STEP 6:Matplotlib入門(環境確認)

🐍 STEP 6: Matplotlib入門(環境確認)

いよいよ実践!Pythonでグラフを作り始めよう

📋 このステップで学ぶこと

  • Google Colabの使い方と基本操作
  • Matplotlibとは何か、なぜ使うのか
  • import文の意味と書き方
  • 日本語フォントの設定方法
  • インラインプロット設定の意味
  • 初めてのグラフ作成と保存

🌐 1. Google Colabとは

なぜGoogle Colabを使うのか

プログラミングを始めるとき、最初の壁になるのが「環境構築」です。Pythonをインストールし、必要なライブラリを入れ、設定をする…これだけで何時間もかかることがあります。

Google Colaboratory(通称:Colab)は、Googleが提供する無料のPython実行環境です。ブラウザだけで動くので、何もインストールする必要がありません。つまり、環境構築という壁を完全にスキップできるのです!

💡 身近な例で考えてみよう

Google Colabは「クラウド上のパソコン」のようなものです。

従来のプログラミング:自分のPCにソフトウェアをインストール → 設定 → 動かす(大変!)

Google Colab:ブラウザを開く → コードを書く → 実行(簡単!)

✅ Google Colabのメリット
メリット 説明 なぜ嬉しいか
完全無料 Googleアカウントがあればすぐ使える コストゼロで始められる
インストール不要 ブラウザだけでOK 環境構築の手間がない
環境構築済み Pythonや主要ライブラリが既に入っている すぐにコードを書き始められる
どこでも使える PC、Mac、タブレットから利用可能 場所を選ばず学習できる
共有が簡単 URLを送るだけでコードを共有 チームでの作業に便利
自動保存 作業内容がGoogleドライブに保存される データを失う心配がない

Google Colabへのアクセス方法

Google Colabを使い始めるのはとても簡単です。以下の手順に従ってください。

📝 Google Colabを開く手順

手順1:ブラウザ(Chrome推奨)で以下のURLにアクセスします。

https://colab.research.google.com/

手順2:Googleアカウントでログインします(既にログインしていればスキップ)。

手順3:画面左上の「ファイル」→「ノートブックを新規作成」をクリックします。

手順4:新しいノートブックが開きます。これでPythonコードを書き始める準備完了です!

💡 ノートブックとは

Google Colabの作業ファイルは「ノートブック」と呼ばれます。ノートブックはコードと説明文を一緒に書ける特別なファイル形式です。

作成したノートブックは、Googleドライブの「Colab Notebooks」フォルダに自動保存されます。

ファイル名は画面左上の「Untitled0.ipynb」をクリックして変更できます。例えば「データ可視化練習.ipynb」のような名前を付けましょう。

Google Colabの画面構成

ノートブックの画面には、主に2種類の「セル」があります。セルとは、コードや文章を書くための箱のようなものです。

📦 セルの種類
セルの種類 用途 追加方法
コードセル Pythonコードを書いて実行する 「+コード」ボタンをクリック
テキストセル メモや説明を書く(Markdown形式) 「+テキスト」ボタンをクリック
▶ コードの実行方法

コードセルを実行するには、以下のいずれかの方法を使います。

方法1:セルの左にある「▶」ボタンをクリック

方法2:キーボードで「Shift + Enter」を押す(おすすめ!)

📦 2. Matplotlibとは

Matplotlibの概要

Matplotlib(マットプロットリブ)は、Pythonで最も有名なグラフ作成ライブラリです。2003年に開発が始まり、現在では世界中のデータサイエンティストやエンジニアに使われています。

「ライブラリ」とは、誰かが作ってくれた便利な機能の集まりのことです。Matplotlibを使えば、グラフを描くための複雑なプログラムを自分で書く必要がなく、簡単なコードでプロフェッショナルなグラフが作れます。

💡 ライブラリを料理に例えると

ライブラリは「調味料セット」のようなものです。

ライブラリなし:醤油を作るところから始める(大変!)

ライブラリあり:市販の醤油を使う → すぐに美味しい料理ができる(簡単!)

