📱 STEP 20: ダッシュボードの作成とレイアウト設計
複数のビジュアルを統合!見やすく使いやすいダッシュボードを作ろう
📋 このステップで学ぶこと
- ダッシュボードとワークシートの違い
- ダッシュボードの新規作成方法
- ワークシートの配置とサイズ調整
- コンテナ(水平・垂直)の使い方
- デバイスプレビュー(PC、タブレット、スマホ)
- レイアウトのベストプラクティス
前提: STEP 7-19でTableauの各種グラフを作成できること
📍 1. ダッシュボードとは
ダッシュボードの定義
ダッシュボードは、複数のワークシート(グラフや表)を1つの画面にまとめたものです。経営者や意思決定者が、重要な情報を一目で把握できるようにします。
車の運転席にある「ダッシュボード」を思い出してください。速度計、燃料計、エンジン温度計など、運転に必要な情報が一箇所に集約されていますよね。
ビジネスのダッシュボードも同じです。売上、利益、顧客数など、意思決定に必要な情報を1画面で確認できるようにします!
ダッシュボードの活用例
業種や目的によって、様々なダッシュボードが使われています。
| 種類 | 含まれる情報 |
|---|---|
| 営業ダッシュボード | 売上推移、目標達成率、地域別売上、担当者別実績 |
| 在庫ダッシュボード | 在庫数、回転率、発注推奨リスト、欠品アラート |
| マーケティングダッシュボード | サイト訪問数、コンバージョン率、広告ROI、キャンペーン効果 |
| 経営KPIダッシュボード | 売上、利益、顧客数、前年比など主要指標を一覧表示 |
ワークシート vs ダッシュボード
Tableauには「ワークシート」と「ダッシュボード」の2種類のビューがあります。それぞれの違いを理解しましょう。
| 項目 | ワークシート | ダッシュボード |
|---|---|---|
| 内容 | 1つのビジュアル(グラフや表) | 複数のビジュアルを統合 |
| 用途 | 詳細分析、データ探索 | 概要把握、レポート共有 |
| 対象者 | アナリスト、分析担当者 | 経営者、マネージャー |
| インタラクティブ性 | 限定的 | 豊富(フィルター連動など) |
🆕 2. ダッシュボードの新規作成
【準備】ワークシートを用意しよう
ダッシュボードを作成する前に、配置するワークシート(グラフ)を用意しておきましょう。今回は以下の3つのワークシートがあることを前提とします。
- ワークシート1:月別売上推移(折れ線グラフ)
- ワークシート2:地域別売上(地図または棒グラフ)
- ワークシート3:商品カテゴリ別売上(円グラフまたは棒グラフ)
ヒント:これまでのSTEPで作成したワークシートを使用してください。
【実践】ダッシュボードを作成しよう
新しいダッシュボードを作成する方法は2つあります。
- 画面下部のタブ領域を確認
- ワークシートタブの右側にある「新しいダッシュボード」アイコン(グリッド状のアイコン)をクリック
- 空白のダッシュボードが表示される
- メニューバーの「ダッシュボード」をクリック
- 「新しいダッシュボード」を選択
- 空白のダッシュボードが表示される
- 画面下部のダッシュボードタブを右クリック
- 「名前の変更」を選択
- わかりやすい名前を入力(例:「売上分析ダッシュボード」)
- Enterキーで確定
ダッシュボードのサイズ設定
ダッシュボードのサイズは、表示するデバイスに合わせて設定します。
- ダッシュボード画面の左サイドバーを確認
- 「サイズ」セクションのドロップダウンをクリック
- サイズオプションを選択:
- 固定サイズ:指定したサイズで固定
- 範囲:最小〜最大サイズを指定
- 自動:ブラウザに合わせて自動調整
| 用途 | 推奨サイズ | 設定 |
|---|---|---|
| PCモニター向け | 1280 x 800 | 固定サイズ →「デスクトップ」 |
| プレゼン用 | 1920 x 1080 | 固定サイズ →「カスタム」 |
| マルチデバイス | 自動調整 | 「自動」または「範囲」 |
📦 3. ワークシートの配置
基本的な配置方法
作成したワークシートをダッシュボードに配置していきます。
- 左サイドバーの「シート」セクションを確認
- 作成済みのワークシートが一覧表示されている
- 配置したいワークシートをドラッグ
- ダッシュボード上の配置したい位置でドロップ
- グレーの配置ガイドが表示されるので、参考にして配置
| ガイドの位置 | 効果 |
|---|---|
| 中央 | その位置全体に配置 |
| 上 | 既存シートの上に配置 |
| 下 | 既存シートの下に配置 |
| 左 | 既存シートの左に配置 |
| 右 | 既存シートの右に配置 |
配置後、ワークシートの境界線をドラッグすることでサイズを変更できます。
ポイント:マウスカーソルを境界線に合わせると、カーソルが↔に変わります。その状態でドラッグしてください。
オブジェクトの追加
ワークシート以外にも、タイトルや画像などのオブジェクトを追加できます。
| オブジェクト | 用途 | 使用例 |
