🥧 STEP 9: 円グラフと構成比の表示
全体に対する割合を一目で表現!円グラフとドーナツチャートをマスターしよう
📋 このステップで学ぶこと
- 円グラフとは何か、いつ使うのか
- 棒グラフとの使い分け
- 円グラフの作成方法(2つの方法)
- ラベルとパーセンテージ表示
- 色のカスタマイズと並び替え
- ドーナツチャート(円グラフの変形)の作成
- 円グラフの注意点とベストプラクティス
ゴール:構成比を円グラフで効果的に可視化できるようになる
🥧 1. 円グラフとは
円グラフの定義と特徴
円グラフ(Pie Chart)は、全体を100%とした時の各カテゴリの割合を、円を分割して表示するグラフです。構成比を直感的に理解するのに適しています。
棒グラフが「各カテゴリの正確な値の比較」に適しているのに対し、円グラフは「全体に対する割合」を見るのに適しています。
ピザを想像してください。円(ピザ)全体を100%として、各味の割合がわかります。
・ペパロニ:3切れ(37.5%)
・マルゲリータ:2切れ(25%)
・シーフード:2切れ(25%)
・クワトロフォルマッジ:1切れ(12.5%)
─────────────────
合計:8切れ(100%)
ポイント:円グラフは「全体の中で、どれくらいの割合を占めているか」を直感的に表現します。
| 場面 | 具体例 |
|---|---|
| 全体に対する割合 | 市場シェア、予算の内訳、売上構成比 |
| カテゴリ数が少ない | 2〜6個程度が見やすい |
| 1つの時点のデータ | 「今月の売上構成」「現在の顧客分布」 |
| 合計が意味を持つ | 全体で100%になることが重要な場合 |
| 場面 | 理由 | 代わりに使うグラフ |
|---|---|---|
| カテゴリ数が多い | 10個以上は見にくい | 棒グラフ |
| 正確な値の比較 | 微妙な差は判別しにくい | 棒グラフ |
| 時系列の変化 | 推移を見たい | 折れ線グラフ |
| 複数データの比較 | 並べても比較しにくい | 積み上げ棒グラフ |
| 比較項目 | 円グラフ | 棒グラフ |
|---|---|---|
| 得意なこと | 全体に対する割合の表示 | 正確な値の比較 |
| 視覚的印象 | 全体感がわかりやすい | 個別の値がわかりやすい |
| 適したカテゴリ数 | 2〜6個 | 制限なし(多くてもOK) |
| 正確性 | やや難しい(角度の判別) | 高い(棒の長さで判別) |
| 複数データ比較 | 困難 | 容易 |
🎨 2. 円グラフの作成方法
準備:サンプルデータの作成
まず、Excelで以下のサンプルデータを作成してください。
| 商品カテゴリ | 売上 |
|---|---|
| 家電 | 450000 |
| 食品 | 320000 |
| 衣料品 | 280000 |
| 雑貨 | 150000 |
| 書籍 | 100000 |
| 手順 | 操作内容 |
|---|---|
| 1 | データに接続(market_share.xlsx) |
| 2 | データペインで「商品カテゴリ」をクリック(選択状態にする) |
| 3 | Ctrlキーを押しながら「売上」をクリック(複数選択) |
| 4 | 右上の「Show Me」ボタンをクリック |
| 5 | パネルから「円グラフ」アイコンをクリック |
完成!5つのスライスに分かれた円グラフが表示されます 🎉
| 手順 | 操作内容 |
|---|---|
| 1 | 列シェルフと行シェルフは空のままにする |
| 2 | 「商品カテゴリ」を「色」マークにドラッグ |
| 3 | 「売上」を「角度」マークにドラッグ |
| 4 | マークカードのドロップダウンで「円」を選択 |
| 要素 | 何を配置するか | 役割 |
|---|---|---|
| 角度(Angle) | メジャー(売上など) | 各カテゴリの割合に応じて角度が決まる |
| 色(Color) | ディメンション(商品カテゴリなど) | カテゴリごとに色分け |
| ラベル(Label) | カテゴリ名やパーセンテージ | 各スライスに情報を表示(任意) |
🏷️ 3. ラベルとパーセンテージの表示
グラフに情報を追加して見やすくする
円グラフにラベル(カテゴリ名)やパーセンテージを表示すると、どのスライスが何を表しているか、どれくらいの割合かがすぐにわかります。
| 手順 | 操作内容 |
|---|---|
| 1 | 「商品カテゴリ」を「ラベル」マークにドラッグ |
| 2 | 各スライスにカテゴリ名が表示される |
| 手順 | 操作内容 |
|---|---|
| 1 | 「角度」マーク内の「SUM(売上)」を右クリック |
| 2 | 「クイック表計算」→「合計に対する割合」を選択 |
| 3 | パーセンテージで表示されるようになる |
| 4 | 「売上」を「ラベル」マークにドラッグ |
| 5 | 各スライスにパーセンテージが表示される |
| 手順 | 操作内容 |
|---|---|
| 1 | 「ラベル」マークをクリック |
| 2 | 「配置」で位置を選択:自動、中央、終了 |
| 3 | フォントサイズや色も調整可能 |
カテゴリ名とパーセンテージの両方を表示したい場合:
| 手順 | 操作内容 |
|---|---|
