Step 28:フィルター機能の基礎

🔍 Step 28: フィルター機能の基礎

必要なデータだけを表示する便利な機能をマスター!

📋 このステップで学ぶこと

  • フィルター機能の基本概念と並べ替えとの違い
  • オートフィルターの設定方法とショートカット
  • テキストフィルター(完全一致・部分一致・前方/後方一致)
  • 数値フィルター(以上/以下・範囲指定・トップ10)
  • 日付フィルター(今日・今週・今月・期間指定)
  • フィルターの解除方法と注意点

🎯 1. フィルター機能とは

フィルターの役割

フィルターは、大量のデータの中から条件に合うデータだけを表示する機能です。並べ替えと違い、データは削除されず、一時的に非表示になるだけです。いつでも元に戻せる安全な機能です。

🔑 フィルターを一言で言うと

見たいデータだけを絞り込んで表示する」機能です。コーヒーをドリップするときのフィルターのように、必要なもの(抽出液)だけを通して、不要なもの(かす)を残すイメージです。
📊 フィルターのイメージ
🔓 フィルター前(全データ表示)
名前 部署 売上高
田中 営業 1500
佐藤 開発 1200
鈴木 営業 2000
伊藤 開発 1800
⬇ 「営業」でフィルター
✅ フィルター後(営業部門のみ表示)
名前 部署 売上高
田中 営業 1500
鈴木 営業 2000
💡 開発部門のデータは非表示(削除されていません)
💡 日常生活での例

図書館で本を探すときを想像してください。「料理」の本だけを見たいとき、他のジャンルの本を捨てるわけではなく、一時的に「料理」の棚だけを見るイメージです。
🎯 フィルターと並べ替えの違い

フィルター:条件に合うデータだけを表示(絞り込み)
並べ替え:データの順序を変更(すべて表示されたまま)

📝 2. オートフィルターの設定方法

📌 フィルターの設定手順

1. データ範囲内のどこかのセルをクリック
2. データタブ → フィルター(または Ctrl + Shift + L
3. 各列のヘッダーに▼ボタンが表示される
4. ▼ボタンをクリックしてフィルター条件を選択
📊 フィルターボタンの外観
名前 部署 売上高
田中 営業 1500
佐藤 開発 1200
👆
この▼ボタンをクリックしてフィルター

📝 フィルターの設定・解除(※横スクロールできます)

【フィルターの設定方法】 ■ 方法1:リボンメニューから データタブ → フィルター ■ 方法2:ショートカットキー Ctrl + Shift + L ← これが一番速い! ■ 方法3:右クリックメニュー データ範囲を選択 → 右クリック → フィルター 【フィルターを解除する場合】 データタブ → フィルター(もう一度クリック) または Ctrl + Shift + L
🎯 ショートカットキーを覚えよう!

Ctrl + Shift + L でフィルターのオン/オフを素早く切り替えられます。データ分析では頻繁に使うので、ぜひ覚えておきましょう!

📝 3. テキストフィルター

文字列データ(名前、部署、商品名など)をフィルタリングする方法です。チェックボックスで選択する方法と、条件を指定する方法があります。

💡 テキストフィルターの種類
  • 完全一致:特定の文字列と完全に一致
  • 部分一致:特定の文字を含む
  • 先頭一致:特定の文字で始まる
  • 末尾一致:特定の文字で終わる
  • 空白セル:データが入っていないセル
  • 空白以外:データが入っているセル
📊 テキストフィルターの2つの方法

📝 テキストフィルターの使用例(※横スクロールできます)

【例1:特定の部署だけ表示】 元のデータ: A列 B列 C列 +——–+——–+——–+ 1 | 名前 | 部署 | 売上高 | +——–+——–+——–+ 2 | 田中 | 営業 | 1500 | +——–+——–+——–+ 3 | 佐藤 | 開発 | 1200 | +——–+——–+——–+ 4 | 鈴木 | 営業 | 2000 | +——–+——–+——–+ 5 | 伊藤 | 総務 | 1300 | +——–+——–+——–+ 操作: 1. B列の▼ボタンをクリック 2. 「営業」だけにチェックを入れる 3. OK 結果: 営業部門のみ表示 A列 B列 C列 +——–+——–+——–+ 1 | 名前 | 部署 | 売上高 | +——–+——–+——–+ 2 | 田中 | 営業 | 1500 | +——–+——–+——–+ 4 | 鈴木 | 営業 | 2000 | +——–+——–+——–+ ※ 行番号が 1, 2, 4 と飛んでいることに注目! (3行目は非表示になっている) 【例2:「田」を含む名前を表示】 操作: 1. A列(名前)の▼ボタンをクリック 2. テキストフィルター → 指定の値を含む 3. 「田」と入力 4. OK 結果: 「田中」「山田」など「田」を含む名前のみ表示

