STEP 29:Z型レイアウトとF型レイアウト

👁️ STEP 29: Z型レイアウトとF型レイアウト

人間の視線の動きを考慮した、効果的なレイアウト設計をマスターしよう!

📋 このステップで学ぶこと

  • 視線の動きとアイトラッキング研究の基礎
  • Z型レイアウト(欧米式)の特徴と使い方
  • F型レイアウト(Web式)の特徴と使い方
  • 文化による視線の違い
  • レイアウトの使い分け基準
  • 実務での活用例

👁️ 1. 視線の動きとアイトラッキング

なぜ視線の動きを理解することが重要なのか

ダッシュボードやレポートを作成するとき、「どこに何を配置するか」は非常に重要です。なぜなら、人間の目は情報を探すとき一定のパターンで動くからです。

このパターンを理解し、それに沿って情報を配置すれば、ユーザーは自然に重要な情報を見つけられるようになります。逆に、パターンに反した配置をすると、重要な情報が見落とされてしまいます。

アイトラッキング研究とは

アイトラッキングとは、特殊なカメラを使って人間の視線の動きを追跡する研究手法です。この研究により、人がウェブページやダッシュボードをどのように見るかが科学的に明らかになりました。

📊 代表的なアイトラッキング研究
研究機関 発見内容 ビジネスへの示唆
Nielsen Norman Group(2006年) 233人のユーザーの視線を追跡し、ウェブページを見るとき「F型」に視線が動くことを発見 重要な情報は左上と左側に配置すべき
MIT Media Lab ダッシュボードの視線パターンを分析し、視線は「Z型」または「F型」に動くことを確認 レイアウトによってユーザーの理解度が変わる
Google UX研究 ユーザーはページを開いて2〜3秒で「見る価値があるか」を判断する 最重要情報は最初に目に入る場所に配置

視線の基本原則

アイトラッキング研究から、人間の視線に関するいくつかの基本原則が明らかになっています。これを知っておくと、効果的なレイアウトが設計できます。

👁️ 視線の5つの基本原則
原則 説明 レイアウトへの応用
1. 開始点は左上 左書き文化では、視線は左上からスタートする ロゴ、タイトル、最重要KPIを左上に配置
2. 視線は下に向かう 重力のように、視線は自然に下方向へ流れる 重要度順に上から下へ配置
3. 左側に時間を費やす 右側より左側を長く見る傾向がある 重要な情報やナビゲーションは左側に
4. 対角線上に注目 左上から右下への対角線上は注目されやすい CTAボタンを対角線上に配置
5. 中央は意外と見られない ページの中央部分は視線が素通りしやすい 中央には補足情報を配置
💡 文化による違い

視線の動きは文化(読み書きの方向)によって異なります。

  • 左書き文化(英語、日本語の横書き):左→右に視線が動く
  • 右書き文化(アラビア語、ヘブライ語):右→左に視線が動く
  • 縦書き文化(日本語の縦書き):右上→左下に視線が動く

本ステップでは、左書き文化(日本語横書き・英語)を前提に説明します。

🔲 2. Z型レイアウト

Z型レイアウトとは何か

Z型レイアウトは、視線がアルファベットの「Z」の形に動くパターンです。シンプルなページや、1つのアクションに集中させたいランディングページに最適です。

ユーザーの視線は、左上→右上→左下→右下の順に移動します。この動きを理解して情報を配置すれば、ユーザーを自然に目標のアクション(ボタンクリックなど)へ導けます。

【Z型の視線の動き】 視線は「Z」の形に移動する: ① → → → → → → ② 左上(スタート) 右上 ↘ ↘ ↘ ③ → → → → → → ④ 左下 右下(ゴール) 【図解】 ┌─────────────────────────────────┐ │ ①左上 ②右上 │ │ ロゴ・タイトル メニュー │ │ │ │ ↘ │ │ ↘ │ │ ↘ │ │ ↘ │ │ │ │ ③左下 ④右下 │ │ CTA(行動喚起) 補足情報 │ └─────────────────────────────────┘