|---|---|---|
| テキスト | タイトルや説明文を追加 | 「2024年度 売上分析」 |
| イメージ | 画像ファイルを配置 | 会社ロゴ、アイコン |
| Webページ | 外部Webコンテンツを埋め込み | ニュースフィード、外部ツール |
| 空白 | スペーサーとして使用 | 要素間の余白調整 |
| ナビゲーション | 他のダッシュボードへのリンク | 「詳細を見る」ボタン |
- 左サイドバーの「オブジェクト」セクションを確認
- 「テキスト」をダッシュボードの上部にドラッグ
- テキスト編集ダイアログが開く
- タイトルを入力(例:「売上分析ダッシュボード」)
- フォントサイズを大きく(18〜24pt推奨)、太字に設定
- 「OK」をクリック
📐 4. コンテナの使い方
コンテナとは
コンテナは、複数のオブジェクトをグループ化する「入れ物」です。コンテナを使うと、レイアウトを整理し、一括で操作できるようになります。
引き出しの中を整理するとき、小物を仕切りボックスに入れますよね。コンテナは仕切りボックスのようなものです。
関連するグラフをコンテナにまとめることで、「このグループを右に移動」「このグループを削除」といった操作が簡単になります。
| 種類 | 動作 | 使用例 |
|---|---|---|
| 水平コンテナ | 中のオブジェクトを横に並べる | 3つのKPIカードを横並び |
| 垂直コンテナ | 中のオブジェクトを縦に並べる | タイトル→グラフ→フィルター |
- 左サイドバーの「オブジェクト」セクションを確認
- 「水平」または「垂直」をダッシュボードにドラッグ
- コンテナ内に他のオブジェクト(ワークシートなど)をドラッグ
- コンテナの境界線を選択すると、コンテナごと移動・削除可能
典型的なダッシュボード構造
コンテナを使った典型的なダッシュボードのレイアウト構造を紹介します。
- 一括操作:コンテナごと移動・削除・サイズ変更できる
- 自動整列:コンテナ内の要素が自動的に整列される
- レスポンシブ:サイズ変更に自動で対応
- 構造化:階層的なレイアウトが可能
📱 5. デバイスプレビュー
デバイスプレビューとは
ダッシュボードは、PC、タブレット、スマートフォンなど、様々なデバイスで閲覧されます。デバイスプレビュー機能を使うと、各デバイスでの表示を確認・調整できます。
- ダッシュボード上部のツールバーで「デバイスプレビュー」アイコンをクリック
- プレビューするデバイスを選択:
- デスクトップ(PC)
- タブレット(iPad等)
- スマートフォン
- 各デバイスでの表示を確認
- 必要に応じてレイアウトを調整
各デバイスで異なるレイアウトを設定できます:
・表示/非表示の切り替え:スマホでは詳細グラフを非表示に
・サイズ調整:画面サイズに合わせて調整
・配置変更:横並び→縦並びに変更
- 縦スクロール:スマホは縦長レイアウトにする
- フォントサイズ:タップしやすいサイズに
- 情報の優先順位:重要な情報を上部に配置
- 詳細は非表示:必要最小限の情報のみ表示
- フィルター数を減らす:操作しやすくする
🎨 6. レイアウトのベストプラクティス
優れたダッシュボードの原則
見やすく使いやすいダッシュボードを作るための原則を紹介します。
| 原則 | 説明 |
|---|---|
| 情報の階層化 | 上部:タイトルとKPI、中部:主要グラフ、下部:詳細データ |
| Zの法則 | 視線は左上→右上→左下→右下に移動。重要な情報は左上に |
| 余白の活用 | 詰め込みすぎない。適度な余白で見やすく |
| 色の統一 | ブランドカラーを使用、3〜4色に抑える |
| フォントの統一 | 1種類のフォントで統一感を出す |
| 失敗 | 問題点 |
|---|---|
| 情報過多 | 1画面に詰め込みすぎて何が重要か分からない |
| 色の乱用 | 虹色のダッシュボードは目が疲れる |
| 不統一なスタイル | グラフごとに色やスタイルがバラバラ |
| フィルター過多 | フィルターが多すぎて操作が複雑 |
| 小さすぎるフォント | 読めない、特にプレゼン時に問題 |
📝 STEP 20 のまとめ
- ダッシュボード:複数ビジュアルを1画面に統合
- ワークシートとの違い:概要把握 vs 詳細分析
- 作成方法:新規ダッシュボードボタン、サイズ設定
- 配置:ドラッグ&ドロップ、配置ガイド
- オブジェクト:テキスト、画像、空白など
- コンテナ:水平・垂直でグループ化
- デバイスプレビュー:PC、タブレット、スマホ対応
- ベストプラクティス:階層化、Zの法則、余白、統一感
ダッシュボードは情報を一目で把握するためのツールです。詰め込みすぎず、重要な情報に絞ることが成功の鍵。コンテナを使って構造化し、デバイスプレビューでモバイル対応も忘れずに!「見る人の視点」で設計しましょう。
次のSTEP 21では、「アクションとインタラクティブ機能」を学びます。ダッシュボード上でグラフをクリックすると他のグラフが連動するような、インタラクティブな機能を実装しましょう!
