STEP 43:自動更新とゲートウェイ設定

🔄 STEP 43: 自動更新とゲートウェイ設定

データを常に最新に保ち、リアルタイムなビジネス判断を実現しよう!

📋 このステップで学ぶこと

  • データセット更新の仕組み
  • スケジュール更新の設定
  • オンプレミスデータゲートウェイ
  • 増分更新の設定
  • 更新エラーの対処
  • 更新通知の設定

ゴール:データを自動的に最新状態に保ち、信頼できるレポート基盤を構築する

🔄 1. データセット更新の仕組み

更新とは

Power BI Serviceでは、データソースから最新のデータを自動的に取得してレポートに反映できます。手動更新の手間を省き、常に最新の情報でビジネス判断ができます。

🔄 データ更新 = 最新データを取得して反映

Power BI Serviceでは、データソースから最新のデータを自動的に取得してレポートに反映できます。手動更新の手間を省き、常に最新の情報でビジネス判断ができます!

📊 3つの更新方法
更新方法 特徴 用途 制限
手動更新 ユーザーがボタンをクリック、即座に実行 テスト、緊急時 なし
スケジュール更新 指定した時刻に自動実行 定期レポート Free:1回/日、Pro:8回/日、Premium:48回/日
ストリーミング API経由でリアルタイム受信 リアルタイム監視 データセット形式が特殊
📊 更新プロセスの流れ
【更新プロセス】

ステップ1: トリガー
├─ 手動: ユーザーがボタンクリック
├─ スケジュール: 設定時刻到達
└─ API: プログラムから実行

ステップ2: データ取得
├─ データソースに接続
├─ クエリを実行
├─ データを取得
└─ Power Query処理を実行

ステップ3: モデル更新
├─ データをインポート
├─ リレーションシップを再構築
├─ 計算列を再計算
└─ メジャーの準備

ステップ4: 完了
├─ レポートに反映
├─ ユーザーに通知(設定による)
└─ 更新履歴に記録

エラー時:
├─ 更新失敗
├─ エラーメッセージ記録
├─ 通知送信(設定による)
└─ 前回のデータのまま
📊 データソース別の更新方法
データソース 更新方法 ゲートウェイ
Excel/CSVファイル OneDrive、SharePoint経由 不要
クラウドDB Azure SQL、Snowflakeなど 不要
オンプレミスDB SQL Server、Oracleなど 必要
Webサービス API、OData 通常不要
ローカルファイル PC内のExcel等 必要

⏰ 2. スケジュール更新の設定

クラウドデータソースの更新

OneDrive for BusinessやSharePointに配置したファイルは、ゲートウェイなしで自動更新できます。最も簡単な自動更新の方法です。

📊 OneDrive/SharePointファイルの更新設定
【クラウドファイルの自動更新】

前提準備:
├─ ExcelファイルをOneDrive for BusinessまたはSharePointに配置
├─ Power BI DesktopでOneDrive経由で接続
├─ レポートをServiceに公開
└─ 自動的に更新設定が可能になる

ステップ1: データセットを開く
├─ Power BI Serviceにログイン
├─ ワークスペースを開く
├─ データセット(🗄️アイコン)を見つける
└─ 「...」メニューをクリック

ステップ2: 設定を開く
├─ 「設定」を選択
├─ 「データセット」タブが表示
└─ スケジュール更新セクションを探す

ステップ3: 更新スケジュール設定
├─ 「スケジュール更新」をオン
├─ 更新頻度を選択:
│  ├─ 毎日
│  ├─ 毎週(曜日指定)
│  └─ 時刻を追加(複数可能)
├─ タイムゾーン確認
└─ 「適用」をクリック

注意:
⚠️ OneDrive個人用は更新対象外
⚠️ OneDrive for Business/SharePointのみ
💡 営業レポートの自動更新例
【営業レポートの自動更新】

シナリオ:
営業チームが毎朝9時に前日の売上を確認

設定:
├─ データソース: SharePoint上のExcel
├─ 更新時刻: 毎日 08:30
├─ タイムゾーン: (UTC+09:00) 大阪、札幌、東京
└─ 失敗時の通知: オン