Z型レイアウトの4つのエリア

Z型レイアウトでは、画面を4つのエリアに分けて考えます。各エリアには、その場所に適した情報を配置します。

📍 Z型レイアウトの配置ルール
エリア 視線の順序 配置すべき情報 具体例
①左上 最初に見る(最重要) ブランディング、タイトル ロゴ、ダッシュボード名、会社名
②右上 2番目に見る(重要) ナビゲーション、補助情報 メニュー、日付、ユーザー名、ログアウト
③左下 3番目に見る(行動喚起) CTA(Call To Action) 「詳細を見る」ボタン、「申し込む」ボタン
④右下 最後に見る(補足) 補足情報、あまり重要でない情報 注釈、更新時刻、免責事項

Z型レイアウトの実例:営業ダッシュボード

実際にZ型レイアウトを使った営業ダッシュボードの例を見てみましょう。KPIが1つだけのシンプルなダッシュボードです。

【営業ダッシュボード(Z型レイアウト)】 ┌────────────────────────────────────────┐ │ ①売上ダッシュボード ②2024年12月15日 │ │ 🏢 ABC商事 👤 山田太郎 │ ├────────────────────────────────────────┤ │ │ │ ┌────────────────────┐ │ │ │ 月間売上目標達成率 │ │ │ │ │ │ │ │ 112% ✓ │ │ │ │ ━━━━━━━━━━━━━━ │ │ │ │ 目標: 1億円 │ │ │ │ 実績: 1.12億円 │ │ │ └────────────────────┘ │ │ ↘ │ │ ↘ │ │ ↘ │ │ │ │ ③[詳細レポート作成] ④データ更新: │ │ [戦略会議資料] 10:30 AM │ └────────────────────────────────────────┘ 【配置のポイント】 ✓ ①左上: ダッシュボード名(最初に何のページかわかる) ✓ ②右上: 日付・ユーザー名(確認用の補助情報) ✓ 中央 : メインKPI(一番伝えたい情報) ✓ ③左下: アクションボタン(次に何をすべきか明示) ✓ ④右下: 補足情報(更新時刻) 【このダッシュボードの特徴】 ・5秒で理解できるシンプルさ ・KPIは1つに絞る(達成率のみ) ・アクションボタンで次の行動を促す
💡 Z型レイアウトが適している場面
場面 理由 具体例
ランディングページ シンプルな構成で1つのアクションに集中 製品紹介ページ、キャンペーンページ
サマリーダッシュボード KPIが1〜3個と少ない 経営層向けエグゼクティブダッシュボード
プレゼン資料 1スライド1メッセージで伝える PowerPointの各スライド
広告・バナー 視線を誘導してクリックさせたい Web広告、メールマガジン

📄 3. F型レイアウト

F型レイアウトとは何か

F型レイアウトは、視線がアルファベットの「F」の形に動くパターンです。テキストや情報が多いページに最適です。

ユーザーは最初に上部を横に読み、次に少し下がってまた横に読み、その後は左側を縦にスキャンします。ニュースサイトやブログ、詳細レポートでよく見られるパターンです。

【F型の視線の動き】 視線は「F」の形に移動する: ① → → → → → → → → → (1本目の横線:長い) ↓ ② → → → → → (2本目の横線:短い) ↓ ③ (縦線:左側をスキャン) ↓ ↓ ↓ ↓ 【図解】 ┌─────────────────────────────────┐ │ ①━━━━━━━━━━━━━━━→ │ │ │ │ ②━━━━━━━→ │ │ │ │ ③ │ │ ↓ │ │ ↓ │ │ ↓ │ │ ↓ │ └─────────────────────────────────┘ 【特徴】 ・最上部を最も長く横に読む ・中間部はやや短く横に読む ・下に行くほど左側だけを縦にスキャン ・右下はほとんど見られない

F型レイアウトの3つのエリア

F型レイアウトでは、画面を3つの「横線」と「縦線」で考えます。それぞれに適した情報を配置します。

📍 F型レイアウトの配置ルール
エリア 視線の特徴 配置すべき情報 具体例
①最上部の横線 最も長く見る(最重要) タイトル、最重要KPI レポート名、主要な見出し
②2番目の横線 やや短く見る(重要) 小見出し、2番目に重要な情報 セクション名、サマリーKPI
③左側の縦線 縦にスキャン(継続的注目) 箇条書き、リスト、ナビゲーション 項目名、カテゴリ、目次
④右側・下部 あまり見られない(低注目) 詳細情報、補足データ 数値の詳細、注釈