📊 Matplotlibでできること
グラフの種類 用途 特徴
折れ線グラフ 時系列の変化を見る 売上推移、気温変化など
棒グラフ カテゴリ間の比較 部門別売上、商品別個数など
円グラフ 割合・構成比を見る 市場シェア、費用内訳など
散布図 2変数の関係を見る 身長と体重、広告費と売上など
ヒストグラム データの分布を見る テストの点数分布、年齢分布など

Matplotlibがインストールされているか確認

Google Colabには最初からMatplotlibが入っています。念のため、正しく使えるか確認してみましょう。

以下のコードをコードセルに入力して実行してください。

# Matplotlibのバージョンを確認する import matplotlib print(f”Matplotlibバージョン: {matplotlib.__version__}”)
📝 コードの意味を理解しよう
コード 意味 なぜ必要か
import matplotlib Matplotlibライブラリを読み込む 使う前に「持ってくる」必要がある
matplotlib.__version__ バージョン情報を取得する 正しくインストールされているか確認
print(f”…”) 結果を画面に表示する バージョン番号を見えるようにする

実行すると、以下のような結果が表示されます。

Matplotlibバージョン: 3.7.1
✅ 確認ポイント

エラーが出ずにバージョン番号が表示されれば、Matplotlibは正常に使える状態です!バージョン番号は多少違っていても問題ありません。

📚 3. import文の基本

importとは何か

import(インポート)とは、外部のライブラリを「読み込んで使えるようにする」命令です。Pythonでは、使いたいライブラリを最初にimportしないと、その機能を使うことができません。

💡 importを日常に例えると

importは「道具箱から道具を取り出す」ようなものです。

道具箱にハンマーがあっても、取り出さないと使えません。同様に、Matplotlibがインストールされていても、importしないと使えないのです。

pyplotモジュールとは

Matplotlibの中には、たくさんの機能(モジュール)があります。その中で最も使いやすいのがpyplot(パイプロット)というモジュールです。pyplotを使うと、少ないコードで簡単にグラフを作成できます。

以下のコードをコードセルに入力して実行してください。これがグラフ作成の「おまじない」です。

# Matplotlibのpyplotモジュールを読み込む import matplotlib.pyplot as plt
📝 このコードを詳しく解説
部分 意味 なぜこう書くのか
import 「読み込め」という命令 ライブラリを使うための必須キーワード
matplotlib.pyplot matplotlibの中のpyplotモジュール グラフ作成に必要な機能がここにある
as plt 「plt」という短い名前を付ける 毎回長い名前を書かなくて済む
💡 「as plt」の便利さ

「as plt」を付けると、以降は「plt」という短い名前でpyplotを使えます。

【asを使わない場合】 matplotlib.pyplot.plot(x, y) ← 毎回長い名前を書く必要がある 【asを使う場合】 plt.plot(x, y) ← 短くて楽!

他のライブラリの慣例的な書き方

Pythonのコミュニティでは、よく使うライブラリの省略形が決まっています。これは世界共通の「お約束」なので、覚えておきましょう。

【データ分析でよく使うimport文】 import matplotlib.pyplot as plt # グラフ作成(plt) import numpy as np # 数値計算(np) import pandas as pd # データ分析(pd) import seaborn as sns # 統計的可視化(sns) ※この省略形は世界中のプログラマーが使っている「暗黙のルール」です ※他人のコードを読むときにも役立ちます

インラインプロット設定

Google Colabでグラフを表示するには、もう1つ重要な設定があります。それが「インラインプロット設定」です。

以下のコードをコードセルに入力して実行してください。

# グラフをノートブック内に直接表示する設定 %matplotlib inline
📝 %matplotlib inlineの意味
部分 意味 なぜ必要か
% マジックコマンドの印 ノートブック専用の特殊命令を示す
matplotlib Matplotlibに関する設定 グラフ表示の方法を指定する
inline ノートブック内に埋め込む 別ウィンドウではなくセルの下に表示
⚠️ 書き忘れると…

「%matplotlib inline」を書き忘れると、グラフが表示されないことがあります。ノートブックを開いたら、最初に1回だけ実行しておきましょう。

初期設定テンプレート

毎回のグラフ作成で使う「お約束のコード」をまとめました。新しいノートブックを開いたら、最初にこのコードを実行しましょう。

# =========================================== # 【テンプレート】毎回このコードから始めよう # =========================================== # 必要なライブラリを読み込む import matplotlib.pyplot as plt import numpy as np # グラフをノートブック内に表示する設定 %matplotlib inline # グラフのサイズと解像度を設定 plt.rcParams[‘figure.figsize’] = (10, 6) plt.rcParams[‘figure.dpi’] = 100 print(“セットアップ完了!”)