結果:
├─ 毎朝8:30にデータ更新
├─ 9時には最新データが反映
├─ チームが最新情報で会議
└─ エラー時は即座に通知

運用フロー:

1. データ準備(前日夜)
├─ 営業データをExcelで管理
├─ SharePointの「共有ドキュメント」に配置
└─ 毎晩、基幹システムから出力して上書き

2. 自動更新(翌朝8:30)
├─ Power BI Serviceが自動実行
├─ SharePointのExcelを読み込み
└─ レポートに反映

3. 利用(9:00〜)
├─ 営業チームがレポート確認
├─ 最新データで会議・判断
└─ エラーがあれば通知で把握
💰 ライセンス別の更新回数制限
ライセンス 回数/日 推奨スケジュール 用途
Power BI Free 1回 深夜1回(02:00など) 個人学習
Power BI Pro 8回 始業前(08:00)、昼(12:00)、夕方(17:00)、深夜(00:00) ビジネス利用
Power BI Premium 48回 30分〜1時間ごと リアルタイム性必要
💡 更新頻度の選び方
状況 推奨頻度 理由
元データが日次更新 1日1回 それ以上は無意味
始業時に最新が必要 始業30分前 余裕を持って完了
複数レポートがある 時刻をずらす サーバー負荷分散
リアルタイム性重視 30分〜1時間ごと Premium推奨

🌉 3. オンプレミスデータゲートウェイ

ゲートウェイとは

社内のサーバーやPC内のデータベースに、Power BI Service(クラウド)から安全にアクセスするための中継ソフトウェアです。会社のファイアウォールを超えてデータを取得できます。

🌉 ゲートウェイ = クラウドと社内をつなぐ橋

社内のサーバーやPC内のデータベースに、Power BI Service(クラウド)から安全にアクセスするための中継ソフトウェアです。会社のファイアウォールを超えてデータを取得できます!

📊 ゲートウェイの要否判断
データソース ゲートウェイ 理由
SQL Server(社内サーバー) ✓ 必要 社内ネットワーク内
Oracle Database ✓ 必要 オンプレミス
PC内のExcel/CSV ✓ 必要 ローカルファイル
Azure SQL Database × 不要 クラウドサービス
OneDrive for Business × 不要 クラウドストレージ
Snowflake / BigQuery × 不要 クラウドDWH
📊 ゲートウェイのインストール手順
【インストール手順】

前提条件:
├─ Windows Server推奨(常時稼働)
│  └─ または常時稼働のWindows PC
├─ .NET Framework 4.7.2以上
├─ 8GB RAM以上推奨
├─ データソースにアクセス可能な環境
└─ 管理者権限

ステップ1: ダウンロード
├─ https://powerbi.microsoft.com/gateway/ にアクセス
├─ 「オンプレミスデータゲートウェイ」をダウンロード
└─ インストーラーを実行

ステップ2: インストール
├─ インストール場所を選択(デフォルト推奨)
├─ 利用規約に同意
├─ 「インストール」をクリック
└─ 完了まで待機

ステップ3: 構成
├─ Power BIアカウントでサインイン
├─ ゲートウェイを登録:
│  ├─ 新しいゲートウェイを登録(推奨)
│  └─ または既存のゲートウェイに追加
├─ ゲートウェイ名: 「本社ゲートウェイ」
├─ 回復キーを設定(8文字以上)
│  └─ ⚠️ 忘れずにメモ!
└─ 「構成」をクリック

ステップ4: 確認
├─ 「ゲートウェイの準備ができました」
├─ 状態: オンライン
└─ Power BI Serviceで確認可能
📊 データソースの追加(Service側)
【ゲートウェイにデータソースを登録】

ステップ1: Power BI Serviceで設定
├─ 右上の⚙(設定)→「ゲートウェイの管理」
├─ インストールしたゲートウェイを選択
└─ 「データソースの追加」をクリック

ステップ2: データソース情報入力
データソースの種類: SQL Server
サーバー名: SERVER01
データベース名: SalesDB
認証方法: Windows認証
ユーザー名: DOMAIN\ServiceAccount
パスワード: ********