📝 4. 数値フィルター

数値データ(売上、金額、点数など)をフィルタリングする方法です。「以上」「以下」「範囲指定」など、数値ならではの条件が使えます。

💡 数値フィルターの種類
  • 指定の値に等しい:完全一致
  • 指定の値より大きい/以上:○○より大きい/○○以上
  • 指定の値より小さい/以下:○○より小さい/○○以下
  • 指定の範囲内:○○以上△△以下
  • トップ10:上位10件(件数は変更可能)
  • 平均より上/下:平均値を基準に絞り込み
📊 数値フィルターの活用例
💰 売上が1500以上
売上高の▼ → 数値フィルター → 指定の値以上
→ 「1500」と入力
→ 高額案件だけを表示
🎯 点数が60以上80以下
点数の▼ → 数値フィルター → 指定の範囲
→ 「60」以上「80」以下
→ 中間層の成績を表示
🏆 トップ10
売上高の▼ → 数値フィルター → トップ10
→ 上位10件を選択
→ 売上トップ10を表示
📊 平均より上
売上高の▼ → 数値フィルター → 平均より上
→ 自動で平均値を計算
→ 平均以上の社員を表示

📝 数値フィルターの使用例(※横スクロールできます)

【例:売上が1500以上のデータを表示】 元のデータ: A列 B列 C列 +——–+——–+——–+ 1 | 名前 | 部署 | 売上高 | +——–+——–+——–+ 2 | 田中 | 営業 | 1500 | +——–+——–+——–+ 3 | 佐藤 | 開発 | 1200 | +——–+——–+——–+ 4 | 鈴木 | 営業 | 2000 | +——–+——–+——–+ 5 | 伊藤 | 総務 | 1800 | +——–+——–+——–+ 操作: 1. C列(売上高)の▼ボタンをクリック 2. 数値フィルター → 指定の値以上 3. 「1500」と入力 4. OK 結果: A列 B列 C列 +——–+——–+——–+ 1 | 名前 | 部署 | 売上高 | +——–+——–+——–+ 2 | 田中 | 営業 | 1500 | ← 1500以上 ✓ +——–+——–+——–+ 4 | 鈴木 | 営業 | 2000 | ← 1500以上 ✓ +——–+——–+——–+ 5 | 伊藤 | 総務 | 1800 | ← 1500以上 ✓ +——–+——–+——–+ ※ 佐藤さん(1200)は非表示になった

📝 5. 日付フィルター

日付データをフィルタリングする方法です。期間指定や「今日」「今週」「今月」など、便利なプリセットが用意されています。

💡 日付フィルターの種類
  • 指定の日付に等しい:特定の日
  • 指定の日付より前/後:○○より前/○○より後
  • 指定の範囲内:○○から△△まで
  • 今日/今週/今月:相対的な期間
  • 先週/先月/昨年:過去のデータ
  • 来週/来月/来年:将来のデータ
📊 日付フィルターの活用例
📅 今月の売上
日付の▼ → 日付フィルター → 今月
→ 当月のデータだけを表示
📆 1月1日から1月31日まで
日付の▼ → 日付フィルター → 指定の範囲
→ 開始日と終了日を入力
→ 特定期間のデータを表示
🗓️ 2025年1月
日付の▼ → 年でグループ化 → 2025 → 1月
→ 特定の月のデータを表示
⏰ 期限切れ(今日より前)
期限の▼ → 日付フィルター → 指定の日付より前
→ 「今日」を選択
→ 期限切れタスクを表示

📝 日付フィルターの使用例(※横スクロールできます)

【例:2025年1月のデータを表示】 元のデータ: A列 B列 C列 +————+——–+——–+ 1 | 日付 | 商品 | 売上 | +————+——–+——–+ 2 | 2024/12/25 | A商品 | 1500 | +————+——–+——–+ 3 | 2025/01/10 | B商品 | 1200 | +————+——–+——–+ 4 | 2025/01/15 | C商品 | 2000 | +————+——–+——–+ 5 | 2025/02/01 | D商品 | 1800 | +————+——–+——–+ 操作: 1. A列(日付)の▼ボタンをクリック 2. 年でグループ化されたメニューから 2025 → 1月 を選択 3. OK 結果: A列 B列 C列 +————+——–+——–+ 1 | 日付 | 商品 | 売上 | +————+——–+——–+ 3 | 2025/01/10 | B商品 | 1200 | +————+——–+——–+ 4 | 2025/01/15 | C商品 | 2000 | +————+——–+——–+ ※ 2024年12月と2025年2月のデータは非表示

