📊 ステップ2:関数とグラフ
1次関数、2次関数、グラフの読み方を学びます
📖 このステップで学ぶこと
このステップでは、関数とグラフの基礎を学びます。1次関数、2次関数の理解は、データ分析における予測やトレンド分析の土台となります。
🎯 到達目標: 1次関数・2次関数の式とグラフが理解でき、変化率を計算できる
1️⃣ 関数とは何か
関数とは、xの値を決めると、それに対応するyの値がただ1つ決まる関係のことです。
関数は「変換マシン」のようなもの
• xを「入力」、yを「出力」と考える
• xが決まれば、yが自動的に決まる
• y = f(x) のように表す(「fのx」と読む)
🚕 タクシー料金:走った距離(x km)→ 料金(y 円)
例:初乗り500円 + 1kmごとに300円 → y = 300x + 500
💰 時給バイト:働いた時間(x 時間)→ 給料(y 円)
例:時給1000円 → y = 1000x
🍎 買い物:商品の個数(x 個)→ 合計金額(y 円)
例:1個150円のリンゴ → y = 150x
売上予測、価格と需要の関係、時間と変化の関係など、データの関係性を式で表現します。
関数を理解すると「予測」ができるようになります!
2️⃣ 1次関数
1次関数とは、xの1次式で表される関数です。グラフは必ず直線になります。
y = ax + b
a:傾き(変化率)
b:切片(y軸との交点)
a(傾き):変化率を表す
→ xが1増えるとyがa増える
→ 傾きが大きいほど急な直線
b(切片):スタート地点を表す
→ x = 0のときのyの値
→ y軸との交点
• a > 0(正):右上がりの直線 ↗
→ xが増えるとyも増える
• a < 0(負):右下がりの直線 ↘
→ xが増えるとyは減る
• aの絶対値が大きい:急な傾き
• aの絶対値が小さい:緩やかな傾き
x = 0 のとき y = 3
x = 1 のとき y = 5
x = 2 のとき y = 7
x = 3 のとき y = 9
→ xが1増えるごとに、yが2増える(傾き = 2)
→ x = 0のときy = 3(切片 = 3)
• トレンド分析:売上の増加傾向を直線で表す
• 線形回帰:データに最もフィットする直線を見つける
• 予測:傾きから将来の値を予測する
3️⃣ 2次関数
2次関数とは、xの2次式で表される関数です。グラフは放物線(なめらかな曲線)になります。
y = ax²
a:グラフの開き具合と向きを決める
a > 0(正)のとき:下に凸(U字型)∪
→ 最小値を持つ
a < 0(負)のとき:上に凸(∩字型)∩
→ 最大値を持つ
頂点:y = ax² の場合は原点(0, 0)
x = −2 のとき y = 4
x = −1 のとき y = 1
x = 0 のとき y = 0
x = 1 のとき y = 1
x = 2 のとき y = 4
→ U字型(下に凸)のグラフ
→ x = 0のとき最小値y = 0
• (−2)² = 4 です。マイナスの2乗はプラスになります!
• −x² と (−x)² は違います
→ −x² = −(x²):xを2乗してからマイナス
→ (−x)² = x²:−xを2乗するとプラスになる
• 加速度的な成長(SNSのフォロワー増加など)
• 最大化・最小化問題(利益の最大化など)
• 曲線的なトレンドの分析
4️⃣ グラフの読み方と書き方
グラフは関数を視覚的に表現したものです。数式だけでは分かりにくい関係も、グラフにすると一目瞭然です。
• 横軸:x軸(横の値)
• 縦軸:y軸(縦の値)
• 原点:(0, 0) の点(x軸とy軸の交点)
• 座標:(x, y) の形で点を表す
例:(3, 5) は「x = 3、y = 5」の点
1. 傾き:どのくらい急か?
→ 傾きが大きいほど急激な変化
2. 切片:y軸との交点はどこか?
→ x = 0のときのyの値
3. 形:直線か?曲線か?