ステップ3: 詳細設定
├─ プライバシーレベル: 組織
├─ 暗号化: オン(推奨)
└─ 追加

ステップ4: テスト
├─ 「接続のテスト」をクリック
├─ 成功メッセージ確認
└─ データソースが利用可能に

ステップ5: データセットにマッピング
├─ ワークスペースのデータセット設定
├─ 「ゲートウェイ接続」セクション
├─ 登録したゲートウェイを選択
├─ データソースをマッピング
└─ 適用

これで更新可能に!
└─ スケジュール更新が設定できるようになる
💡 ゲートウェイのベストプラクティス
カテゴリ 推奨 避けるべき
サーバー選定 専用の常時稼働サーバー、高可用性、データソースと同じネットワーク 個人のPC(電源OFF)、仮想デスクトップ
セキュリティ 専用サービスアカウント、最小権限、定期パスワード変更 管理者アカウントの使用
パフォーマンス データソースに近い場所、複数ゲートウェイで負荷分散 遠いデータセンター
監視 状態の定期確認、アラート設定、リソース監視 放置

📊 4. 増分更新の設定

増分更新とは

大量のデータを扱う場合、すべてのデータを毎回取得するのは非効率です。増分更新では、新しいデータや変更されたデータだけを取得して、更新時間を大幅に短縮できます。

📊 増分更新 = 変更されたデータだけを更新

大量のデータを扱う場合、すべてのデータを毎回取得するのは非効率です。増分更新では、新しいデータや変更されたデータだけを取得して、更新時間を大幅に短縮できます!

📊 従来の更新 vs 増分更新
項目 従来の更新(全更新) 増分更新
取得データ 全データを毎回取得 新規・変更データのみ
データ量(例) 100万行 1,000行(1日分)
更新時間 30分 1分
サーバー負荷
ネットワーク 大量転送 最小限
ライセンス Free/Pro/Premium Premium必須
📊 増分更新の設定手順
【Power BI Desktopでの設定】

前提条件:
⚠️ Power BI Premium または Premium Per User が必要
⚠️ Proライセンスでは使用不可

ステップ1: パラメータ作成
├─ Power BI Desktopを開く
├─ 「データの取得」→データソース接続
├─ Power Queryエディタを開く
├─ 「パラメータの管理」→「新規作成」

2つのパラメータを作成:

パラメータ1: RangeStart
├─ 名前: RangeStart
├─ 種類: 日付/時刻
├─ 現在の値: 2020/01/01 00:00:00
└─ OK

パラメータ2: RangeEnd
├─ 名前: RangeEnd
├─ 種類: 日付/時刻
├─ 現在の値: 2025/12/31 23:59:59
└─ OK

⚠️ パラメータ名は必ず「RangeStart」「RangeEnd」

ステップ2: クエリにフィルター適用
├─ データテーブルのクエリを選択
├─ 日付列でフィルター:
│  └─ [日付列] >= RangeStart
│  └─ かつ [日付列] < RangeEnd
├─ Power Queryの数式:
│  = Table.SelectRows(ソース, 
│      each [OrderDate] >= RangeStart 
│      and [OrderDate] < RangeEnd)
└─ 「閉じて適用」

ステップ3: 増分更新ポリシー設定
├─ Desktopのモデルビューに移動
├─ テーブルを右クリック
├─ 「増分更新」を選択
└─ ポリシーを設定
📊 増分更新ポリシーの設定画面
【増分更新ポリシー設定】

設定例:
┌────────────────────────────────┐
│ 過去データのアーカイブ         │
├────────────────────────────────┤
│ 過去 2 年分の行を保存          │ ← 履歴保持期間
│                                │
│ 増分更新データ                 │
├────────────────────────────────┤
│ 最新 7 日分のデータを更新      │ ← 増分更新範囲
│                                │
│ 発行前に現在のデータを取得     │
├────────────────────────────────┤
│ ☑ 完全な日のみ更新             │ ← 推奨
└────────────────────────────────┘

「OK」をクリック

動作イメージ(2025/11/15時点):