実行すると、以下のメッセージが表示されます。

セットアップ完了!
📝 追加設定の意味
コード 意味 設定値の意味
plt.rcParams[‘figure.figsize’] グラフのサイズを設定 (10, 6) = 幅10インチ、高さ6インチ
plt.rcParams[‘figure.dpi’] グラフの解像度を設定 100 = 1インチあたり100ドット(十分きれい)

🇯🇵 4. 日本語フォントの設定

日本語が表示されない問題

Matplotlibのデフォルト設定では、日本語を表示しようとすると「□□□」(豆腐)のような文字化けが起こります。これは、Matplotlibが使うフォントに日本語の文字が含まれていないためです。

⚠️ 文字化けの例

日本語フォント設定をせずに日本語を使うと…

【実行したコード】 plt.title(“売上推移”) 【表示結果】 タイトルが「□□□□」と表示される(文字化け)

日本語フォント設定の手順

Google Colabで日本語を表示するには、日本語フォントをインストールして設定する必要があります。以下の手順に従ってください。

手順1:まず、日本語フォント(IPAexゴシック)をインストールします。

# 日本語フォントをインストール(初回のみ) !apt-get -y install fonts-ipaexfont-gothic
📝 コードの意味
部分 意味 なぜ必要か
! システムコマンドを実行する印 Pythonではなく、OSの命令を実行する
apt-get ソフトウェアをインストールする命令 Linux(Ubuntu)のパッケージ管理ツール
-y 「はい」と自動で答える 確認を省略してスムーズにインストール
fonts-ipaexfont-gothic IPAexゴシックフォント 日本語表示に対応したフォント

手順2:Matplotlibのキャッシュ(一時保存データ)をクリアします。

# Matplotlibのキャッシュをクリア !rm -rf ~/.cache/matplotlib
📝 なぜキャッシュをクリアするのか

Matplotlibは、使用するフォントの情報をキャッシュ(一時保存)しています。新しいフォントをインストールしても、古いキャッシュが残っていると新しいフォントが認識されません。キャッシュをクリアすることで、新しくインストールした日本語フォントを使えるようになります。

手順3:フォントの設定をPythonコードで行います。

# 日本語フォントの設定 import matplotlib.pyplot as plt plt.rcParams[‘font.family’] = ‘IPAexGothic’ plt.rcParams[‘axes.unicode_minus’] = False print(“日本語フォント設定完了!”)
📝 設定コードの意味
コード 意味 なぜ必要か
plt.rcParams[‘font.family’] 使用するフォントを指定 日本語対応フォントに変更する
‘IPAexGothic’ IPAexゴシックフォント 日本語が表示できるフォント名
axes.unicode_minus マイナス記号の表示設定 Falseにすると「−」の文字化けを防ぐ

手順4:日本語が正しく表示されるかテストします。

# 日本語表示のテスト plt.figure(figsize=(8, 4)) plt.text(0.5, 0.5, ‘日本語テスト:売上推移グラフ’, fontsize=20, ha=’center’, va=’center’) plt.axis(‘off’) plt.show()
✅ 成功の確認

「日本語テスト:売上推移グラフ」と正しく表示されれば成功です!□□□のような文字化けが起こらなければOKです。

💡 完全な日本語フォント設定テンプレート

以下のコードを1つのセルにまとめて実行すると便利です。ノートブックを開くたびに最初に実行してください。

# =========================================== # 【日本語フォント設定】Google Colab用 # =========================================== # 日本語フォントをインストール !apt-get -y install fonts-ipaexfont-gothic # キャッシュをクリア !rm -rf ~/.cache/matplotlib # フォント設定 import matplotlib.pyplot as plt plt.rcParams[‘font.family’] = ‘IPAexGothic’ plt.rcParams[‘axes.unicode_minus’] = False print(“日本語フォント設定完了!”)