F型レイアウトの実例:詳細レポート

実際にF型レイアウトを使った営業担当者向け詳細レポートの例を見てみましょう。情報量が多く、スクロールが必要なレポートです。

【営業活動レポート(F型レイアウト)】 ┌────────────────────────────────────────┐ │ ①営業活動レポート – 2024年12月 ━━━━→ │ ← 1本目の横線(最重要) │ 担当者: 山田太郎 │ ├────────────────────────────────────────┤ │ ②今月の実績 ━━━━→ │ ← 2本目の横線(重要) │ • 売上: 450万円(目標比112%)✓ │ │ • 新規顧客: 8社(目標比160%)✓ │ │ • 商談数: 25件(目標比104%)✓ │ ├────────────────────────────────────────┤ │ ③商品別売上 │ ← 左側の縦線(スキャン) │ • 商品A: 150万円 │ │ • 商品B: 120万円 │ │ • 商品C: 100万円 │ │ • 商品D: 80万円 │ ├────────────────────────────────────────┤ │ ④地域別分析 │ │ • 東京: 200万円 │ │ • 大阪: 150万円 │ │ • 名古屋: 100万円 │ ├────────────────────────────────────────┤ │ ⑤今週のタスク │ │ □ A社 最終決裁会議(12/16) │ │ □ B社 見積もり提出(12/17) │ │ □ F社 新規訪問(12/18) │ └────────────────────────────────────────┘ 【配置のポイント】 ✓ ①最上部: レポート名(全幅で目立たせる) ✓ ②1本目の横線: 主要KPI(最重要情報) ✓ ③④⑤左側: セクションタイトル(視線が通る) ✓ 右側: 詳細データ(流し読み用) 【このレポートの特徴】 ・情報を縦に整理 ・左側にセクション名を配置 ・スクロールしながら読む想定
💡 F型レイアウトが適している場面
場面 理由 具体例
詳細レポート 情報量が多く、スクロールが必要 週次レポート、月次レポート
リスト形式 複数項目を縦に並べて比較 商品一覧、顧客リスト
ブログ・記事 テキスト中心で縦に読む ニュース記事、ブログ投稿
検索結果 縦に並ぶ結果をスキャン Google検索結果、ECサイトの商品一覧

🔄 4. Z型とF型の使い分け

使い分けの判断基準

Z型とF型、どちらを使うべきかは「情報量」と「目的」で判断します。シンプルに考えると、情報が少なければZ型、多ければF型です。

📊 Z型 vs F型の比較
項目 Z型レイアウト F型レイアウト
情報量 少ない(KPI 1〜3個) 多い(KPI 5個以上)
構成 シンプル 複雑
目的 1つの行動に誘導 情報を詳しく提供
滞在時間 短い(数秒〜1分) 長い(数分以上)
スクロール なし / 最小限 あり
対象者 経営層、意思決定者 現場担当者、分析者
代表例 LP、広告、サマリー レポート、記事、検索結果

レイアウト選択のフローチャート

迷ったときは、以下のフローチャートに従って選択しましょう。

【レイアウト選択フローチャート】 ダッシュボードを作成する ↓ 情報量は? ↓ ┌─────┴─────┐ ↓ ↓ 少ない 多い (KPI 3個以下) (KPI 5個以上) ↓ ↓ Z型を使う F型を使う ↓ ↓ │ │ ▼ ▼ ┌─────────┐ ┌─────────┐ │ 適用例 │ │ 適用例 │ ├─────────┤ ├─────────┤ │• 1画面完結│ │• スクロール│ │• サマリー │ │• 詳細レポート│ │• 経営向け │ │• 現場向け │ │• 行動誘導 │ │• 分析用 │ └─────────┘ └─────────┘ 【判断に迷ったら】 → まずZ型から始める → 情報が増えたらF型に移行 → 両方を組み合わせる(ハイブリッド)