│
├─ 2023/11/15 ──┐
│                │ アーカイブ領域(2年前〜)
│                │ - 更新されない
│                │ - 変更されない
│                │ - パーティション化
├─ 2025/11/08 ──┤
│                │ 増分更新領域(最新7日)
│                │ - 毎日更新される
│                │ - データソースから再取得
│                │ - 変更・追加・削除すべて反映
└─ 2025/11/15 ──┘ (今日)

→ 常に最新7日分のみ更新!
💡 増分更新が適しているシーン
シーン 適否 理由
数十万行以上の大量データ ✓ 最適 更新時間を大幅短縮
日次で追加されるデータ ✓ 最適 新規分のみ取得
履歴データの蓄積 ✓ 最適 過去は変更なし
小規模データ(数千行) × 不要 全更新で十分高速
過去データも頻繁に変更 △ 要検討 アーカイブが更新されない

🚨 5. エラー対処と通知設定

よくある更新エラー

データ更新は様々な原因で失敗することがあります。エラーの種類を理解し、適切に対処することが重要です。

⚠️ よくある更新エラーと対処法
エラー 原因 対処法
資格情報エラー 認証情報が未設定、パスワード変更、アクセス権限なし データセット設定→「資格情報の編集」→正しい認証情報を入力
ゲートウェイオフライン ゲートウェイPCの電源OFF、ネットワーク障害、サービス停止 電源確認、ネットワーク確認、Windowsサービスで状態確認・再起動
タイムアウト データ量が多い、クエリが複雑、データソースが遅い データを絞り込む、Power Query最適化、増分更新導入、インデックス追加
メモリ不足 データセットが大きい、計算列が多い、複雑なモデル 不要な列を削除、計算列をメジャーに変更、Premiumへアップグレード
同時更新制限 複数データセットが同時更新、ライセンス制限 更新時刻をずらす、優先度低い更新を削減
📊 更新履歴の確認方法
【更新状況の確認方法】

ステップ1: データセット設定を開く
├─ ワークスペースでデータセット(🗄️)を表示
├─ 「...」メニュー → 「更新履歴」
└─ 更新履歴パネルが開く

表示内容:
┌────────────────────────────────┐
│ 更新履歴                       │
├────────────────────────────────┤
│ ✓ 2025/11/15 06:00 - 成功     │
│   期間: 2分15秒                │
│                                │
│ ✗ 2025/11/14 06:00 - 失敗     │
│   エラー: タイムアウト         │
│                                │
│ ✓ 2025/11/13 06:00 - 成功     │
│   期間: 1分58秒                │
└────────────────────────────────┘

確認ポイント:
✓ 成功率
✓ 更新時間の推移
✓ エラーパターン
✓ ピーク時の負荷
📧 エラー通知の設定
【エラー時の通知設定】

ステップ1: データセット設定
├─ データセットの「設定」を開く
├─ 「更新失敗通知」セクション
└─ 設定を変更

設定項目:

☑ データ更新が失敗した場合に通知する
├─ オン: エラー時にメール通知
└─ オフ: 通知なし(非推奨)

通知先:
├─ データセット所有者(自動)
├─ 追加の受信者: 
│  └─ メールアドレスを入力(カンマ区切り)
│     例: admin@example.com, support@example.com
└─ 保存

通知メールの内容:
件名: Power BI データセット更新エラー
本文:
├─ データセット名
├─ ワークスペース名
├─ エラー発生時刻
├─ エラーメッセージ
└─ 対処へのリンク

推奨設定:
✓ 重要なレポート: 必ずオン
✓ 管理者のメールを追加
✓ チームの共有メール設定
✓ 定期的な確認ルール作成
💡 定期的なメンテナンス
頻度 チェック内容
日次 更新履歴確認(失敗の有無)、エラーがあれば即対応、通知メールの確認
週次 更新時間の推移、データ量の増加、ゲートウェイの状態、パフォーマンス確認
月次 更新成功率の集計、平均更新時間、エラー傾向分析、容量の見直し、設定の最適化
年次 ライセンスの見直し、データアーカイブ検討、セキュリティレビュー、ゲートウェイハードウェア更新