🎨 5. 初めてのグラフ作成

最もシンプルなグラフ

ここまでの準備が整ったので、いよいよ最初のグラフを作成しましょう!まずは最もシンプルな折れ線グラフから始めます。

グラフ作成の基本は、たった3ステップです。

📊 グラフ作成の3ステップ
ステップ 内容 使う命令
1. データを用意する X軸とY軸の値をリストで準備 x = [1, 2, 3]、y = [4, 5, 6]
2. グラフを描く plot()関数でグラフを作成 plt.plot(x, y)
3. 表示する show()関数でグラフを表示 plt.show()

コードを1行ずつ理解する

まず、各行の意味を理解してから、完成コードを実行しましょう。

Step 1:データを用意する

# X軸の値(横軸)をリストで用意 x = [1, 2, 3, 4, 5] # Y軸の値(縦軸)をリストで用意 y = [2, 4, 6, 8, 10]
📝 データの意味

このデータは「xが1のときyは2、xが2のときyは4…」という関係を表しています。リスト([ ]で囲まれた値の集まり)を使って、複数の値をまとめて扱います。

xとyのリストは同じ長さである必要があります。上の例では、どちらも5つの値があります。

Step 2:グラフを描く

# 折れ線グラフを描く plt.plot(x, y)
📝 plt.plot()の意味
部分 意味 なぜこう書くのか
plt pyplotの省略名 import時にas pltと書いたから
.plot() 折れ線グラフを描く関数 plot = プロット = グラフを描く
x, y 使うデータを渡す どのデータでグラフを描くか指定

Step 3:グラフを表示する

# グラフを画面に表示する plt.show()
📝 plt.show()の意味

plt.plot()だけでは、グラフは「準備」されただけで表示されません。plt.show()を呼ぶことで、準備したグラフが画面に「表示」されます。料理に例えると、plt.plot()は「料理を作る」、plt.show()は「お皿に盛り付けて出す」です。

完成コード:初めての折れ線グラフ

上記の3ステップをまとめた完成コードです。コードセルに入力して実行してください。

# ========================================= # 【実践】初めての折れ線グラフ # ========================================= import matplotlib.pyplot as plt # Step 1: データを用意 x = [1, 2, 3, 4, 5] y = [2, 4, 6, 8, 10] # Step 2: グラフを描く plt.plot(x, y) # Step 3: 表示する plt.show()
🎉 おめでとうございます!

実行すると、右肩上がりの折れ線グラフが表示されます。これで、あなたはPythonで最初のグラフを作成できました!たった数行のコードでプロフェッショナルなグラフができることに驚いたかもしれません。

タイトルとラベルを追加する

グラフには、何を表しているかわかるようにタイトル軸ラベルを付けるべきです。(STEP 2で学んだ「直感的理解を促すデザイン」を思い出してください!)

# タイトルを設定する plt.title(“My First Graph”) # X軸(横軸)のラベルを設定する plt.xlabel(“X axis”) # Y軸(縦軸)のラベルを設定する plt.ylabel(“Y axis”)
📝 各関数の意味
関数 意味 なぜ必要か
plt.title() グラフのタイトルを設定 何のグラフかを伝える
plt.xlabel() X軸のラベルを設定 横軸が何を表すかを伝える
plt.ylabel() Y軸のラベルを設定 縦軸が何を表すかを伝える

完成コード:タイトルとラベル付きグラフ

# ========================================= # 【実践】タイトルとラベル付きグラフ # ========================================= import matplotlib.pyplot as plt # データを用意 x = [1, 2, 3, 4, 5] y = [2, 4, 6, 8, 10] # グラフを描く plt.plot(x, y) # タイトルとラベルを追加 plt.title(“My First Graph”) plt.xlabel(“X axis”) plt.ylabel(“Y axis”) # 表示する plt.show()

