Step 30: データの検証(入力規則)

✅ Step 30: データの検証(入力規則)

正しいデータだけを入力できるようにする便利な機能をマスター!

📋 このステップで学ぶこと

  • データの検証(入力規則)とは
  • リストからの選択設定
  • 数値範囲の制限
  • 日付範囲の制限
  • エラーメッセージの設定
  • 入力時メッセージの設定

🎯 1. データの検証(入力規則)とは

なぜデータの検証が必要なのか

複数の人がデータを入力すると、表記がバラバラになったり、間違った値が入力されたりします。「データの検証」を設定すると、入力できるデータを制限して、データの品質を保つことができます。

🏠 日常生活に例えると…

アンケートフォームの選択肢のようなものです。
  • 「性別」欄に自由に入力させると → 「男」「男性」「おとこ」「Male」などバラバラに
  • 「男性」「女性」の選択肢だけにすれば → 表記が統一される
これがデータの検証の考え方です。

データ検証がないとどうなる?

📊 検証なしの問題例(※横スクロールできます)

【データ検証なし(問題だらけ)】 A列 B列 C列 1 名前 部署 年齢 2 田中 えいぎょう 30歳 ← ひらがな 3 佐藤 営業部 -5 ← マイナス年齢!? 4 鈴木 Sales 三十 ← 英語、漢数字 5 伊藤 営業  28 ← 全角スペースあり 【発生する問題】 ❌ 表記ゆれ:営業、えいぎょう、営業部、Sales、営業(全角スペース) ❌ 不正な数値:マイナス年齢、漢数字、「30歳」(文字入り) ❌ 集計エラー:COUNTIFで「営業」を数えても一部しかカウントされない ❌ 後処理の手間:データクレンジングに時間がかかる

📊 検証ありの状態(※横スクロールできます)

【データ検証あり(統一された入力)】 A列 B列 C列 1 名前 部署 年齢 2 田中 営業 ▼ 30 3 佐藤 営業 ▼ 28 4 鈴木 開発 ▼ 35 5 伊藤 総務 ▼ 42 【メリット】 ✅ 表記が統一:リストから選択するので「営業」に統一 ✅ 不正な数値を防止:0〜100の整数のみ入力可能 ✅ 集計が正確:COUNTIFで正確にカウントできる ✅ 入力ミス削減:選択するだけなので間違いにくい ▼ = ドロップダウンリスト(クリックすると選択肢が表示)
🔑 データの検証でできること

  • リスト:あらかじめ決めた選択肢からのみ入力
  • 数値範囲:最小値〜最大値を制限
  • 日付範囲:有効な日付範囲を制限
  • 文字数:入力できる文字数を制限
  • カスタム数式:独自の条件を設定

📋 2. リストからの選択設定

リスト設定とは

最もよく使われる設定で、あらかじめ決められた選択肢からのみ入力できるようにします。セルをクリックすると▼ボタンが表示され、選択肢から選べます。

Excelでの操作手順

📋 ステップバイステップ(※横スクロールできます)

【リスト設定の手順(Excel)】 Step 1: 入力規則を設定したいセル範囲を選択 例:B2:B100(部署列) Step 2: [データ]タブ → [データの入力規則]をクリック ※ Excel 2019以降では「データの検証」と表示される場合も Step 3: ダイアログボックスで設定 ┌────────────────────────────────┐ │ データの入力規則 │ ├────────────────────────────────┤ │ 入力値の種類: [リスト ▼] │ │ │ │ ☑ ドロップダウンリストから選択 │ │ │ │ 元の値: │ │ [営業,開発,総務,人事 ] │ │ │ │ 💡 選択肢をカンマで区切って入力 │ └────────────────────────────────┘ Step 4: [OK]をクリック 【設定後の動作】 セルをクリックすると▼ボタンが表示され、 選択肢(営業、開発、総務、人事)から選べる

Googleスプレッドシートでの操作手順

📋 Googleスプレッドシートの手順(※横スクロールできます)

【リスト設定の手順(Googleスプレッドシート)】 Step 1: 入力規則を設定したいセル範囲を選択 Step 2: [データ] → [データの入力規則]をクリック Step 3: [ルールを追加]をクリック Step 4: 設定 ┌────────────────────────────────┐ │ 条件: [プルダウン(直接指定)▼] │ │ │ │ オプション1: 営業 │ │ オプション2: 開発 │ │ オプション3: 総務 │ │ [+ 別のアイテムを追加] │ └────────────────────────────────┘ Step 5: [完了]をクリック