→ 直線なら1次関数、曲線なら2次関数以上
【ステップ1】2点から傾きを求める
傾き a = (y₂ − y₁) ÷ (x₂ − x₁)
「yの変化量 ÷ xの変化量」
【ステップ2】y = ax + b に1点を代入してbを求める
• データの可視化:数値をグラフで表現
• トレンドの把握:増加・減少・横ばいを視覚的に確認
• 異常値の発見:グラフから外れた点を見つける
5️⃣ 変化率の理解
変化率とは、「xがどれだけ変化したとき、yがどれだけ変化するか」を表す値です。
変化率 = yの変化量 ÷ xの変化量
• 変化率が大きい → 急激に変化
• 変化率が正 → 増加傾向
• 変化率が負 → 減少傾向
• 変化率がゼロ → 変化なし(横ばい)
変化率 = 傾き(常に一定)
y = 3x + 2 なら、変化率は常に3
→ どの区間でも、xが1増えればyは3増える
• 売上成長率:前月比 +10% など
• 株価の変動率:前日比 +2.5% など
• ユーザー増加率:週間アクティブユーザーの変化
ビジネスで最も重要な指標の1つです!
👀 例題(20問)
実際に問題を解いて理解を深めましょう。
傾きと切片
y = 2x + 3 のグラフの傾きと切片を答えなさい
y = ax + b の形と比較すると
y = 2x + 3
↓
a = 2(xの前の数字)→ 傾き
b = 3(定数の部分)→ 切片
【ポイント】
傾き2 → xが1増えるとyが2増える
切片3 → x = 0のときy = 3(y軸との交点)
2次関数の値
y = x² で、x = 3 のときの y の値を求めなさい
y = x²
x = 3 を代入
y = 3² = 9
【ポイント】
関数の値を求めるときは、xの値を式に代入して計算
3² は「3の2乗」= 3 × 3 = 9
直線の式を求める
2点 (1, 2) と (3, 6) を通る直線の式を求めなさい
【ステップ1】傾きを求める
傾き a = (y₂ − y₁) ÷ (x₂ − x₁)
a = (6 − 2) ÷ (3 − 1)
a = 4 ÷ 2 = 2
【ステップ2】y = 2x + b に点(1, 2)を代入
2 = 2 × 1 + b
2 = 2 + b
b = 0
【ポイント】
切片が0の場合、y = ax の形になります(原点を通る直線)
グラフの向き
y = −x + 4 のグラフは右上がりですか、右下がりですか?
y = −x + 4
y = −1 × x + 4 と書き直すと
傾き a = −1(負の数)
傾きが負 → 右下がり ↘
【ポイント】
xの前に何も書いてなければ係数は1
マイナスだけなら−1
変化率
xが2から5に変化するとき、y = 3x の変化率を求めなさい
【ステップ1】xとyの変化量を求める
xの変化量 = 5 − 2 = 3
x = 2 のとき y = 3 × 2 = 6
x = 5 のとき y = 3 × 5 = 15
yの変化量 = 15 − 6 = 9
【ステップ2】変化率を計算
変化率 = yの変化量 ÷ xの変化量
変化率 = 9 ÷ 3 = 3
【ポイント】
1次関数では、変化率 = 傾き
y = 3x の傾きは3なので、変化率も3
傾き
y = 5x + 2 の傾きを答えなさい
y = 5x + 2
xの前の数字 = 5
よって傾きは5
切片
y = −3x + 7 の切片を答えなさい
y = −3x + 7
定数の部分 = 7
よって切片は7
【ポイント】
切片はx = 0のときのyの値
y = −3 × 0 + 7 = 7 でも確認できます
2次関数の値
y = x² で、x = 4 のときの y の値を答えなさい
y = x²
x = 4 を代入
y = 4² = 16
2次関数(負の値)
y = 2x² で、x = −3 のときの y の値を答えなさい
y = 2x²
x = −3 を代入
y = 2 × (−3)²
y = 2 × 9 = 18
【ポイント】
(−3)² = 9 です。マイナスの2乗はプラスになります
先に2乗してから、前の係数をかけましょう
直線の式を作る