日本語を使ったグラフ

日本語フォント設定が完了していれば、日本語でタイトルやラベルを書くことができます。以下は実務で使えるサンプルです。

# ========================================= # 【実践】日本語を使った売上グラフ # ========================================= import matplotlib.pyplot as plt # データを用意(月別売上) months = [‘1月’, ‘2月’, ‘3月’, ‘4月’, ‘5月’] sales = [100, 120, 150, 130, 160] # グラフのサイズを設定 plt.figure(figsize=(10, 6)) # 折れ線グラフを描く(オプション付き) plt.plot(months, sales, marker=’o’, linewidth=2, color=’steelblue’) # タイトルとラベルを追加(日本語) plt.title(“月別売上推移”, fontsize=16, fontweight=’bold’) plt.xlabel(“月”, fontsize=12) plt.ylabel(“売上(万円)”, fontsize=12) # グリッド線を追加(見やすくする) plt.grid(True, linestyle=’–‘, alpha=0.3) # 表示する plt.show()
📝 新しく登場したオプションの意味
オプション 意味 設定例
plt.figure(figsize=) グラフのサイズを設定 (10, 6) = 幅10、高さ6インチ
marker=’o’ データ点に丸印を付ける ‘o’=丸、’s’=四角、’^’=三角
linewidth=2 線の太さを設定 数字が大きいほど太い
color=’steelblue’ 線の色を設定 色名または#FF0000形式
fontsize=16 文字の大きさを設定 数字が大きいほど大きい
fontweight=’bold’ 文字を太字にする ‘bold’=太字、’normal’=通常
plt.grid(True) グリッド線を表示 True=表示、False=非表示
linestyle=’–‘ 線のスタイルを設定 ‘–‘=破線、’-‘=実線
alpha=0.3 透明度を設定 0=透明、1=不透明

🎨 6. グラフのカスタマイズ

色の指定方法

Matplotlibでは、色を指定する方法が3つあります。目的に応じて使い分けましょう。

🎨 色の指定方法
方法 書き方 特徴
1. 色名(英語) color=’red’、color=’blue’ わかりやすいが、色数が限られる
2. 短縮形 color=’r’、color=’b’ 1文字で書けて楽
3. HEXコード color=’#FF6B6B’ どんな色でも正確に指定できる
【色の短縮形一覧】 ‘r’ = red(赤) ‘g’ = green(緑) ‘b’ = blue(青) ‘c’ = cyan(シアン) ‘m’ = magenta(マゼンタ) ‘y’ = yellow(黄) ‘k’ = black(黒) ‘w’ = white(白)

線のスタイル

線の種類を変えることで、グラフの見た目を変えたり、複数の線を区別しやすくできます。

【線のスタイル一覧】 ‘-‘ = 実線(デフォルト) ─────── ‘–‘ = 破線 ─ ─ ─ ─ ─ ‘-.’ = 一点鎖線 ─・─・─・─ ‘:’ = 点線 ・・・・・・・

マーカーの種類

データ点にマーカー(印)を付けると、値の位置がはっきりわかります。

【マーカーの種類一覧】 ‘o’ = 丸(circle) ‘s’ = 四角(square) ‘^’ = 三角(triangle) ‘*’ = 星(star) ‘D’ = ダイヤ(diamond) ‘x’ = バツ(x mark) ‘+’ = プラス(plus)

カスタマイズの組み合わせ例

色、線のスタイル、マーカーを組み合わせて、オリジナルのグラフを作ってみましょう。

# ========================================= # 【実践】カスタマイズしたグラフ # ========================================= import matplotlib.pyplot as plt # データ x = [1, 2, 3, 4, 5] y = [2, 4, 3, 5, 6] # グラフ作成(オプションを組み合わせ) plt.figure(figsize=(10, 6)) plt.plot(x, y, color=’#FF6B6B’, # サーモンピンク linestyle=’–‘, # 破線 linewidth=2.5, # 太さ2.5 marker=’o’, # 丸マーカー markersize=10, # マーカーサイズ10 markerfacecolor=’white’, # マーカーの中を白に markeredgewidth=2, # マーカーの枠線の太さ markeredgecolor=’#FF6B6B’) # マーカーの枠線の色 # タイトルとラベル plt.title(“カスタマイズしたグラフ”, fontsize=16, fontweight=’bold’) plt.xlabel(“月”, fontsize=12) plt.ylabel(“売上(万円)”, fontsize=12) # グリッド線(薄く表示) plt.grid(True, linestyle=’:’, alpha=0.3) plt.show()