別セルのリストを参照する方法

📊 リストを一元管理する(※横スクロールできます)

【別セルのリストを参照】 別の場所に選択肢のリストを作っておき、それを参照できます。 【準備】E列に選択肢リストを作成 E列 1 営業 2 開発 3 総務 4 人事 【設定】 元の値: =$E$1:$E$4(絶対参照で指定) 【メリット】 ✅ リストを一元管理できる ✅ リストの追加・変更が簡単(E5に「経理」を追加するだけ) ✅ 複数のシートで同じリストを共有できる 【Googleスプレッドシートの場合】 条件: [プルダウン(範囲内)▼] 範囲: E1:E4
✅ リスト設定のポイント

  • 選択肢はカンマ(,)で区切る(半角カンマ)
  • 別セル参照の場合は絶対参照($)を使う
  • リストを追加したい場合は、参照範囲を広めに取っておくと便利

🔢 3. 数値範囲の制限

数値範囲制限とは

数値の入力範囲を制限して、不正な数値の入力を防止します。例えば「点数は0〜100」「年齢は18以上」などを設定できます。

設定手順

📋 数値範囲の設定手順(※横スクロールできます)

【数値範囲設定の手順】 Step 1: セル範囲を選択 Step 2: [データ]タブ → [データの入力規則] Step 3: 設定 ┌────────────────────────────────┐ │ 入力値の種類: [整数 ▼] │ │ │ │ データ: [次の値の間 ▼] │ │ │ │ 最小値: [0 ] │ │ 最大値: [100 ] │ └────────────────────────────────┘ Step 4: [OK]をクリック 【「データ」の選択肢】 ・次の値の間 :最小値 〜 最大値 ・次の値以上 :最小値以上 ・次の値以下 :最大値以下 ・次の値に等しい:特定の値のみ ・次の値に等しくない:特定の値以外

数値範囲設定の実例

用途 設定内容 入力可能 入力不可
試験の点数 整数, 0〜100 0, 50, 100 -10, 150, 50.5
年齢(18歳以上) 整数, 18以上 18, 25, 65 17, -5, 18歳
割合(0〜1) 小数点数, 0〜1 0.5, 0.85, 1 -0.1, 1.5, 50%
数量(1以上) 整数, 1以上 1, 10, 100 0, -1, 1.5
💡 整数と小数点数の違い

  • 整数:小数を含まない数(1, 2, 3, …)
  • 小数点数:小数を含む数(1.5, 2.75, …)
点数や年齢には「整数」、割合や金額には「小数点数」を使いましょう。

📅 4. 日付範囲の制限

日付範囲制限とは

日付の入力範囲を制限して、有効期間内の日付のみ入力できるようにします。例えば「今年度のみ」「今日以降のみ」などを設定できます。

設定手順

📋 日付範囲の設定手順(※横スクロールできます)

【日付範囲設定の手順】 Step 1: セル範囲を選択 Step 2: [データ]タブ → [データの入力規則] Step 3: 設定 ┌────────────────────────────────┐ │ 入力値の種類: [日付 ▼] │ │ │ │ データ: [次の値の間 ▼] │ │ │ │ 開始日: [2025/01/01] │ │ 終了日: [2025/12/31] │ └────────────────────────────────┘ Step 4: [OK]をクリック

日付範囲設定の実例

📊 よく使う日付制限(※横スクロールできます)

【実例1】今年度のみ(2025年度) 入力値の種類: 日付 データ: 次の値の間 開始日: 2025/04/01 終了日: 2026/03/31 【実例2】今日以降の日付のみ(予約日など) 入力値の種類: 日付 データ: 次の値以上 開始日: =TODAY() ← 関数を使用! 💡 TODAY()関数を使うと、常に「今日以降」が適用される 【実例3】過去の日付のみ(生年月日など) 入力値の種類: 日付 データ: 次の値以下 終了日: =TODAY() 【実例4】特定の期間(イベント申込期間) 入力値の種類: 日付 データ: 次の値の間 開始日: 2025/06/01 終了日: 2025/06/30
⚠️ 日付形式に注意

日付は正しい形式で入力する必要があります。
  • ✅ 正しい形式:2025/01/15、2025-01-15
  • ❌ 間違った形式:2025年1月15日、1/15/2025
入力規則のダイアログでは、Excelの日付形式に従って入力してください。

⚠️ 5. エラーメッセージの設定

エラーメッセージとは

不正な値が入力されたときに表示するカスタムメッセージを設定できます。何が間違っているかを分かりやすく伝えることができます。

設定手順

📋 エラーメッセージの設定(※横スクロールできます)

