STEP 11:ヒートマップの作成

🔥 STEP 11: ヒートマップの作成

色の濃淡でデータを表現!2次元の関係性を一目で理解しよう

📋 このステップで学ぶこと

  • ヒートマップとは何か、いつ使うのか
  • 他のグラフとの使い分け
  • ヒートマップの作成方法(2つの方法)
  • 色の濃淡表現の設定とカスタマイズ
  • ラベル配置の最適化
  • 実務活用例(売上マトリックス、時間帯分析、相関分析)
  • ヒートマップのベストプラクティス

ゴール:2次元データを色の濃淡で可視化し、パターンを発見できるようになる

🔥 1. ヒートマップとは

ヒートマップの定義と特徴

ヒートマップ(Heat Map)は、2次元のデータを色の濃淡で表現するビジュアライゼーションです。表形式のデータに色を付けることで、数値の大小を直感的に理解できます。

棒グラフや折れ線グラフが「1次元のデータ」を表すのに対し、ヒートマップは「2つのカテゴリの組み合わせ」を一目で把握できます。

📝 身近な例:天気予報の気温マップ

天気予報で見る日本地図を思い浮かべてください。気温が低いほど青く、高いほど赤く表示されるので、どの地域が暑いか寒いか一目でわかります。

日本地図の気温マップ:
・北海道:🟦 10℃(青色=寒い)
・東京: 🟨 25℃(黄色=普通)
・沖縄: 🟥 30℃(赤色=暑い)
─────────────────
色を見るだけで、温度差がすぐわかる!

ポイント:これがヒートマップの基本原理です。数値を色に変換することで、パターンが浮かび上がります。

✅ ヒートマップが適している場面
場面 具体例
2次元の比較 商品×月別売上、曜日×時間帯の来店数
パターンの発見 どの組み合わせが高い/低いか、季節性の発見
相関マトリックス 複数変数の相関関係を一覧表示
時系列の変化 日付×指標のトレンド、カレンダーヒートマップ
地理的・組織的分布 地域×売上、店舗×商品カテゴリ
❌ ヒートマップが適さない場面
場面 理由 代わりに使うグラフ
正確な数値の比較 色では微妙な差がわかりにくい 棒グラフ、表
カテゴリが多すぎる 50×50のマスは見にくい 集約してから表示
単一の変数 1次元なら棒グラフで十分 棒グラフ、折れ線グラフ
📊 ヒートマップ vs 他のグラフ 比較表
比較項目 ヒートマップ 棒グラフ 散布図
得意なこと 2次元のパターン発見 値の大小比較 2変数の相関
データ構造 カテゴリ×カテゴリ×数値 カテゴリ×数値 数値×数値
視覚的表現 色の濃淡 棒の長さ 点の位置
商品×月の売上 商品別売上 広告費vs売上

📊 2. ヒートマップの作成方法

準備:サンプルデータの作成

まず、Excelでサンプルデータを作成してください。Tableauでは「縦持ち形式」でデータを準備することをお勧めします。

📝 サンプルデータ(sales_heatmap.xlsx)- 縦持ち形式

※ スマートフォンでは横スクロールで表全体を確認できます

商品カテゴリ 売上
家電 1月 150000
家電 2月 120000
家電 3月 180000
衣料品 1月 80000
衣料品 2月 70000
食品 1月 200000

縦持ち形式のメリット:Tableauが自動的に行・列・色を認識しやすく、グラフ作成がスムーズになります。

📊 方法1:Show Meパネルを使う(推奨・簡単)
手順 操作内容
1 データに接続(sales_heatmap.xlsx)
2 データペインで「商品カテゴリ」をクリック
3 Ctrlキーを押しながら「月」をクリック
4 Ctrlキーを押しながら「売上」をクリック(3つ選択状態)
5 右上の「Show Me」ボタンをクリック
6 パネルから「ヒートマップ」アイコン(四角が並んだアイコン)をクリック