💾 7. グラフの保存

なぜ保存が必要か

作成したグラフは、レポートやプレゼンテーションで使うことが多いです。そのためには、グラフを画像ファイルとして保存する必要があります。

savefig()関数で保存する

グラフを画像として保存するには、plt.savefig()関数を使います。

# グラフを画像ファイルとして保存 plt.savefig(‘my_graph.png’, dpi=300, bbox_inches=’tight’)
📝 savefig()のオプション
オプション 意味 推奨値
‘ファイル名.拡張子’ 保存するファイル名と形式 ‘graph.png’、’chart.pdf’など
dpi=300 解像度(1インチあたりのドット数) 300(印刷品質)、100(Web用)
bbox_inches=’tight’ 余白を最小限にする ‘tight’(常に推奨)
📁 保存形式の選び方
形式 用途 特徴
.png 最も一般的 Webや文書に使いやすい、透過対応
.jpg / .jpeg 写真向き ファイルサイズが小さい
.pdf 印刷・論文向き 拡大しても綺麗(ベクター形式)
.svg Web向き 拡大しても綺麗(ベクター形式)

完成コード:グラフの保存

# ========================================= # 【実践】グラフを作成して保存する # ========================================= import matplotlib.pyplot as plt # データ x = [1, 2, 3, 4, 5] y = [2, 4, 6, 8, 10] # グラフ作成 plt.figure(figsize=(10, 6)) plt.plot(x, y, marker=’o’, linewidth=2) plt.title(“My Graph”) plt.xlabel(“X axis”) plt.ylabel(“Y axis”) plt.grid(True, linestyle=’–‘, alpha=0.3) # 画像として保存(show()の前に書く!) plt.savefig(‘my_first_graph.png’, dpi=300, bbox_inches=’tight’) # 表示 plt.show() print(“my_first_graph.pngとして保存されました!”)
⚠️ 重要なポイント

plt.savefig()はplt.show()の前に書いてください!show()の後に書くと、空白の画像が保存されてしまうことがあります。

📂 保存したファイルの確認方法(Google Colab)

1. 画面左側の「📁」フォルダアイコンをクリック

2. ファイル一覧から「my_first_graph.png」を探す

3. 右クリック →「ダウンロード」でPCに保存できます

📝 STEP 6 のまとめ

✅ このステップで学んだこと
トピック 重要ポイント
Google Colab 無料のPython実行環境。ブラウザだけでOK、インストール不要
Matplotlib Pythonの定番グラフ作成ライブラリ。ほぼすべてのグラフに対応
import文 import matplotlib.pyplot as pltでライブラリを読み込む
インラインプロット %matplotlib inlineでノートブック内にグラフを表示
日本語フォント IPAexゴシックをインストールして設定する
基本的なグラフ plt.plot()で折れ線グラフ、plt.show()で表示
カスタマイズ color、linestyle、markerで見た目を調整
保存 plt.savefig()で画像として保存(show()の前に書く)
💡 最重要ポイント

このステップで、あなたはPythonでグラフを作成する基礎を習得しました!

覚えておくべき基本パターンは:①import → ②データ準備 → ③plt.plot() → ④タイトル・ラベル → ⑤plt.show()

次のステップでは、棒グラフ、散布図、ヒストグラムなど、さまざまな種類のグラフの作り方を学んでいきます。ここまで来たら、あとは実践あるのみです!

📝 実践演習

演習 1 基礎

以下のデータで折れ線グラフを作成してください。

X軸: [1, 2, 3, 4, 5]
Y軸: [10, 25, 30, 45, 50]
タイトル: “Sales Growth”

【解答コード】
import matplotlib.pyplot as plt # データを用意 x = [1, 2, 3, 4, 5] y = [10, 25, 30, 45, 50] # グラフを描く plt.plot(x, y) # タイトルとラベルを追加 plt.title(“Sales Growth”) plt.xlabel(“X axis”) plt.ylabel(“Y axis”) # 表示する plt.show()

