上のセル(A1)から右下のセル(C3)までの 長方形の範囲を指定しています。

実用的な範囲指定の例

💰 売上データでの範囲指定(※横スクロールできます)

A列 B列 C列 D列 +——–+———-+——–+——–+ 1行 | 日付 | 商品名 | 単価 | 数量 | +——–+———-+——–+——–+ 2行 | 1/1 | 商品A | 1000 | 5 | +——–+———-+——–+——–+ 3行 | 1/2 | 商品B | 2000 | 3 | +——–+———-+——–+——–+ 4行 | 1/3 | 商品C | 1500 | 8 | +——–+———-+——–+——–+ 【よく使う範囲指定】 A1:D1 → 見出し行(1行目全体) A2:D4 → データ部分(見出しを除く) C2:C4 → 単価の列だけ(1000, 2000, 1500) D2:D4 → 数量の列だけ(5, 3, 8)
💡 範囲指定のコツ
  • 左上のセルから右下のセルへ指定するのが基本
  • 逆(C3:A1)でも動作しますが、読みにくいので避けましょう
  • 関数で範囲を指定するとき、非常によく使います(STEP 16以降で詳しく学びます)

💡 4. 相対参照と絶対参照(基本編)

セルアドレスには、相対参照絶対参照の2種類があります。詳しくはSTEP 15で学びますが、ここでは基本だけ押さえておきましょう。

相対参照(通常のセルアドレス)

普通にセルアドレスを書いた場合(例: A1, B2)、これは相対参照です。「相対」とは「相対的な位置関係」という意味で、数式をコピーすると位置関係に応じて自動的に変わります。

🔄 相対参照の例(※横スクロールできます)

【セルC2に「=A2+B2」という数式を書いた場合】 セルC2の数式: =A2+B2 → 意味: 「自分より左に2つのセルと、左に1つのセルを足す」 この数式をC3にコピーすると: → 自動的に =A3+B3 に変わる!(相対的に移動する) C4にコピーすると: → 自動的に =A4+B4 に変わる!

絶対参照($記号を使う)

セルアドレスに$(ドルマーク)を付けると、絶対参照になります。「絶対」とは「固定される」という意味で、数式をコピーしても変わりません。

🔒 絶対参照の書き方(※横スクロールできます)

【絶対参照の3パターン】 $A$1 → 列も行も固定(完全に固定) $A1 → 列だけ固定、行は相対(コピーすると行だけ変わる) A$1 → 行だけ固定、列は相対(コピーすると列だけ変わる)

使い分けの具体例

消費税率(10%)をセルA1に入力しておき、いろいろな金額に税額を計算する場合を見てみましょう。

💴 消費税計算の例(※横スクロールできます)

A列 B列 +———–+————-+ 1行| 10% | ← 税率 | +———–+————-+ 2行| 1000 | =A2*$A$1 | ← 税額を計算(100円) +———–+————-+ 3行| 2000 | =A3*$A$1 | ← $A$1は固定のまま(200円) +———–+————-+ 4行| 3000 | =A4*$A$1 | ← $A$1は固定のまま(300円) +———–+————-+ 【ポイント】 $A$1 にすることで、数式を下にコピーしても 常にA1の税率(10%)を参照し続けます!
📌 今は軽く理解しておけばOK

相対参照と絶対参照の詳しい使い方は、STEP 15で実践的に学びます。今は「$マークを付けると固定できる」ということだけ覚えておきましょう。

📊 5. 実際のデータで確認しよう

ここまで学んだことを、実際のデータ例で確認しましょう。

商品リストの例

🛒 商品リストのセルアドレス(※横スクロールできます)

A列 B列 C列 D列 +————+——–+——–+———–+ 1行 | 商品コード | 商品名 | 単価 | 在庫数 | +————+——–+——–+———–+ 2行 | P001 | りんご | 150 | 50 | +————+——–+——–+———–+ 3行 | P002 | みかん | 100 | 80 | +————+——–+——–+———–+ 4行 | P003 | ぶどう | 300 | 30 | +————+——–+——–+———–+ 【主要なセルアドレス】 A1 = “商品コード”(見出し) B3 = “みかん”(商品名) C2 = 150(りんごの単価) D4 = 30(ぶどうの在庫数) 【範囲指定の例】 A1:D1 → 見出し行 B2:B4 → 商品名の列(りんご、みかん、ぶどう) C2:C4 → 単価の列(150, 100, 300) A2:D4 → データ全体(見出しを除く)

成績表で数式を使う例

📝 成績表のセルアドレスと数式(※横スクロールできます)

A列 B列 C列 D列 E列 +———-+——+——+——+——–+ 1行 | 氏名 | 国語 | 数学 | 英語 | 合計 | +———-+——+——+——+——–+ 2行 | 田中太郎 | 80 | 90 | 85 | =SUM(B2:D2) | +———-+——+——+——+——–+ 3行 | 鈴木花子 | 90 | 85 | 95 | =SUM(B3:D3) | +———-+——+——+——+——–+ 4行 | 佐藤次郎 | 75 | 88 | 80 | =SUM(B4:D4) | +———-+——+——+——+——–+ 【E2の数式 =SUM(B2:D2) の意味】 → B2からD2までの範囲を合計する → 80 + 90 + 85 = 255
💡 数式で範囲指定を使う理由