【エラーメッセージ設定の手順】 Step 1: データの入力規則ダイアログを開く Step 2: [エラーメッセージ]タブをクリック Step 3: 設定 ┌────────────────────────────────┐ │ ☑ 無効なデータが入力されたら │ │ エラーメッセージを表示する │ │ │ │ スタイル: [停止 ▼] │ │ │ │ タイトル: [入力エラー ] │ │ │ │ エラーメッセージ: │ │ [0〜100の整数を入力してください]│ └────────────────────────────────┘ Step 4: [OK]をクリック

3種類のエラースタイル

📊 スタイルの違い(※横スクロールできます)

【スタイル1】❌ 停止(最も厳しい) ┌─────────────────────────────────┐ │ ⊗ 入力エラー │ │ │ │ 0〜100の整数を入力してください │ │ │ │ [再試行] [キャンセル] │ └─────────────────────────────────┘ → 入力を完全に拒否 → 正しい値を入力するまで進めない → 最も厳格なデータ管理向け 【スタイル2】⚠️ 注意(中程度) ┌─────────────────────────────────┐ │ ⚠ 入力の注意 │ │ │ │ 推奨範囲外の値です。 │ │ 続行しますか? │ │ │ │ [はい] [いいえ] [キャンセル]│ └─────────────────────────────────┘ → 警告を表示するが、[はい]で入力可能 → 例外的な値を許可したい場合向け 【スタイル3】ℹ️ 情報(最も緩い) ┌─────────────────────────────────┐ │ ℹ 入力のヒント │ │ │ │ 範囲外の値が入力されました │ │ │ │ [OK] [キャンセル] │ └─────────────────────────────────┘ → 情報を表示し、[OK]で入力可能 → 参考程度に知らせたい場合向け
スタイル 厳しさ 入力可否 使いどころ
停止 最も厳しい 拒否 絶対に範囲外を許可しない
注意 中程度 警告後に可能 例外を許可したい
情報 最も緩い 確認後に可能 参考程度に通知

💬 6. 入力時メッセージの設定

入力時メッセージとは

セルを選択したときに表示されるヘルプメッセージを設定できます。入力する前に「何を入力すればいいか」を案内できます。

設定手順

📋 入力時メッセージの設定(※横スクロールできます)

【入力時メッセージ設定の手順】 Step 1: データの入力規則ダイアログを開く Step 2: [入力時メッセージ]タブをクリック Step 3: 設定 ┌────────────────────────────────┐ │ ☑ セルの選択時にメッセージを │ │ 表示する │ │ │ │ タイトル: [点数を入力 ] │ │ │ │ 入力時メッセージ: │ │ [0〜100の整数で入力してください]│ └────────────────────────────────┘ Step 4: [OK]をクリック 【表示イメージ】 A列 B列 1 名前 点数 2 田中 [ ] ←── セルを選択 ↓ ┌────────────────┐ │ 💡 点数を入力 │ │ │ │ 0〜100の整数で │ │ 入力してください│ └────────────────┘
✅ 入力時メッセージのメリット

  • 入力ミスを事前に防止できる
  • 入力ルールをその場で確認できる
  • 別の資料を見なくても入力方法が分かる

⚠️ 7. よくある間違いと注意点

間違い1:既存データには適用されない

❌ よくある間違い(※横スクロールできます)

【間違い】 入力規則を設定したのに、既に入力済みのデータが残っている 【原因】 入力規則は「これから入力するデータ」に有効 設定前に入力済みのデータは制限されない 【対応】 ✅ 入力規則設定後、既存データは手動でチェック ✅ 条件付き書式で不正データを色付けして発見

間違い2:コピー&ペーストで入力規則が消える

❌ よくある間違い(※横スクロールできます)

【間違い】 他のセルからコピー&ペーストしたら入力規則が消えた 【原因】 「値のみ貼り付け」を使うと、入力規則は含まれない 【対応】 ✅ 通常のコピー&ペースト(Ctrl+V)を使う ✅ または、入力規則を再設定する ✅ 「形式を選択して貼り付け」→「入力規則」を選択

間違い3:リストの選択肢が表示されない

❌ よくある間違い(※横スクロールできます)

【間違い】 リストを設定したのに、▼ボタンが表示されない 【原因1】 「ドロップダウンリストから選択する」にチェックが入っていない 【原因2】 選択肢の区切りが全角カンマ(、)になっている → 半角カンマ(,)を使う 【原因3】 セルを選択していない状態で見ている → セルをクリックすると▼が表示される
⚠️ 入力規則の削除方法