傾きが3で、切片が−2の直線の式を答えなさい
y = ax + b の形に当てはめる
傾き a = 3
切片 b = −2
y = 3x + (−2)
y = 3x − 2
【ポイント】
傾きと切片が分かれば、すぐに式が作れます
+ (−2) は − 2 と同じです
傾きを求める
2点 (0, 1) と (2, 5) を通る直線の傾きを答えなさい
傾き a = (y₂ − y₁) ÷ (x₂ − x₁)
a = (5 − 1) ÷ (2 − 0)
a = 4 ÷ 2 = 2
直線の式を求める
2点 (1, 3) と (4, 9) を通る直線の式を答えなさい
【ステップ1】傾きを求める
a = (9 − 3) ÷ (4 − 1) = 6 ÷ 3 = 2
【ステップ2】y = 2x + b に点(1, 3)を代入
3 = 2 × 1 + b
3 = 2 + b
b = 1
xの値を求める
y = 4x − 3 で、y = 5 のときの x の値を答えなさい
y = 4x − 3
y = 5 を代入
5 = 4x − 3
5 + 3 = 4x
8 = 4x
x = 2
【ポイント】
yの値が分かっているときは、それを式に代入してxを求めます
これは1次方程式の解き方と同じです
グラフの向き
y = −2x + 6 のグラフは右上がりですか、右下がりですか?
y = −2x + 6
傾き a = −2(負の数)
傾きが負 → 右下がり
yの変化量
xが1から4に変化するとき、y = 2x の yの変化量を答えなさい
x = 1 のとき y = 2 × 1 = 2
x = 4 のとき y = 2 × 4 = 8
yの変化量 = 8 − 2 = 6
2次関数(マイナス)
y = −x² で、x = 5 のときの y の値を答えなさい
y = −x²
x = 5 を代入
y = −(5²)
y = −25
【ポイント】
マイナスが式の前にある場合、まず2乗してからマイナスをかけます
−x² = −(x²) であり、(−x)² とは違うので注意!
小数の傾き
y = 0.5x + 2 の傾きを答えなさい
y = 0.5x + 2
傾き a = 0.5
【ポイント】
傾きは小数でも分数でも表せます
0.5 = 1/2 です。どちらで答えても正解
1点と傾きから式を求める
点 (2, 5) を通り、傾きが3の直線の式を答えなさい
y = 3x + b に点(2, 5)を代入してbを求める
5 = 3 × 2 + b
5 = 6 + b
b = −1
【ポイント】
傾きが分かっている場合は、1点だけで直線の式が決まります
放物線の向き
y = x² のグラフは上に凸ですか、下に凸ですか?
y = x² = 1 × x²
係数は +1(正の数)
正なら下に凸(U字型)
【ポイント】
2次関数 y = ax² で
• a > 0(正)→ 下に凸(U字型)∪
• a < 0(負)→ 上に凸(∩字型)∩
変化率
xが0から3に変化するとき、y = 4x の変化率を答えなさい
xの変化量 = 3 − 0 = 3
x = 0 のとき y = 0
x = 3 のとき y = 12
yの変化量 = 12 − 0 = 12
変化率 = yの変化量 ÷ xの変化量
変化率 = 12 ÷ 3 = 4
【ポイント】
1次関数では、変化率 = 傾き
y = 4x の傾きは4なので、どの区間でも変化率は4
📚 このステップのまとめ
1. 関数とは
• xの値が決まるとyの値が1つ決まる関係
• y = f(x) の形で表す
2. 1次関数 y = ax + b
• グラフは直線
• a = 傾き(変化率)
• b = 切片(y軸との交点)
• 傾きが正なら右上がり、負なら右下がり
3. 2次関数 y = ax²
• グラフは放物線
• a > 0 なら下に凸(U字型)
• a < 0 なら上に凸(∩字型)
4. 変化率
• 変化率 = yの変化量 ÷ xの変化量
• 1次関数では変化率 = 傾き
例題を復習して、自力で解けるようになったらステップ3に進みましょう!
学習メモ
数学基礎 - Step 2