「=B2+C2+D2」でも計算できますが、「=SUM(B2:D2)」の方が簡潔です。特に列が増えたときに便利で、例えば理科と社会が追加されても、「=SUM(B2:F2)」と範囲を広げるだけで対応できます。

📝 練習問題

以下の表を見て、問題に答えてください。

【売上データ】 A列 B列 C列 D列 E列 +——–+———-+——–+——–+——–+ 1行 | 日付 | 商品名 | 単価 | 数量 | 金額 | +——–+———-+——–+——–+——–+ 2行 | 1/10 | ノートPC | 80000 | 2 | 160000 | +——–+———-+——–+——–+——–+ 3行 | 1/11 | マウス | 1500 | 10 | 15000 | +——–+———-+——–+——–+——–+ 4行 | 1/12 | キーボード| 3000 | 5 | 15000 | +——–+———-+——–+——–+——–+ 5行 | 1/13 | モニター | 25000 | 3 | 75000 | +——–+———-+——–+——–+——–+
問題 1
初級

「マウス」が入っているセルのアドレスは?

答え: B3

解説:

「マウス」はB列(商品名)3行目にあります。

セルアドレスは「列記号 + 行番号」なので、B3です。

問題 2
初級

セルD4には何が入っていますか?

答え: 5

解説:

D4はD列(数量)4行目です。

4行目は「キーボード」のデータなので、数量は5です。

問題 3
中級

見出し行(1行目)全体を範囲指定するには?

答え: A1:E1

解説:

見出し行は1行目で、A列からE列まであります。

範囲指定は「開始セル:終了セル」なので、A1:E1です。

別の書き方として、1:1(1行目全体)も正解です。

問題 4
中級

単価の列(C列)のデータ部分(2〜5行目)を範囲指定するには?

答え: C2:C5

解説:

単価はC列で、データは2行目から5行目まであります。

範囲指定はC2:C5です。

問題 5
中級

データ全体(見出しを除く、2〜5行目のA〜E列)を範囲指定するには?

答え: A2:E5

解説:

データは2行目から5行目、A列からE列までです。

左上のセル(A2)から右下のセル(E5)を指定して、A2:E5です。

問題 6
上級

セルE2に「単価×数量」を計算する数式を入れたいです。どう書きますか?

答え: =C2*D2

解説:

E2(金額)= C2(単価)× D2(数量)

数式は=C2*D2です。

「*」は掛け算の記号です(キーボードのShift + 8で入力)。

※ 実際に入力すると、80000 × 2 = 160000 と計算されます。

📝 Step 3 のまとめ

✅ このステップで学んだこと
  • セルは1つ1つのマス目、は横の並び(数字)、は縦の並び(アルファベット)
  • セルアドレスは「列記号 + 行番号」で表す(例: A1, B5, C10)
  • 列はアルファベット(A, B, C… Z, AA, AB…)で、Zの次はAA
  • 行は数字(1, 2, 3…)で表す
  • 範囲指定は「開始セル:終了セル」で表す(例: A1:C3)
  • 相対参照は通常のセルアドレス、絶対参照は$記号を使って固定する
  • セルアドレスと範囲指定は、数式を書くときに必須の知識
🎯 次のステップの予告

次のStep 4では、「スプレッドシートの起動と画面構成」を学びます。実際にExcelやGoogleスプレッドシートを開いて、画面の各部分の名前と役割を理解しましょう!

❓ よくある質問

Q1: セルアドレスで「1A」と書いてもいいですか?
いいえ、必ず「A1」の順です。セルアドレスは「列記号(アルファベット)→ 行番号(数字)」の順で書きます。「1A」と書いても認識されません。
Q2: 列がZ(26列目)を超えたらどうなりますか?
AA、AB、AC…と続きます。Zの次はAAから始まり、AZ、BA、BB…と進み、最終的にはZZ、AAA…と続きます。Excelは最大XFD列(16,384列)、Googleスプレッドシートは18,278列まであります。
Q3: 範囲指定で「C3:A1」のように逆に書いてもいいですか?
動作はしますが、おすすめしません。逆向きでも機能しますが、読みにくくなります。慣習として「左上のセル:右下のセル」の順で書くのが一般的です。
Q4: 相対参照と絶対参照の違いがよく分かりません
今は完全に理解しなくて大丈夫です。STEP 15で実際に手を動かしながら詳しく学びます。今は「$マークを付けると固定できる」ということだけ覚えておいてください。
Q5: セルアドレスは大文字・小文字どちらで書くべきですか?
どちらでも大丈夫です。a1でもA1でも同じように認識されます。ただし、慣習として大文字で書くことが多いです。
Q6: 列全体や行全体を範囲指定する方法は?
A:AやC:Cで列全体、1:1や5:5で行全体を指定できます。例えば、A:Cと書けばA列からC列まで(全ての行)、1:5と書けば1行目から5行目まで(全ての列)を指定できます。

📝

学習メモ

Excel・Googleスプレッドシート完全マスター - Step 3

📋 過去のメモ一覧
#artnasekai #学習メモ
LINE