完成!色の濃淡で売上が表現されたヒートマップが表示されます 🎉

📊 方法2:手動で配置する
手順 操作内容
1 「月」を列シェルフにドラッグ
2 「商品カテゴリ」を行シェルフにドラッグ
3 「売上」を「色」マークにドラッグ
4 マークカードのドロップダウンで「正方形」を選択
📊 ヒートマップの構成要素
要素 何を配置するか 役割
列シェルフ 横軸のカテゴリ(月、曜日など) マスの横方向を決定
行シェルフ 縦軸のカテゴリ(商品、店舗など) マスの縦方向を決定
色マーク 数値データ(メジャー) 色の濃淡を決定
マークタイプ 「正方形」を選択 均一なマスを作成

🎨 3. 色の濃淡表現の設定とカスタマイズ

カラーパレットの選択

ヒートマップで最も重要なのは色の選択です。適切な色を使うことで、データの意味が一目で伝わります。

🎨 カラーパレットの変更方法
手順 操作内容
1 「色」マークをクリック
2 カラーパレットのドロップダウンをクリック
3 パレットを選択(オレンジ-青、温度、グレーなど)
4 「適用」をクリック
📊 色の選び方:3つのパターン
カラータイプ 使用場面
単色グラデーション 値の大小を表現 売上(薄い青→濃い青)
2色グラデーション 正負を表現 利益(赤=マイナス→青=プラス)
3色グラデーション 中央値を基準に表現 前年比(赤=減少→白=横ばい→青=増加)
🎨 データの種類別:推奨カラー
データの種類 推奨カラー 理由
売上(絶対値) 薄い青→濃い青 大小を直感的に表現
前年比(%) 赤→白→青 減少(赤)と増加(青)を区別
達成率(%) オレンジ→白→緑 未達(オレンジ)と達成(緑)
気温 青→黄→赤 温度の感覚と一致
リスクレベル 緑→黄→赤 信号機と同じ(直感的)
⚠️ 色覚多様性への配慮

赤と緑の組み合わせは避けましょう。

色覚異常(色覚多様性)の方には赤と緑が見分けにくい場合があります。

推奨:「オレンジ-青」の組み合わせを使いましょう。Tableauには「色覚異常に配慮したパレット」も用意されています。

💡 色の範囲を手動で設定する
手順 操作内容
1 「色」マークをクリック
2 「色の編集」をクリック
3 「詳細設定」をクリック
4 「開始値」「終了値」を手動で指定(例:0〜250万)
5 「OK」をクリック

なぜ手動設定?:自動範囲だと、データの最小値〜最大値で色が決まります。手動で0から始めると、相対的な差がわかりやすくなります。

🏷️ 4. ラベル配置の最適化

数値ラベルの追加

色だけでなく、数値も表示することで、より正確な情報を伝えられます。ただし、マスが小さい場合はラベルを省略することも重要です。

🏷️ ラベルの追加手順
手順 操作内容
1 「売上」を「ラベル」マークにドラッグ
2 すべてのセルに数値が表示される
3 「ラベル」マークをクリック→フォントサイズ、配置を調整
📝 ラベルの書式設定
設定項目 おすすめ設定
数値形式 ¥#,##0(カンマ区切り、円マーク)または #,##0千(千単位)
フォントサイズ 10〜12pt(マスのサイズに合わせて調整)
フォント色 白(濃い色の背景の場合)、黒(薄い色の背景の場合)
太字 オン(視認性向上)
✅ ラベル表示のベストプラクティス
状況 推奨
大きなマス(10×10以下) 数値ラベルを表示
小さなマス(20×20以上) ツールヒントのみ(ラベルなし)
重要な値 太字や色を変えて強調
単位 「千円」「%」など単位を明記

💼 5. 実務活用例

ヒートマップで発見できる3つのパターン

ヒートマップは、表では見つけにくいパターンを色で浮かび上がらせます。ビジネスで役立つ3つの活用例を紹介します。

📊 活用例1:商品×月別売上マトリックス

目的:どの商品がどの月に売れるかを把握(季節性の発見)

設定項目 設定内容
月(1月〜12月)
商品カテゴリ
売上(単色グラデーション、濃い青)
発見できること 衣料品は春(3〜4月)に売上増加、スポーツ用品は夏(6〜8月)がピーク
📊 活用例2:曜日×時間帯の来店数分析