| 1 | 「ラベル」マークをクリック |
| 2 | 「…」(その他のオプション)をクリック |
| 3 | 「ラベルのテキスト編集」を選択 |
| 4 | 表示したい情報を組み合わせる(例:「<商品カテゴリ> (<SUM(売上)>)」) |
🎨 4. 色のカスタマイズと並び替え
見やすい配色にカスタマイズする
円グラフの色を工夫すると、より見やすく、伝わりやすいグラフになります。また、スライスの並び順を調整することも重要です。
| 手順 | 操作内容 |
|---|---|
| 1 | 「色」マークをクリック |
| 2 | 「色の編集」を選択 |
| 3 | 各カテゴリを選択 → 好きな色をクリック → 「OK」 |
| パレット名 | 特徴・使いどころ |
|---|---|
| Tableau 10 | デフォルト。見やすく、多くの場面で使える |
| 色覚異常対応 | 色弱の方にも見やすい。プレゼン資料に推奨 |
| トラフィックライト | 良い(緑)、警告(黄)、悪い(赤)を表現 |
| 企業カラー | 自社のブランドカラーに合わせる(手動設定) |
| 方法 | 手順 |
|---|---|
| 降順に並べ替え | 列シェルフを右クリック→「並べ替え」→「フィールド」→「売上」→「降順」 |
| 手動で並べ替え | 凡例のカテゴリをドラッグして並べ替え |
円グラフは大きいスライスを12時の位置から時計回りに配置すると見やすくなります。
理由:人間は12時の位置から時計回りに見る傾向があるため、最も重要な情報(最大のカテゴリ)を最初に見せることができます。
設定方法:降順に並べ替えると自動的にこの配置になります。
🍩 5. ドーナツチャート(円グラフの変形)
ドーナツチャートとは
ドーナツチャートは、円グラフの中心をくり抜いた形のグラフです。円グラフと同じく構成比を表示しますが、中央にテキストや数値を配置できる利点があります。
見た目がモダンで、デザイン性の高いダッシュボードでよく使われます。
| 利点 | 説明 |
|---|---|
| 中央にテキスト配置 | 合計値、タイトル、KPIなどを中央に表示できる |
| 見た目がモダン | デザイン性が高く、おしゃれな印象 |
| 同心円で階層表現 | 複数のドーナツを同心円に配置して階層構造を表現可能 |
| 手順 | 操作内容 |
|---|---|
| 1 | まず、通常の円グラフを作成 |
| 2 | 行シェルフをダブルクリック→「MIN(0)」と入力してEnter |
| 3 | 新しく作られた「MIN(0)」を右クリック→「デュアル軸」を選択 |
| 4 | マークカードの「MIN(0)」タブを選択 |
| 5 | マークタイプを「円」に変更 |
| 6 | 「色」を白に設定 |
| 7 | 「サイズ」を調整して内側の円の大きさを決める |
完成!中央がくり抜かれたドーナツチャートになります 🍩
⚠️ 6. 円グラフの注意点とベストプラクティス
効果的な円グラフを作るためのルール
円グラフは使い方を間違えると、誤解を招いたり、情報が伝わりにくくなったりします。正しいルールを覚えておきましょう。
| ルール | 理由 |
|---|---|
| カテゴリ数は6個以内 | 7個以上になると見にくく、比較が困難になる |
| 大きい順に並べる | 12時位置から時計回りに配置すると見やすい |
| パーセンテージを表示 | 正確な割合がわかり、誤解を防げる |
| 区別しやすい色を使う | 似た色だとどれがどれかわからなくなる |
| 凡例をつける | 何を表すかわかるように |
| 避けるべきこと | 問題点 |
|---|---|
| 3D効果を使う | 歪んで見えて、正確な比較が困難になる |
| 分割(Explode)効果 | 強調以外では使わない。全体感が失われる |
| 複数の円グラフを並べる | 比較が困難。積み上げ棒グラフを使う方が良い |
| 小さすぎるスライス | 5%以下は「その他」にまとめる |
| 似た大きさのスライス | 違いがわかりにくい。棒グラフを使う方が良い |
| 条件 | 円グラフ | 棒グラフ |
|---|---|---|
| 見せたいこと | 全体に対する割合 | 正確な値の比較 |
| カテゴリ数 | 2〜6個 | 7個以上でもOK |
| 最大カテゴリの割合 | 25%以上を占める | どんな場合でも |
| 複数データセット | 不向き | 容易に比較可能 |
迷ったら棒グラフ:円グラフは使いどころが限られます。迷った場合は棒グラフの方が無難です。
📝 STEP 9 のまとめ
- 円グラフ:全体に対する割合を可視化するのに最適
- 作成方法:Show Meパネル(推奨)または手動配置
- ラベル:カテゴリ名とパーセンテージを表示
- 色のカスタマイズ:見やすい配色を選択、色覚異常対応も考慮
- 並び替え:大きい順に配置すると見やすい(12時から時計回り)
- ドーナツチャート:中央をくり抜いたモダンなデザイン
- 注意点:カテゴリは6個以内、3D効果は避ける
- 使い分け:迷ったら棒グラフを選ぶ
円グラフは「構成比」を直感的に表現するのに優れています。
ただし、正確な比較には向かないため、カテゴリ数が少なく(6個以内)、割合を強調したい場合に限定して使いましょう。
それ以外の場合は棒グラフの方が適しています。迷ったら棒グラフ!