📝 STEP 43 のまとめ

✅ このステップで学んだこと
  • データ更新:最新データを自動取得
  • スケジュール:定期的な自動更新(Free:1回、Pro:8回、Premium:48回/日)
  • ゲートウェイ:社内データへの橋渡し
  • 増分更新:大量データの効率的更新(Premium必須)
  • エラー対処:トラブルシューティングと監視
💡 更新方法の選び方早見表
状況 推奨方法 ポイント
クラウドファイル(OneDrive/SharePoint) スケジュール更新 ゲートウェイ不要
社内データベース ゲートウェイ + スケジュール 常時稼働サーバー推奨
大量履歴データ 増分更新 Premium必須
リアルタイム監視 ストリーミング / DirectQuery データソース性能重要
PC内のExcel ゲートウェイ(またはOneDriveへ移行) クラウド化推奨
🎯 最重要ポイント

データが「常に最新」であることがBIツールの真価です!手動更新では限界があり、人為的ミスも発生します。スケジュール更新と適切な監視体制で、信頼できるデータ基盤を構築しましょう。特にゲートウェイは企業の要となるので、セキュリティと安定性に十分注意してください!

📝 実践演習

演習 1 基礎

OneDrive for BusinessにExcelファイルを配置し、そのファイルをデータソースとするレポートを作成してください。Power BI Serviceでスケジュール更新を設定し、毎日午前9時に自動更新されるようにしてください。

【クラウドファイルの自動更新】

ステップ1: OneDriveにファイル配置

  1. OneDrive for Businessにログイン(会社アカウント)
  2. フォルダ作成:「PowerBIデータ」
  3. Excelファイルをアップロード
    • 例:売上データ.xlsx
    • 列:日付、商品、売上、数量
  4. ファイルのURLをコピー(後で使用)

ステップ2: Power BI Desktopで接続

  1. Power BI Desktopを起動
  2. 「データの取得」→「OneDrive for Business」
  3. サインインを求められたらログイン
  4. 「売上データ.xlsx」を選択
  5. 必要なテーブルを選択→「読み込み」
  6. 簡単なビジュアルを作成(棒グラフなど)
  7. ファイル→名前を付けて保存:「売上レポート.pbix」

ステップ3: Power BI Serviceに公開

  1. 「ホーム」タブ→「発行」
  2. サインイン(必要な場合)
  3. 公開先ワークスペースを選択
  4. 「選択」をクリック
  5. 「Power BIで開く」リンクをクリック

ステップ4: スケジュール更新設定

  1. ワークスペースを開く
  2. データセット「売上レポート」を探す
  3. 「...」メニュー → 「設定」
  4. 「スケジュール更新」セクションを開く
  5. スケジュール更新をオンに切り替え
  6. 更新頻度:「毎日」を選択
  7. 時刻追加:「09:00」を入力
  8. タイムゾーン確認:(UTC+09:00) 大阪、札幌、東京
  9. 「適用」をクリック

ステップ5: 動作確認

  1. 「今すぐ更新」で手動更新をテスト
  2. 更新履歴で成功を確認
  3. OneDriveのExcelファイルを編集(データを1行追加)
  4. 再度「今すぐ更新」
  5. レポートに新しいデータが反映されるか確認
  6. 翌朝9時以降に自動更新されることを確認

注意点:

  • ⚠️ OneDrive個人用は自動更新非対応
  • ⚠️ 必ずOneDrive for Business使用
  • ✓ SharePointでも同様に設定可能
  • ✓ 更新失敗通知もオンに設定推奨
演習 2 応用

オンプレミスデータゲートウェイをインストールし、PC内のExcelファイルまたはAccessデータベースをデータソースとして登録してください。スケジュール更新が正常に動作することを確認してください。

【ゲートウェイを使った社内データ更新】

前提条件:

  • 常時稼働可能なWindows PC(またはサーバー)
  • 管理者権限
  • .NET Framework 4.7.2以上
  • 8GB RAM以上推奨

ステップ1: ゲートウェイのインストール

  1. https://powerbi.microsoft.com/gateway/ にアクセス
  2. 「オンプレミスデータゲートウェイ(標準モード)」をダウンロード
  3. ダウンロードした.exeファイルを実行
  4. インストール場所:デフォルトのまま
  5. 利用規約に同意→「インストール」
  6. インストール完了まで待機(数分)