目的:ピークタイムを特定し、シフト調整に活用

設定項目 設定内容
時間帯(10時、12時、14時、16時、18時、20時)
曜日(月〜日)
来店数(温度カラー:青→黄→赤)
活用方法 ピーク(赤)にスタッフを増員、閑散(青)は削減
📊 活用例3:店舗×商品カテゴリの売上比較

目的:どの店舗で何が売れているかを把握し、品揃え戦略を立てる

設定項目 設定内容
商品カテゴリ
店舗名
売上(2色グラデーション:低=赤、高=青)
発見できること 渋谷店は衣料品が強い、新宿店は家電が売れている、横浜店は食品が高い

🎯 6. ヒートマップのカスタマイズテクニック

見やすさを向上させるテクニック

ヒートマップをより見やすくするためのカスタマイズ方法を紹介します。

🔧 カスタマイズ項目一覧
項目 操作方法 効果
枠線の追加 「色」マーク→「枠線」→色と太さを設定 セルの境界が明確になり、見やすくなる
並び替え 行/列を右クリック→「並べ替え」→フィールドで売上順 売上が高い項目が上/左に配置される
サイズ調整 「サイズ」マークのスライダーを調整 マスの大きさを変更
ツールヒント 「ツールヒント」マークをクリック→内容を編集 マウスオーバー時に詳細情報を表示
📏 枠線の追加手順
手順 操作内容
1 「色」マークをクリック
2 「枠線」をクリック
3 色を選択(グレー #808080 または白がおすすめ)
4 太さを設定(1〜2ピクセル)

📊 7. ヒートマップのベストプラクティス

効果的なヒートマップを作るためのルール

ヒートマップを効果的に使うためのルールを覚えておきましょう。

✅ すべきこと(Do)
ルール 理由
適切な色の選択 単色は大小、2色は正負、3色は増減を表現
色覚多様性への配慮 オレンジ-青を推奨(赤-緑は避ける)
枠線の追加 セルの境界を明確にして見やすくする
ラベルは必要に応じて 大きなマスには数値を、小さなマスはツールヒントで
並び替えで見やすく 売上順、アルファベット順など規則的に
タイトルと凡例 色が何を表すか明記する
❌ 避けるべきこと(Don’t)
避けるべきこと 問題点
赤-緑の組み合わせ 色覚異常の方に見にくい
マスが多すぎる 50×50は見にくい(集約して表示)
小さなマスにラベル 重なって読めない
不適切な色範囲 自動範囲だと誤解を招く場合も
単位の記載漏れ 「円」「%」「個」など必ず明記

📝 STEP 11 のまとめ

✅ このステップで学んだこと
  • ヒートマップ:2次元データを色の濃淡で可視化
  • 作成方法:列=カテゴリ1、行=カテゴリ2、色=メジャー
  • カラーパレット:単色(大小)、2色(正負)、3色(増減)の使い分け
  • ラベル:大きなマスには数値表示、小さなマスはツールヒント
  • 実務活用:売上マトリックス、時間帯分析、店舗×商品分析
  • カスタマイズ:枠線、並び替え、ツールヒント
  • 注意点:赤-緑は避ける、マスが多すぎないように
💡 最重要ポイント

ヒートマップは2次元のパターンを一目で把握できる最強のツールです。

売上の季節性、時間帯の傾向、店舗ごとの特徴など、表では見つけにくいパターンが色で浮かび上がります。

適切な色の選択が成功の鍵。単色は大小、2色は正負、3色は増減という基本を押さえましょう!

📝 実践演習

演習 1 基礎

以下のデータでヒートマップを作成してください。

商品カテゴリ × 四半期売上
家電:Q1=150万、Q2=180万、Q3=160万、Q4=200万
衣料品:Q1=80万、Q2=120万、Q3=90万、Q4=110万
食品:Q1=200万、Q2=210万、Q3=220万、Q4=230万

【手順】
1 Excelでデータを作成(縦持ち形式推奨)
2 Tableauに読み込み
3 列シェルフ:四半期(Q1〜Q4)
4 行シェルフ:商品カテゴリ
5 色マーク:売上
6 マークカードで「正方形」を選択
7 色パレット:「オレンジ」(単色グラデーション)