ハイブリッドレイアウト

実務では、Z型とF型を組み合わせたハイブリッドレイアウトがよく使われます。上部はZ型でKPIを目立たせ、下部はF型で詳細情報を提供する、という構成です。

【ハイブリッドレイアウト(Z型 + F型)】 ┌────────────────────────────────────────┐ │ ①ダッシュボード名 ②メニュー │ ← Z型エリア ├────────────────────────────────────────┤ │ │ │ ┌────────┐ ┌────────┐ ┌────────┐ │ │ │ KPI1 │ │ KPI2 │ │ KPI3 │ │ ← Z型(重要KPI) │ │ 売上 │ │ 訪問者 │ │ CVR │ │ │ │ 450万円│ │ 15,000 │ │ 2.9% │ │ │ └────────┘ └────────┘ └────────┘ │ ├────────────────────────────────────────┤ │ ③詳細レポート │ ← F型エリア │ • チャネル別訪問者 │ │ – Google: 7,500人(50%) │ │ – SNS: 4,500人(30%) │ │ – Direct: 3,000人(20%) │ │ │ │ • 商品別売上 │ │ – 商品A: 150万円 │ │ – 商品B: 120万円 │ │ │ │ [訪問者推移グラフ] │ │ [コンバージョンファネル] │ └────────────────────────────────────────┘ 【ハイブリッドのメリット】 ✓ 上部: Z型で重要KPIを一目で把握 ✓ 下部: F型で詳細情報をじっくり確認 ✓ 経営層は上部だけ見てOK ✓ 現場担当者は下部まで見て分析
💡 ハイブリッドレイアウトのポイント
  • 上部(Z型):3つ以内のKPIを横に並べる
  • 下部(F型):詳細情報を縦に配置
  • 区切り線:上部と下部を視覚的に分ける
  • 対象者:経営層は上部、現場は全体を見る

🌏 5. 文化による視線の違い

読み方向と視線パターン

視線の動きは、その人が普段使っている言語の読み方向に大きく影響されます。グローバル展開する際は、この点を考慮する必要があります。

🌐 世界の読み方向とレイアウト
読み方向 対象言語 視線の開始点 適切なレイアウト
左→右(LTR) 英語、日本語(横書き)、中国語(簡体字)、韓国語 左上 Z型 / F型
右→左(RTL) アラビア語、ヘブライ語、ペルシャ語、ウルドゥー語 右上 逆Z型 / 逆F型
上→下、右→左 日本語(縦書き)、中国語(繁体字・縦書き) 右上 独自パターン
【RTL(右から左)言語でのレイアウト】 通常のZ型(LTR): 逆Z型(RTL): ① → → → ② ② ← ← ← ① ↘ ↙ ↘ ↙ ③ → → → ④ ④ ← ← ← ③ 【ポイント】 ・レイアウトを左右反転させる ・ロゴは右上に配置 ・CTAボタンは左下に配置 ・CSSの direction: rtl; で自動反転可能
⚠️ グローバル展開の注意点

多言語対応のダッシュボードを作る場合、以下の点に注意しましょう。

  • ミラーリング対応:RTL言語用にレイアウトを左右反転できるようにする
  • フレキシブルデザイン:固定配置を避け、相対位置で指定する
  • テスト:各言語でのユーザビリティテストを実施する
  • アイコン:矢印など方向を示すアイコンも反転が必要

💼 6. 実務での活用例

例1: エグゼクティブダッシュボード(Z型)

経営層向けのダッシュボードは、シンプルで一目で理解できることが最重要です。Z型レイアウトで、KPIを1つに絞ります。

【経営層向けエグゼクティブダッシュボード(Z型)】 ┌────────────────────────────────────────┐ │ ①経営ダッシュボード ②2024年12月 │ │ ABC株式会社 🔄 更新: 10:00 │ ├────────────────────────────────────────┤ │ │ │ ┌─────────────────────┐ │ │ │ 月間売上目標達成率 │ │ │ │ │ │ │ │ 112% ✓ │ │ │ │ ━━━━━━━━━━━━━━ │ │ │ │ 目標: 1億円 │ │ │ │ 実績: 1.12億円 │ │ │ └─────────────────────┘ │ │ ↘ │ │ ↘ │ │ ↘ │ │ │ │ ③[詳細レポートを見る] ④前月比: │ │ [戦略会議資料作成] +12.3% │ └────────────────────────────────────────┘ 【このダッシュボードの特徴】 ✓ KPIは1つだけ(達成率) ✓ 5秒で理解できるシンプルさ ✓ アクションボタンで次の行動を明示 ✓ 経営層が必要な情報だけを表示

例2: 営業担当者向けダッシュボード(F型)