ステップ2: ゲートウェイの構成

  1. インストール完了後、構成画面が表示
  2. Power BIアカウントでサインイン
  3. 「このコンピューターに新しいゲートウェイを登録します」を選択
  4. ゲートウェイ名:「練習用ゲートウェイ」
  5. 回復キーを設定:
    • 8文字以上の強力なキー
    • 例:PowerBI2025!
    • ⚠️ 必ずメモ帳などに保存!
  6. 回復キーの確認(再入力)
  7. 「構成」をクリック
  8. 「準備ができました」メッセージを確認

ステップ3: データソースの準備

  1. PC内にExcelファイルを作成
    • 場所:C:\PowerBIData\売上.xlsx
    • 列:日付、商品、金額
    • サンプルデータを入力

ステップ4: Power BI Desktopで接続

  1. Power BI Desktopを起動
  2. 「データの取得」→「Excel ブック」
  3. C:\PowerBIData\売上.xlsx を選択
  4. テーブルを読み込み
  5. ビジュアルを作成
  6. 保存:ゲートウェイテスト.pbix
  7. 「発行」でServiceへ公開

ステップ5: ゲートウェイ設定(Service側)

  1. Power BI Serviceで右上⚙→「設定」
  2. 「ゲートウェイの管理」を選択
  3. インストールしたゲートウェイが表示される
  4. ゲートウェイ名をクリック
  5. 「データソースの追加」をクリック
  6. データソース設定:
    • データソースの種類:ファイル
    • パス:C:\PowerBIData\売上.xlsx
    • 認証方法:Windows
    • ユーザー名:(WindowsログインID)
    • パスワード:(Windowsパスワード)
  7. 「追加」をクリック
  8. 「接続のテスト」で確認→成功メッセージ

ステップ6: データセットにゲートウェイをマッピング

  1. ワークスペースを開く
  2. データセット「ゲートウェイテスト」の設定
  3. 「ゲートウェイ接続」セクション
  4. 「ゲートウェイを使用」をオン
  5. 登録したゲートウェイを選択
  6. データソースをマッピング(自動認識)
  7. 「適用」

ステップ7: スケジュール更新設定

  1. 同じ設定画面で「スケジュール更新」セクション
  2. スケジュール更新をオン
  3. 更新頻度:毎日
  4. 時刻:10:00
  5. 更新失敗通知:オン
  6. 「適用」

ステップ8: 動作確認

  1. 「今すぐ更新」をクリック
  2. 更新中...と表示
  3. 更新履歴で成功を確認
  4. PC内のExcelファイルを編集(データ追加)
  5. 再度「今すぐ更新」
  6. レポートに反映されることを確認

トラブルシューティング:

  • エラー「ゲートウェイがオフライン」→ PCの電源、サービス確認
  • エラー「資格情報が無効」→ Windowsパスワードを再確認
  • エラー「ファイルが見つからない」→ パスが正しいか確認

重要:

  • ⚠️ ゲートウェイPCは常時稼働が必要
  • ⚠️ PCがスリープすると更新失敗
  • ✓ 電源オプションで「スリープしない」設定推奨
チャレンジ 発展

大量の履歴データ(100万行以上を想定)を扱うレポートで、増分更新ポリシーを設定してください。過去3年分のデータを保持し、最新7日分を毎日更新する設定にしてください。(⚠️ Premium環境が必要)

【増分更新で大量データを効率化】

⚠️ 前提条件:

  • Power BI Premium または Premium Per User ライセンス
  • 日付列を含むデータセット
  • 100万行以上のデータ(推奨)

ステップ1: サンプルデータ準備

  1. 大量データを用意(実データまたはダミー)
    • 列:注文日、注文ID、商品、金額、顧客ID
    • 期間:2022年1月〜2025年11月(約3年10ヶ月)
    • 行数:100万行以上
  2. データソース:SQL Serverまたは大きなExcelファイル

ステップ2: Power BI Desktopでパラメータ作成

  1. Power BI Desktopを起動
  2. 「データの取得」でデータソースに接続
  3. Power Queryエディタを開く
  4. 「パラメータの管理」→「新規作成」

パラメータ1: RangeStart

名前: RangeStart
説明: 増分更新の開始日時
種類: 日付/時刻
現在の値: 2022/01/01 00:00:00

パラメータ2: RangeEnd

名前: RangeEnd
説明: 増分更新の終了日時
種類: 日付/時刻
現在の値: 2025/12/31 23:59:59

⚠️ パラメータ名は完全一致必須!