入力規則を解除したい場合:
  1. セル範囲を選択
  2. [データ] → [データの入力規則]
  3. [すべてクリア]ボタンをクリック
  4. [OK]

📝 練習問題

練習 1
初級

部署列に「営業、開発、総務」のリストから選択できる入力規則を設定してください

操作手順:

  1. 部署列のセル範囲を選択(例: B2:B10)
  2. [データ]タブ → [データの入力規則]
  3. 入力値の種類: リスト
  4. 元の値: 営業,開発,総務
  5. [OK]

確認方法:

設定したセルをクリックすると、▼ボタンが表示され、選択肢が表示されます。

練習 2
中級

点数列に0〜100の整数のみ入力できる規則を設定し、範囲外の場合はエラーメッセージを表示してください

操作手順:

  1. 点数列のセル範囲を選択(例: C2:C10)
  2. [データ]タブ → [データの入力規則]
  3. 「設定」タブ:
    • 入力値の種類: 整数
    • データ: 次の値の間
    • 最小値: 0
    • 最大値: 100
  4. 「エラーメッセージ」タブ:
    • スタイル: 停止
    • タイトル: 入力エラー
    • エラーメッセージ: 0〜100の整数を入力してください
  5. [OK]

確認方法:

150など範囲外の値を入力すると、エラーメッセージが表示され、入力が拒否されます。

練習 3
上級

日付列に今日以降の日付のみ入力できる規則を設定し、入力時にヒントメッセージを表示してください

操作手順:

  1. 日付列のセル範囲を選択(例: D2:D10)
  2. [データ]タブ → [データの入力規則]
  3. 「設定」タブ:
    • 入力値の種類: 日付
    • データ: 次の値以上
    • 開始日: =TODAY()
  4. 「入力時メッセージ」タブ:
    • タイトル: 日付を入力
    • 入力時メッセージ: 今日以降の日付を入力してください
  5. 「エラーメッセージ」タブ:
    • スタイル: 停止
    • タイトル: 日付エラー
    • エラーメッセージ: 今日以降の日付を入力してください
  6. [OK]

確認方法:

セルを選択すると入力時メッセージが表示され、過去の日付を入力するとエラーになります。

📝 Step 30 のまとめ

✅ このステップで学んだこと
  • データの検証:入力できるデータを制限する機能
  • リスト:あらかじめ決めた選択肢から選ぶ(ドロップダウン)
  • 数値範囲:最小値〜最大値を設定(整数/小数点数)
  • 日付範囲:有効期間を設定(TODAY()関数も使用可能)
  • エラーメッセージ:停止/注意/情報の3種類
  • 入力時メッセージ:入力のヒントを事前に表示
🎯 次のステップの予告

データの検証(入力規則)をマスターしました!次のStep 31では、「重複の削除と空白セルの処理」を学びます。データをクリーンアップする重要な機能を習得します。

❓ よくある質問

Q1: 入力規則を設定済みのセルに、規則外の値が入っているのはなぜですか?
入力規則は「これから入力するデータ」に適用されます。設定前に入力済みのデータは制限されません。既存データは手動でチェック・修正する必要があります。
Q2: 入力規則を一括で解除する方法はありますか?
セル範囲を選択 → [データの入力規則] → [すべてクリア]ボタンをクリックすると、選択範囲の入力規則を一括削除できます。
Q3: リストの選択肢を後から変更できますか?
できます。別セルを参照している場合は、そのセルの内容を変更すれば自動的に反映されます。直接入力の場合は、データの入力規則を開いて「元の値」を編集します。
Q4: 空白セルを許可するにはどうすればいいですか?
データの入力規則ダイアログで「空白を無視する」にチェックを入れます。これで空白セルも入力可能になります。
Q5: 入力規則が設定されているか確認する方法は?
[ホーム]タブ → [検索と選択] → [条件を選択してジャンプ] → [データの入力規則] → [OK] で、入力規則が設定されているセルをすべて選択できます。
Q6: Googleスプレッドシートでも同じことができますか?
はい、Googleスプレッドシートでも[データ] → [データの入力規則]で同様の設定ができます。UIは異なりますが、リスト、数値範囲、日付範囲などの機能は同じです。
Q7: 入力規則をコピーできますか?
はい、入力規則が設定されたセルを通常のコピー&ペースト(Ctrl+C → Ctrl+V)すると、入力規則も一緒にコピーされます。ただし「値のみ貼り付け」では入力規則はコピーされません。
📝

学習メモ

Excel・Googleスプレッドシート完全マスター - Step 30

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