現場担当者向けのダッシュボードは、詳細な情報を提供する必要があります。F型レイアウトで、複数のセクションを縦に配置します。

【現場担当者向け詳細ダッシュボード(F型)】 ┌────────────────────────────────────────┐ │ ①営業活動レポート – 山田太郎 ━━━━→ │ ← 1本目の横線 ├────────────────────────────────────────┤ │ ②今月の実績 ━━━→ │ ← 2本目の横線 │ • 売上: 450万円(目標比112%)✓ │ │ • 新規顧客: 8社(目標比160%)✓ │ │ • 商談数: 25件(目標比104%)✓ │ ├────────────────────────────────────────┤ │ ③進行中の案件(5件) │ ← 左側の縦線 │ • A社(500万円)- 最終提案済み ⭐ │ │ • B社(300万円)- 見積もり中 │ │ • C社(200万円)- ヒアリング中 │ │ • D社(150万円)- 初回訪問済み │ │ • E社(100万円)- アポ取得 │ ├────────────────────────────────────────┤ │ ④今週のタスク │ │ □ A社 最終決裁会議(12/16 月)⚠️ │ │ □ B社 見積もり提出(12/17 火) │ │ □ F社 新規訪問(12/18 水) │ │ ☑ C社 ヒアリング完了(12/15 日) │ └────────────────────────────────────────┘ 【このダッシュボードの特徴】 ✓ 複数のKPIを縦に整理 ✓ 左側にセクション名(視線が通る) ✓ アクションアイテムが明確 ✓ 優先度の高い項目にマーク(⭐、⚠️)

例3: マーケティングダッシュボード(ハイブリッド型)

マーケティングダッシュボードは、サマリーと詳細の両方が必要です。上部にZ型、下部にF型を配置したハイブリッドレイアウトが最適です。

【マーケティングダッシュボード(ハイブリッド)】 ┌────────────────────────────────────────┐ │ ①マーケティング ②フィルター: │ ← Z型エリア │ ダッシュボード 12月 │ ├────────────────────────────────────────┤ │ ③KPI(Z型配置) │ │ ┌────────┐ ┌────────┐ ┌────────┐ │ │ │ 訪問者 │ │ CVR │ │ 売上 │ │ │ │ 15,000 │ │ 2.9% │ │ 450万円│ │ │ │ ↓5% │ │ ↑0.2pt│ │ ↑12% │ │ │ └────────┘ └────────┘ └────────┘ │ ├────────────────────────────────────────┤ │ ④詳細分析(F型配置) │ ← F型エリア │ │ │ チャネル別訪問者: │ │ • Google: 7,500人(50%)━━━━━━━━ │ │ • SNS: 4,500人(30%)━━━━━━ │ │ • Direct: 3,000人(20%)━━━━ │ │ │ │ ┌──────────────────────────────┐ │ │ │ [訪問者推移グラフ] │ │ │ │ 📈 │ │ │ └──────────────────────────────┘ │ │ │ │ ┌──────────────────────────────┐ │ │ │ [コンバージョンファネル] │ │ │ │ 🔽 │ │ │ └──────────────────────────────┘ │ └────────────────────────────────────────┘ 【このダッシュボードの特徴】 ✓ 上部(Z型): 3つのKPIを横に配置 ✓ 下部(F型): 詳細データを縦に配置 ✓ 経営層は上部だけで状況把握 ✓ マーケターは下部で詳細分析

📝 STEP 29 のまとめ

✅ このステップで学んだこと
トピック 重要ポイント
視線の動き 人間の目はZ型またはF型のパターンで動く
Z型レイアウト シンプルな構成、1つの行動に誘導したい場合に最適
F型レイアウト 情報量が多い場合、詳細レポートに最適
使い分け 情報量と目的で選択(少ない→Z型、多い→F型)
ハイブリッド 上部Z型+下部F型で両方のメリットを活用
文化的違い RTL言語ではレイアウトを左右反転
💡 最重要ポイント

視線の動きを理解することで、ユーザーが自然に情報を理解できるダッシュボードを設計できます。

  • Z型はシンプルで行動喚起に優れている
  • F型は詳細情報の提供に優れている
  • 情報量と目的に応じて適切なレイアウトを選ぶ

次のステップでは、情報階層の詳細設計を学びます!