確認:食品が全体的に濃い色(売上が高い)、衣料品はQ2が濃い(第2四半期がピーク)

演習 2 応用

演習1のヒートマップに以下のカスタマイズを追加してください。

1. 売上の数値ラベルを表示(千円単位)
2. セルに枠線を追加(グレー)
3. 売上の高い順に商品カテゴリを並べ替え

【ラベル追加】
1 「売上」を「ラベル」マークにドラッグ
2 「ラベル」マーク→「…」→書式設定
3 数値形式:「#,##0」(千単位)
【枠線追加】
1 「色」マーク→「枠線」
2 色:グレー、太さ:1px
【並び替え】
1 「商品カテゴリ」を右クリック→並べ替え
2 「フィールド」選択、集計:合計、フィールド:売上、降順

結果:食品が一番上、家電が2番目、衣料品が3番目に配置される

チャレンジ 発展

曜日×時間帯の来店数データを作成し、ヒートマップで可視化してください。「温度」カラーパレット(青→黄→赤)を使い、来店数が多い時間帯を赤色で強調してください。どの曜日・時間帯がピークか分析してください。

【サンプルデータ例】
曜日 時間帯 来店数
10時 20
12時 45
18時 80
【手順】
1 列シェルフ:時間帯
2 行シェルフ:曜日
3 色マーク:来店数
4 色パレット:「温度」(青→黄→赤)
5 ラベル:来店数を表示、枠線:白色で追加

分析例:

  • ピーク:金・土の18時〜20時(赤色)
  • 閑散:月・火の10時(青色)
  • ランチタイム:全曜日の12時に黄色(中程度)

活用:ピークタイムにスタッフを増員、閑散時は削減

❓ よくある質問

Q1: ヒートマップがうまく表示されません。すべて同じ色になってしまいます。
「色」マークにメジャー(数値データ)が配置されているか確認してください。

ディメンション(カテゴリ)を配置すると、カテゴリごとに異なる色が付きますが、濃淡のグラデーションにはなりません。

解決策:「売上」「個数」などのメジャーを「色」マークにドラッグしましょう。
Q2: マスのサイズがバラバラになってしまいます。
マークカードで「正方形」を選択してください。

「自動」や「円」が選択されていると、サイズが不均一になります。

ヒートマップでは「正方形」を使うことで、すべてのセルが同じサイズの四角形になります。
Q3: ラベルが小さくて読めません。
2つの解決策があります:

① 「ラベル」マーク→フォントサイズを大きく(12pt以上)
② マス自体のサイズを大きくする(「サイズ」マークのスライダーを右に移動)

マスが小さすぎる場合は、行・列のカテゴリを減らすか、フィルターで絞り込むことも検討しましょう。
Q4: 色の範囲が自動で設定されて、見たい差が分かりにくいです。
色の範囲を手動で設定しましょう。

「色」マーク→「色の編集」→「詳細設定」で、「開始値」「終了値」を手動で指定できます。

例:売上が80万〜230万なら、開始を0、終了を250万に設定すると、相対的な差が分かりやすくなります。
Q5: 赤と緑の色は避けるべきですか?
はい、推奨します。

赤-緑の組み合わせは、色覚異常(色覚多様性)の方には見分けにくい場合があります。

代替案:「オレンジ-青」の組み合わせを使いましょう。Tableauには「色覚異常に配慮したパレット」も用意されています。
Q6: ヒートマップと散布図の使い分けは?
データの構造で判断します:

ヒートマップ:2つのカテゴリ×1つの数値(例:商品×月×売上)
散布図:2つの数値(例:広告費×売上)

判断基準:カテゴリの組み合わせを比較したいならヒートマップ、数値同士の相関を見たいなら散布図を選びましょう。
Q7: カレンダー形式のヒートマップは作れますか?
はい、作れます!

設定方法:
・列:曜日(日〜土)または週番号
・行:月または週
・色:売上や来店数などのメジャー

GitHubのコントリビューショングラフのような、日付ごとの活動量を可視化できます。
📝

学習メモ

BIツール入門 - Step 11

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