ポイント:基本の3ステップ(データ準備→plot→show)に、タイトルとラベルを追加しています。

演習 2 応用

演習1のグラフに以下のカスタマイズを追加してください。

・線の色: 青(blue)
・線のスタイル: 破線(–)
・マーカー: 丸(o)
・グリッド線を表示

【解答コード】
import matplotlib.pyplot as plt # データを用意 x = [1, 2, 3, 4, 5] y = [10, 25, 30, 45, 50] # グラフを描く(カスタマイズ付き) plt.plot(x, y, color=’blue’, # 青色 linestyle=’–‘, # 破線 marker=’o’) # 丸マーカー # タイトルとラベル plt.title(“Sales Growth”) plt.xlabel(“X axis”) plt.ylabel(“Y axis”) # グリッド線を追加 plt.grid(True) plt.show()

ポイント:plt.plot()の中にオプションを追加することで、見た目をカスタマイズできます。

演習 3 発展

四半期別の売上データ(Q1: 100万円、Q2: 120万円、Q3: 150万円、Q4: 130万円)を使って、日本語のタイトルとラベルを持つグラフを作成し、’sales_chart.png’として保存してください。

【解答コード】
# 日本語フォント設定(事前に実行しておくこと) import matplotlib.pyplot as plt # データ quarters = [‘Q1’, ‘Q2’, ‘Q3’, ‘Q4′] sales = [100, 120, 150, 130] # グラフ作成 plt.figure(figsize=(10, 6)) plt.plot(quarters, sales, marker=’o’, linewidth=2, color=’steelblue’) # タイトルとラベル(日本語) plt.title(“四半期別売上推移”, fontsize=16, fontweight=’bold’) plt.xlabel(“四半期”, fontsize=12) plt.ylabel(“売上(万円)”, fontsize=12) # グリッド線 plt.grid(True, linestyle=’–‘, alpha=0.3) # 保存(show()の前に!) plt.savefig(‘sales_chart.png’, dpi=300, bbox_inches=’tight’) # 表示 plt.show() print(“sales_chart.pngとして保存されました!”)

ポイント:savefig()はshow()の前に書くこと、日本語フォント設定を事前に行うことが重要です。

❓ よくある質問

Q1: Google Colab以外でMatplotlibを使うことはできますか?
はい、できます!ローカルのPython環境(Anaconda、VSCode、PyCharmなど)でも使えます。ただし、Pythonとライブラリのインストールが必要です。初心者には、環境構築不要のGoogle Colabから始めることを強くおすすめします。慣れてきたら、ローカル環境に移行しても良いでしょう。
Q2: 日本語フォント設定がうまくいきません。どうすればいいですか?
以下を確認してください:①フォントインストールのコード(!apt-get…)を実行したか、②キャッシュクリア(!rm -rf…)を実行したか、③実行後に新しいセルでフォント設定を行ったか。それでもダメな場合は、「ランタイム」→「ランタイムを再起動」を試してください。最も確実な方法は、ノートブックを閉じて再度開き、最初から設定コードを実行することです。
Q3: グラフが表示されません。どこが間違っていますか?
よくある原因:①%matplotlib inlineを書き忘れている、②plt.show()を書き忘れている、③エラーメッセージが出ているのに見逃している。特に%matplotlib inlineは、ノートブックを開いたら最初に1回実行する必要があります。また、エラーメッセージは赤字で表示されるので、必ず確認しましょう。
Q4: 作成したグラフをPowerPointに貼り付けたいです。どうすればいいですか?
plt.savefig()で保存したPNG画像を使いましょう。高解像度(dpi=300)で保存すれば、PowerPointに貼り付けても綺麗に表示されます。手順は:①savefig()で保存→②Colabのファイル一覧からダウンロード→③PowerPointに「挿入」→「画像」で貼り付け、です。
Q5: Matplotlibは難しいと聞きました。初心者でも大丈夫ですか?
大丈夫です!確かにMatplotlibは機能が多く、すべてをマスターするのは大変です。しかし、このコースでは実務で本当に使う機能だけに絞って学びます。基本的なグラフ(折れ線、棒、散布図など)は、たった数行のコードで作れます。まずは今回学んだ基本を押さえて、必要に応じて応用を学んでいけばOKです。焦らず、一歩ずつ進みましょう!

📝

学習メモ

データ可視化マスター - Step 6

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