📝 実践演習

演習 1 基礎

よく使うウェブサイト(Amazon、YouTube、Googleなど)を観察し、Z型かF型かを判断してください。

【観察例】
【Amazon トップページ】 → F型レイアウト ・左側: カテゴリメニュー(視線が縦に通る) ・上部: 検索バー ・商品が縦にリスト表示 ・情報量が多く、スクロールが必要 【YouTube】 → F型レイアウト ・左側: サイドバー(視線が通る) ・動画が縦にリスト表示 ・情報量が多い 【Google検索トップ】 → Z型レイアウト ・シンプルな構成 ・検索ボックスが中央 ・1つの行動(検索)に集中 ・スクロール不要

ポイント:情報量が多いサイト(EC、動画)はF型、シンプルなサイト(検索エンジン、LP)はZ型になっていることが多いです。

演習 2 応用

売上ダッシュボードをZ型レイアウトで設計してください。4つのエリア(左上、右上、左下、右下)に何を配置するか決めてください。

【解答例】
【Z型ダッシュボード設計】 ┌────────────────────────────────────┐ │ ①左上: ダッシュボード名 │ │ 「売上サマリー」 │ │ 会社ロゴ │ │ ②右上: │ │ 日付・時刻 │ │ ユーザー名 │ │ ↘ │ │ ↘ │ │ ↘ │ │ │ │ ③左下: アクション ④右下: │ │ [詳細レポート] 前月比 │ │ [CSV出力] +12.5% │ └────────────────────────────────────┘ 中央: 月間売上KPI(大きく表示) 450万円(目標比112%) 【配置理由】 ✓ ①左上: 最初に見る場所 → 何のページかわかる ✓ ②右上: 補助情報 → 確認用 ✓ ③左下: CTA → 次に何をすべきか ✓ ④右下: 補足 → あまり重要でない情報
演習 3 発展

F型レイアウトで営業レポートを設計してください。セクション構成(①〜⑤)を考えてください。

【解答例】
【F型営業レポート設計】 ┌────────────────────────────────────┐ │ ①営業活動レポート – 2024年12月 │ ← 最上部(最重要) │ 担当者: 山田太郎 ━━━━━→ │ ├────────────────────────────────────┤ │ ②今月の実績 ━━━→ │ ← 2本目の横線 │ • 売上: 450万円 │ │ • 新規顧客: 8社 │ │ • 商談数: 25件 │ ├────────────────────────────────────┤ │ ③案件状況 │ ← 左側の縦線 │ • 受注確定: 5件(計500万円) │ │ • 提案中: 3件(計300万円) │ │ • 見積中: 7件(計700万円) │ ├────────────────────────────────────┤ │ ④顧客別売上ランキング │ │ 1. A社: 150万円 │ │ 2. B社: 120万円 │ │ 3. C社: 80万円 │ ├────────────────────────────────────┤ │ ⑤来週のアクション │ │ □ A社 最終提案(12/16) │ │ □ B社 見積提出(12/17) │ └────────────────────────────────────┘ 【ポイント】 ✓ 左側にセクション名(視線が通る) ✓ 情報を縦に配置 ✓ 重要度順に上から配置 ✓ アクションアイテムは最後に

❓ よくある質問

Q1: Z型とF型、どちらを使えばいいか迷います。
情報量で判断しましょう。シンプルに考えると、KPIが3個以下ならZ型、5個以上ならF型です。スクロールが不要なら Z型、必要ならF型という基準も使えます。迷ったら、まずZ型から始めて、情報が増えたらF型に移行するのがおすすめです。
Q2: モバイル画面でもZ型・F型は有効ですか?
モバイルではF型が基本です。スマートフォンは縦長の画面なので、自然とF型(縦スクロール)になります。Z型の横移動は画面が狭すぎて難しいため、重要情報は上部に大きく配置し、その下に詳細情報を縦に並べるF型レイアウトが適しています。
Q3: 右書き言語(アラビア語など)ではどうすればいいですか?
レイアウトを左右反転します。Z型なら逆Z型(右上→左上→右下→左下)、F型なら逆F型(右側を縦に下がる)になります。CSSのdirection: rtl;を使うと自動的に反転できます。グローバル展開する場合は、この対応が必須です。
Q4: Z型とF型を組み合わせてもいいですか?
はい、ハイブリッドレイアウトは非常に有効です。上部にZ型で重要KPIを配置し、下部にF型で詳細情報を配置する方法が一般的です。経営層は上部だけ見てサマリーを把握し、現場担当者は下部まで見て詳細を確認できます。
Q5: アイトラッキングのテストは自分でもできますか?
簡易的なテストは可能です。同僚や友人にダッシュボードを見せて、「最初にどこを見たか」「次にどこを見たか」を口頭で確認するだけでも参考になります。また、Hotjarなどのヒートマップツールを使えば、実際のユーザーのクリック位置やスクロール深度を分析できます。
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学習メモ

データ可視化マスター - Step 29

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