📝 理解度チェック
ワークシートとダッシュボードの主な違いは何ですか?
ワークシート:1つのビジュアル(グラフや表)を作成・編集する場所。詳細分析に使用。
ダッシュボード:複数のワークシートを1画面にまとめた場所。概要把握やレポート共有に使用。
ワークシートで個々のグラフを作成し、ダッシュボードでそれらを統合するという流れです。
水平コンテナと垂直コンテナの違いは何ですか?
水平コンテナ:中のオブジェクトを横に並べる。
例:3つのKPIカードを横一列に配置
垂直コンテナ:中のオブジェクトを縦に並べる。
例:タイトル→グラフ→フィルターを上から順に配置
「Zの法則」とは何ですか?ダッシュボード設計にどう活かしますか?
Zの法則:人の視線が画面上を「Z」の形で移動するという法則です。
左上 → 右上 → 左下 → 右下 の順に視線が動きます。
ダッシュボード設計への活用:
・左上:最も重要な情報(タイトル、主要KPI)を配置
・右上:補足的な重要情報
・下部:詳細データや補足情報
スマートフォン向けのダッシュボードを設計する際のポイントを3つ挙げてください。
1. 縦スクロール対応:横並びではなく縦長のレイアウトにする
2. 情報の優先順位:重要な情報を上部に配置し、詳細は省略または非表示に
3. タップしやすいサイズ:フォントサイズやボタンサイズを大きくして、指でタップしやすくする
その他:フィルター数を減らす、複雑なグラフを避ける、などもポイントです。
🎯 実践演習
新しいダッシュボードを作成し、既存の2つのワークシートを横に並べて配置してください。ダッシュボード名は「売上分析」としてください。
- 画面下部の「新しいダッシュボード」ボタンをクリック
- 左サイドバーの「シート」から1つ目のワークシートをドラッグし、ダッシュボード中央にドロップ
- 2つ目のワークシートをドラッグし、1つ目の右側(右のガイド)にドロップ
- 境界線をドラッグして均等なサイズに調整
- ダッシュボードタブを右クリック →「名前の変更」→「売上分析」と入力
水平コンテナを使って、3つのKPIカード(売上、利益、顧客数のワークシート)を横並びに配置してください。その上にタイトル「主要KPI」を追加してください。
- 「オブジェクト」→「テキスト」をダッシュボード上部にドラッグ
- 「主要KPI」と入力し、フォントサイズを大きく設定
- 「オブジェクト」→「水平」コンテナをテキストの下にドラッグ
- 売上のワークシートをコンテナ内にドラッグ
- 利益のワークシートをコンテナ内(売上の右側)にドラッグ
- 顧客数のワークシートをコンテナ内(利益の右側)にドラッグ
- 3つが均等に横並びになっていることを確認
以下の構造のダッシュボードを作成してください:上部にタイトル、その下に3つのフィルター(横並び)、中央に2つのグラフ(横並び)、下部に1つのグラフ(全幅)。デバイスプレビューでスマートフォン表示も確認してください。
- 全体を垂直コンテナで囲む:「垂直」コンテナをダッシュボードにドラッグ
- タイトル追加:「テキスト」をコンテナ内にドラッグ、タイトルを入力
- フィルターエリア:「水平」コンテナをテキストの下に追加、3つのフィルターを横並び配置
- グラフエリア:「水平」コンテナを追加、2つのグラフを横並び配置
- 下部グラフ:1つのグラフをコンテナの最下部に配置(全幅)
- デバイスプレビュー:ツールバーの「デバイスプレビュー」をクリック
- 「スマートフォン」を選択し、表示を確認
- 必要に応じて、スマートフォン用レイアウトを調整(縦並びに変更など)
❓ よくある質問
左サイドバーの「シート」セクションにワークシートが表示されていれば、ドラッグ&ドロップで追加できます。表示されていない場合は、先にワークシートを作成・保存してください。
水平コンテナは横並び、垂直コンテナは縦並びです。コンテナの境界線(上部の薄いグレー)をクリックすると、コンテナ全体を選択でき、まとめて移動や削除ができます。
PC向けなら「固定サイズ」→「デスクトップ」、マルチデバイス対応なら「自動」を選択します。プレゼン用には1920×1080などのカスタムサイズも設定できます。
オブジェクトを選択すると、右サイドバーに「レイアウト」タブが表示されます。ここでX座標、Y座標、幅、高さを数値で正確に指定できます。
1. ワークシートでフィールドを右クリック →「フィルターを表示」
2. ダッシュボードにそのワークシートを配置
3. フィルターカードが自動的に表示される
4. フィルターカードをドラッグして配置を調整
・Tableau Public:メニュー →「サーバー」→「Tableau Publicに保存」
・PDF出力:メニュー →「ファイル」→「PDFに印刷」
・画像出力:ダッシュボードを右クリック →「イメージをエクスポート」
学習メモ
BIツール入門 - Step 20