ステップ3: クエリにフィルター適用

  1. 注文データのクエリを選択
  2. 「詳細エディタ」を開く
  3. フィルター処理を追加:
let
    ソース = Sql.Database("サーバー名", "データベース名"),
    注文テーブル = ソース{[Schema="dbo",Item="Orders"]}[Data],
    
    // 増分更新フィルター
    フィルター済み = Table.SelectRows(注文テーブル, 
        each [注文日] >= RangeStart and [注文日] < RangeEnd)
in
    フィルター済み
  1. 「完了」→「閉じて適用」

ステップ4: 増分更新ポリシー設定

  1. Desktopの「モデル」ビューに切り替え
  2. 注文テーブルを右クリック
  3. 「増分更新」を選択
  4. 増分更新ポリシー設定画面が開く

設定内容:

☑ 増分更新を有効にする

過去データのアーカイブ: 過去 [3] [年] 分の行を保存
増分更新データ: 最新 [7] [日] 分のデータを更新
☑ 完全な日のみ更新
  1. 各設定項目を上記のように入力
  2. 「適用」をクリック

設定の意味:

  • 過去3年分を保存:2022年11月15日以降のデータを保持(今日が2025/11/15の場合)
  • 最新7日分を更新:2025年11月8日〜15日のデータのみ毎回取得
  • 完全な日のみ更新:当日は未確定なので除外(前日までを更新)

ステップ5: レポート作成

  1. レポートビューに戻る
  2. ビジュアルを作成
    • 折れ線グラフ:日別売上推移(3年分)
    • テーブル:最新7日間の詳細
    • カード:本日の売上
  3. 保存:大量データ増分更新.pbix

ステップ6: Premiumワークスペースに公開

  1. 「発行」をクリック
  2. ⚠️ Premiumライセンスのワークスペースを選択
  3. 「選択」
  4. 初回公開は時間がかかる(3年分すべて読み込み)
    • 100万行なら10〜30分程度
    • 進捗を確認しながら待機
  5. 「Power BIで開く」

ステップ7: スケジュール更新設定

  1. データセット設定を開く
  2. 「スケジュール更新」をオン
  3. 更新頻度:毎日
  4. 時刻:06:00(始業前)
  5. 「適用」

ステップ8: 動作確認

  1. 「今すぐ更新」で手動更新
  2. 更新時間を確認
    • 初回:10〜30分(全データ)
    • 2回目以降:1〜3分(7日分のみ)
  3. 更新履歴で成功を確認
  4. レポートで3年分すべて閲覧可能か確認
  5. 翌日、自動更新されているか確認

メリット実感:

項目 全更新 増分更新
初回公開 30分 30分
日次更新 30分 2分
サーバー負荷
ネットワーク 大量 最小限

注意点:

  • ⚠️ Premiumライセンス必須(Pro不可)
  • ⚠️ 日付列が必須
  • ⚠️ パラメータ名は完全一致(RangeStart/RangeEnd)
  • ⚠️ 初回公開は時間がかかる(全データ)
  • ✓ 2回目以降は劇的に高速化!