📝 実践演習
以下のデータで円グラフを作成し、各スライスにカテゴリ名を表示してください。
交通手段 | 人数
電車: 45人、バス: 25人、自転車: 18人、徒歩: 12人
| 1 | Excelでデータを作成(交通手段 | 人数) |
| 2 | Tableauに読み込み |
| 3 | 「交通手段」と「人数」を選択(Ctrlキーを押しながら) |
| 4 | 「Show Me」→「円グラフ」を選択 |
| 5 | 「交通手段」を「ラベル」マークにドラッグ |
結果:4つのスライスに分かれた円グラフが表示され、各スライスに交通手段名が表示される
演習1のグラフに、パーセンテージを追加してください。さらに、スライスを大きい順に並べ替えてください。
| 1 | 「角度」内の「SUM(人数)」を右クリック |
| 2 | 「クイック表計算」→「合計に対する割合」 |
| 3 | 「SUM(人数)」を「ラベル」マークにドラッグ |
| 1 | 列シェルフを右クリック→「並べ替え」 |
| 2 | 「フィールド」→「人数」→「降順」を選択 |
結果:電車(45%)→ バス(25%)→ 自転車(18%)→ 徒歩(12%)の順に並ぶ
演習1のデータを使って、色を変更してください。電車を青、バスを緑、自転車を黄色、徒歩をオレンジにしましょう。
| 1 | 「色」マークをクリック |
| 2 | 「色の編集」を選択 |
| 3 | 「電車」を選択 → 青をクリック |
| 4 | 「バス」を選択 → 緑をクリック |
| 5 | 「自転車」を選択 → 黄色をクリック |
| 6 | 「徒歩」を選択 → オレンジをクリック |
| 7 | 「OK」をクリック |
演習1のデータを使って、ドーナツチャートを作成してください。中央の空白を白色にし、円グラフの見た目をモダンにしましょう。
| 1 | まず、通常の円グラフを作成 |
| 2 | 行シェルフをダブルクリック→「MIN(0)」と入力してEnter |
| 3 | 新しく作られた「MIN(0)」を右クリック→「デュアル軸」を選択 |
| 4 | マークカードの「MIN(0)」タブを選択 |
| 5 | マークタイプを「円」に変更 |
| 6 | 「色」を白に設定 |
| 7 | 「サイズ」を調整して内側の円の大きさを決める |
結果:中央がくり抜かれたドーナツチャートが完成 🍩
❓ よくある質問
マークカードのドロップダウンで「円」が選択されているか確認しましょう。
また、「Show Me」パネルから円グラフを選択すると、自動的に正しい設定になります。
1. 小さいカテゴリを「その他」にまとめる(グループ化機能を使用)
2. 棒グラフに変更する(7個以上のカテゴリは円グラフに不向き)
円グラフは6個以内のカテゴリで使うのがベストプラクティスです。
フィルターカードを確認し、すべてのカテゴリが表示されているか確認してください。
また、「クイック表計算」で「合計に対する割合」を選択する際、計算の範囲が正しいか確認しましょう。
方法1:ダッシュボード機能を使って、ドーナツチャートの中央にテキストボックスを配置
方法2:計算フィールドで合計値を作成し、ラベルとして中央に配置
ダッシュボードについてはSTEP 20で詳しく学びます。
・全体に対する割合を強調したい → 円グラフ
・正確な値を比較したい → 棒グラフ
・カテゴリが6個以下 → 円グラフもOK
・カテゴリが7個以上 → 棒グラフ推奨
迷ったら棒グラフの方が無難です。
シンプルに強調したい場合は、そのスライスだけ色を変える方がわかりやすくておすすめです。
ダッシュボードで工夫したり、カスタムシェイプを使ったりすることで、似た効果を実現することもできます。
1. 凡例でまとめたいカテゴリをCtrlキーを押しながら複数選択
2. 右クリック→「グループ」を選択
3. グループ名を「その他」に変更
これで小さなカテゴリをまとめて、円グラフをすっきりさせることができます。
学習メモ
BIツール入門 - Step 9