📝 6. フィルターの解除方法

フィルターを解除する方法は3つあります。状況に応じて使い分けましょう。

📊 フィルター解除の3つの方法
方法1:1列だけ解除
🔽
列の▼ボタン → 「フィルターをクリア」
💡 他の列のフィルターは残る
方法2:全列解除(フィルターは残す)
🔄
データタブ → クリア
💡 ▼ボタンは残る(全データ表示)
方法3:フィルター機能をオフ
データタブ → フィルター
(または Ctrl+Shift+L)
💡 ▼ボタンも消える
⚠️ フィルター中の編集に注意

フィルターで一部のデータを非表示にしている状態で行を削除すると、非表示の行も削除される場合があります。フィルターを解除してから編集することをお勧めします。

⚠️ 7. よくある間違いと注意点

📝 よくある間違い(※横スクロールできます)

【よくある間違い】 ❌ 間違い1:データ範囲の途中からフィルターを設定 → 一部のデータだけがフィルタリングされる ✅ 正しい: データ範囲の先頭行(ヘッダー)から設定 ❌ 間違い2:フィルター中にコピー&ペースト → 非表示行も含めてペーストされる ✅ 正しい: 可視セルのみを選択してコピー (ホーム → 検索と選択 → 可視セル) または Alt + ; で可視セルのみ選択 ❌ 間違い3:フィルターがかかっていることに気づかない → データが全部表示されていないのに気づかず作業 ✅ 確認方法: ・行番号が飛んでいる(1,2,4,7…) ・列ヘッダーの▼に色がついている ・ステータスバーに「○件中△件」と表示
📊 フィルター中かどうかの見分け方
フィルターなし
1 田中 営業
2 佐藤 開発
3 鈴木 営業
4 伊藤 開発
✓ 行番号が連続している
⚠️ フィルター中
1 田中 営業
鈴木 営業
⚠️ 行番号が飛んでいる(2行目が非表示)
🚨 これに気づかないと…

・合計が実際と異なる
・一部のデータを見落とす
・間違った判断をしてしまう
🎯 フィルター中の合計を正しく出すには

通常のSUM関数は非表示の行も含めて計算します。表示されているセルだけを合計するにはSUBTOTAL関数を使います。

=SUBTOTAL(109, C2:C10) ← 可視セルのみ合計

📝 練習問題

練習 1
初級

「営業」部門のデータだけを表示してください

📝 表(※横スクロールできます)

A列 B列 C列 1 名前 部署 売上高 2 田中 営業 1500 3 佐藤 開発 1200 4 鈴木 営業 2000 5 伊藤 総務 1300 6 山田 営業 1800

操作手順:

  1. データ範囲内をクリック
  2. データタブ → フィルター(または Ctrl+Shift+L)
  3. B列(部署)の▼ボタンをクリック
  4. 「営業」だけにチェックを入れる
  5. OK

結果:

A列 B列 C列 1 名前 部署 売上高 2 田中 営業 1500 4 鈴木 営業 2000 6 山田 営業 1800

解説:行番号が 1, 2, 4, 6 と飛んでいることに注目。3行目と5行目は非表示になっています。

練習 2
中級

売上高が1500以上のデータを表示してください

📝 表(※横スクロールできます)

A列 B列 C列 1 名前 部署 売上高 2 田中 営業 1500 3 佐藤 開発 1200 4 鈴木 営業 2000 5 伊藤 総務 1300 6 山田 営業 1800

操作手順:

  1. フィルターを設定(Ctrl+Shift+L)
  2. C列(売上高)の▼ボタンをクリック
  3. 数値フィルター → 指定の値以上
  4. 「1500」と入力
  5. OK

結果:

A列 B列 C列 1 名前 部署 売上高 2 田中 営業 1500 4 鈴木 営業 2000 6 山田 営業 1800

解説:佐藤さん(1200)と伊藤さん(1300)は1500未満なので非表示。

練習 3
中級

売上高が1200以上1800以下のデータを表示してください

📝 表(※横スクロールできます)

A列 B列 C列 1 名前 部署 売上高 2 田中 営業 1500 3 佐藤 開発 1200 4 鈴木 営業 2000 5 伊藤 総務 1300 6 山田 営業 1800

操作手順:

  1. フィルターを設定(Ctrl+Shift+L)
  2. C列(売上高)の▼ボタンをクリック
  3. 数値フィルター → 指定の範囲
  4. 「1200」以上「1800」以下 と入力
  5. OK

結果:

A列 B列 C列 1 名前 部署 売上高 2 田中 営業 1500 3 佐藤 開発 1200 5 伊藤 総務 1300 6 山田 営業 1800

解説:鈴木さん(2000)は1800を超えているので非表示。

練習 4
上級

「田」を含む名前のデータを表示してください

📝 表(※横スクロールできます)

A列 B列 C列 1 名前 部署 売上高 2 田中 営業 1500 3 佐藤 開発 1200 4 鈴木 営業 2000 5 山田 総務 1800 6 伊藤 開発 1300

操作手順:

  1. フィルターを設定(Ctrl+Shift+L)
  2. A列(名前)の▼ボタンをクリック
  3. テキストフィルター → 指定の値を含む
  4. 「田」と入力
  5. OK

結果:

A列 B列 C列 1 名前 部署 売上高 2 田中 営業 1500 5 山田 総務 1800

解説:「田」を含む名前は「田中」と「山田」の2件です。部分一致のテキストフィルターを使うことで、特定の文字を含むデータを簡単に抽出できます。

練習 5
上級

「営業」部門かつ売上高1500以上のデータを表示してください

📝 表(※横スクロールできます)

A列 B列 C列 1 名前 部署 売上高 2 田中 営業 1500 3 佐藤 開発 1200 4 鈴木 営業 2000 5 伊藤 総務 1800 6 山田 営業 1400

操作手順:

  1. フィルターを設定(Ctrl+Shift+L)
  2. B列(部署)の▼ボタンをクリック
  3. 「営業」だけにチェックを入れる → OK
  4. C列(売上高)の▼ボタンをクリック
  5. 数値フィルター → 指定の値以上 → 「1500」→ OK

結果:

A列 B列 C列 1 名前 部署 売上高 2 田中 営業 1500 4 鈴木 営業 2000

解説:複数の列にフィルターをかけると、すべての条件を満たす(AND条件)データだけが表示されます。山田さんは営業部門ですが売上1400なので非表示。

📝 Step 28 のまとめ

✅ このステップで学んだこと

🔍 フィルター機能
条件に合うデータだけを表示。データは削除されず一時的に非表示
⚙️ 設定方法
データタブ → フィルター、またはショートカット Ctrl+Shift+L
📝 テキストフィルター
完全一致、部分一致(含む)、前方/後方一致(始まる/終わる)
🔢 数値フィルター
以上/以下、範囲指定、トップ10、平均より上/下
📅 日付フィルター
今日、今週、今月、期間指定、年/月でグループ化
⚠️ 注意点
行番号が飛んでいたらフィルター中。編集前に解除を推奨
🎯 次のステップへ

基本的なフィルター機能をマスターしました!次のStep 29では、複数条件でのフィルタリングを学びます。AND条件やOR条件を使った高度な絞り込み方法を習得します。

❓ よくある質問

Q1: フィルターと並べ替えの違いは何ですか?
フィルター:条件に合うデータだけを表示(非表示のデータは残る)
並べ替え:データの順序を変更(すべてのデータが表示される)
フィルターは「絞り込み」、並べ替えは「順序変更」と覚えましょう。
Q2: フィルターをかけた状態で削除しても大丈夫ですか?
注意が必要です。行を削除すると、非表示の行も含めて削除される場合があります。削除する前にフィルターを解除することをお勧めします。
Q3: 複数の列に同時にフィルターをかけられますか?
はい、できます。各列のフィルター条件はAND条件(すべて満たす)で適用されます。例えば「営業部門」かつ「売上1500以上」のように絞り込めます。
Q4: フィルターがかかっているか確認する方法は?
以下の3つで確認できます:
・行番号が飛んでいる(1,2,4,7…)
・列ヘッダーの▼ボタンに漏斗のアイコンがついている
・ステータスバーに「○件中△件」と表示される
Q5: フィルターをかけた状態で合計を出すには?
通常のSUM関数は非表示の行も含めて計算します。表示されているセルだけを合計するにはSUBTOTAL関数を使います。=SUBTOTAL(109, C2:C10)で可視セルのみ合計できます。
Q6: Googleスプレッドシートでもフィルターは使えますか?
はい、ほぼ同じように使えます。データメニュー → フィルタを作成 でフィルターを設定できます。ショートカットはCtrl + Shift + L(Windows)または⌘ + Shift + L(Mac)です。
Q7: フィルターで「空白」のセルだけを表示するには?
列の▼ボタンをクリック → チェックボックスの一覧から「(空白)」だけにチェックを入れます。逆に空白以外を表示したい場合は「(空白)」のチェックを外します。
📝

学習メモ

Excel・Googleスプレッドシート完全マスター - Step 28

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