❓ よくある質問

Q1: 無料ライセンス(Free)でスケジュール更新できますか?
できますが、制限があります。

Freeライセンスの制限:
- 更新回数:1日1回のみ
- 共有:不可(個人用のみ)
- Premium機能:使用不可

Proライセンス(推奨):
- 更新回数:1日8回
- 共有:可能
- コスト:約$10/月

ビジネス利用なら最低限Proが必要です。
Q2: ゲートウェイPCの電源を切ったらどうなりますか?
更新が失敗します。

影響:
- スケジュール更新時にエラー
- レポートは前回のデータのまま
- エラー通知メールが送信(設定している場合)
- 更新履歴に失敗記録

対策:
✓ ゲートウェイPCは常時稼働
✓ サーバーへのインストール推奨
✓ 電源オプションで「スリープしない」設定
✓ 冗長化(複数ゲートウェイ)

やむを得ず停止する場合:
- 更新スケジュール時刻を避ける
- 一時的にスケジュールをオフ
- 復旧後に手動更新
Q3: 更新に時間がかかりすぎる場合の対処法は?
複数のアプローチで最適化できます。

データソース側:
- データベースにインデックス追加
- 不要な列を除外
- ビューで事前集約
- データを期間で絞り込む

Power Query側:
- クエリ折りたたみを活用
- フィルターを早い段階で適用
- 不要なステップを削除
- Mコードを最適化

Power BI側:
- 増分更新を導入
- 計算列をメジャーに変更
- 不要なビジュアルを削除
- データモデルを見直す

インフラ側:
- ゲートウェイのスペック向上
- ネットワーク帯域確保
- Premiumへアップグレード
Q4: 増分更新とリアルタイム更新の違いは?
更新頻度と仕組みが異なります。

増分更新:
- 定期的(1日数回)
- 最新データのみ取得
- 履歴データは保持
- Premium必須
- 用途:大量の履歴データ

リアルタイム更新(ストリーミング):
- 継続的(秒単位)
- API経由でプッシュ
- 最新データのみ保持(履歴は限定的)
- Premium推奨
- 用途:IoT、リアルタイム監視

DirectQuery:
- データを都度取得(インポートなし)
- 常に最新
- Pro可能
- パフォーマンスはデータソース依存
- 用途:小〜中規模データ

選び方:
- 大量履歴 → 増分更新
- リアルタイム → ストリーミング
- 中規模・最新重視 → DirectQuery
Q5: 更新エラーの通知が来ない場合は?
通知設定を確認してください。

チェックポイント:
1. データセット設定の「更新失敗通知」がオンか
2. メールアドレスが正しいか
3. 迷惑メールフォルダに振り分けられていないか
4. 組織のメールフィルターでブロックされていないか

通知設定の確認:
- データセット設定を開く
- 「更新失敗通知」セクション
- チェックボックスがオンか確認
- 通知先メールアドレスを確認

代替監視方法:
- 更新履歴を定期的に確認
- Power Automateで監視フロー作成
- 監視ダッシュボード作成
- APIで更新状態を取得

テスト方法:
- わざと更新を失敗させる(データソース名を誤記など)
- 通知メールが届くか確認
- 届かない場合は組織のIT部門に確認
Q6: OneDrive個人用とOneDrive for Businessの違いは?
自動更新の対応が異なります。

OneDrive個人用(@outlook.com等):
- 自動更新:非対応
- 手動更新:可能(Desktopから再公開)
- 用途:個人学習

OneDrive for Business(@会社.com等):
- 自動更新:対応
- スケジュール更新:設定可能
- 用途:ビジネス利用

SharePoint:
- 自動更新:対応
- チーム共有に最適
- 用途:組織利用

対策:個人用OneDriveのファイルは、OneDrive for BusinessまたはSharePointに移行することを推奨します。
Q7: 複数のデータソースがある場合、すべてゲートウェイが必要?
データソースの種類によります。

1つのレポートに複数データソースがある場合:

例:SQL Server(社内)+ Azure SQL(クラウド)+ Excel(SharePoint)
- SQL Server → ゲートウェイ必要
- Azure SQL → ゲートウェイ不要
- Excel(SharePoint) → ゲートウェイ不要

設定方法:
1. ゲートウェイにSQL Serverのみ登録
2. データセット設定で「ゲートウェイ接続」
3. SQL Serverだけがゲートウェイ経由
4. 他はクラウド経由で自動認識

ベストプラクティス:
- 可能な限りクラウドデータソースに移行
- ゲートウェイ依存を最小化
- 障害ポイントを減らす
📝

学習メモ

BIツール入門 - Step 43

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