📋 このステップで学ぶこと
- ROUND関数(四捨五入)
- ROUNDUP関数(切り上げ)
- ROUNDDOWN関数(切り捨て)
- 桁数の指定方法
- 実務での活用例
🎯 1. なぜROUND関数が必要なのか
計算結果に小数点以下が多く表示されると、見づらくなります。ROUND関数を使えば、適切な桁数に丸めることができます。
📊 ROUND関数を使う前と後
❌ ROUND関数なし(見づらい)
| 商品 |
単価 |
数量 |
金額 |
| りんご |
1000 |
3 |
333.333333… |
| みかん |
2500 |
7 |
357.142857… |
✅ ROUND関数あり(見やすい)
| 商品 |
単価 |
数量 |
金額 |
| りんご |
1000 |
3 |
333 |
| みかん |
2500 |
7 |
357 |
💡 ROUND関数が必要な場面
・消費税計算: 小数点以下を適切に処理
・平均値の表示: 見やすい桁数に丸める
・概算予算: 千円単位、万円単位での表示
・ポイント計算: 小数点以下の端数処理
📝 2. ROUND関数(四捨五入)
ROUND関数は、指定した桁数で四捨五入する関数です。
📋 ROUND関数の構文(※横スクロールできます)
【ROUND関数の構文】
=ROUND(数値, 桁数)
引数の説明:
・数値: 四捨五入したい数値
・桁数: 小数点以下の桁数
– 0: 整数に丸める
– 1: 小数第1位まで
– 2: 小数第2位まで
– -1: 10の位で丸める
– -2: 100の位で丸める
例:
=ROUND(123.456, 0) → 123(整数に丸める)
=ROUND(123.456, 1) → 123.5(小数第1位まで)
=ROUND(123.456, 2) → 123.46(小数第2位まで)
=ROUND(123.456, -1) → 120(10の位で丸める)
📊 桁数の指定方法
1 2 3 . 4 5 6
↑
百の位
-2
↑
十の位
-1
↑
一の位
0
↑
小数第1位
1
↑
小数第2位
2
↑
小数第3位
3
| 数式 |
桁数 |
結果 |
説明 |
| ROUND(123.456, 2) |
2 |
123.46 |
小数第2位まで |
| ROUND(123.456, 1) |
1 |
123.5 |
小数第1位まで |
| ROUND(123.456, 0) |
0 |
123 |
整数に丸める |
| ROUND(123.456, -1) |
-1 |
120 |
10の位で丸める |
| ROUND(123.456, -2) |
-2 |
100 |
100の位で丸める |
📊 ROUND関数の実例(※横スクロールできます)
【ROUND関数の実例】
■ 例1: 消費税計算(小数点以下を四捨五入)
価格: 1980円
消費税率: 10%
=ROUND(1980*0.1, 0)
結果: 198円(197.999…を四捨五入)
■ 例2: 平均点を小数第1位まで表示
=ROUND(AVERAGE(A2:A10), 1)
結果: 85.3点
■ 例3: 概算金額(千円単位で表示)
=ROUND(123456, -3)
結果: 123000(千円単位)
💡 ROUND関数のポイント
✓ 桁数が正の数: 小数点以下の桁数
✓ 桁数が0: 整数に丸める
✓ 桁数が負の数: 整数部分を丸める
✓ 四捨五入: 5以上は切り上げ、5未満は切り捨て
📝 3. ROUNDUP関数(切り上げ)
ROUNDUP関数は、指定した桁数で常に切り上げする関数です。
📋 ROUNDUP関数の構文(※横スクロールできます)
【ROUNDUP関数の構文】
=ROUNDUP(数値, 桁数)
※構文はROUNDと同じですが、常に切り上げます
例:
=ROUNDUP(123.1, 0) → 124(0.1でも切り上げ)
=ROUNDUP(123.01, 1) → 123.1
=ROUNDUP(123, -1) → 130(10の位に切り上げ)
📊 ROUND・ROUNDUP・ROUNDDOWNの比較
| 元の値 |
ROUND (四捨五入) |
ROUNDUP (切り上げ) |
ROUNDDOWN (切り捨て) |
| 123.4 |
123 |
124 |
123 |
| 123.5 |
124 |
124 |
123 |
| 123.6 |
124 |
124 |
123 |
| 123.1 |
123 |
124 |
123 |
ROUND: 0.5未満は切り捨て、0.5以上は切り上げ
ROUNDUP: どんな小数でも必ず切り上げ
ROUNDDOWN: どんな小数でも必ず切り捨て
📊 ROUNDUP関数の実例(※横スクロールできます)
【ROUNDUP関数の実例】
■ 例1: 必要な箱数を計算(切り上げ必須)
商品数: 47個
1箱の容量: 10個
=ROUNDUP(47/10, 0)
結果: 5箱(4.7箱→5箱に切り上げ)
■ 例2: 見積金額を千円単位で切り上げ
=ROUNDUP(12345, -3)
結果: 13000円
■ 例3: 配送料の計算(1円でも超えたら次の料金)
=ROUNDUP(重量/基準重量, 0)
📝 4. ROUNDDOWN関数(切り捨て)
ROUNDDOWN関数は、指定した桁数で常に切り捨てする関数です。
📋 ROUNDDOWN関数の構文(※横スクロールできます)
【ROUNDDOWN関数の構文】
=ROUNDDOWN(数値, 桁数)
※構文はROUNDと同じですが、常に切り捨てます
例:
=ROUNDDOWN(123.9, 0) → 123(0.9でも切り捨て)
=ROUNDDOWN(123.99, 1) → 123.9
=ROUNDDOWN(129, -1) → 120(10の位で切り捨て)
📊 ROUNDDOWN関数の実例(※横スクロールできます)
【ROUNDDOWN関数の実例】
■ 例1: ポイント付与(小数点以下切り捨て)
購入金額: 12345円
ポイント率: 1%
=ROUNDDOWN(12345*0.01, 0)
結果: 123ポイント(123.45→123に切り捨て)
■ 例2: 時給計算(15分未満は切り捨て)
勤務時間: 8.2時間
時給: 1500円
=ROUNDDOWN(8.2*1500, 0)
結果: 12300円
■ 例3: 在庫を箱単位で表示(端数切り捨て)
在庫: 347個
1箱: 10個
=ROUNDDOWN(347/10, 0)
結果: 34箱
🔑 3つの関数の使い分け
ROUND(四捨五入):
✓ 一般的な計算結果の丸め
✓ 平均値、消費税計算など
ROUNDUP(切り上げ):
✓ 必要数の計算(箱数、人数など)
✓ 見積金額(お客様有利に)
ROUNDDOWN(切り捨て):
✓ ポイント付与(会社有利に)
✓ 時給計算(端数処理)
💼 5. 実務での活用例
📊 例1: 消費税込み価格の計算(※横スクロールできます)
【例1: 消費税込み価格の計算】
本体価格: 1980円
消費税率: 10%
■ 四捨五入で計算:
=A2+ROUND(A2*0.1, 0)
結果: 1980 + 198 = 2178円
■ 切り捨てで計算:
=A2+ROUNDDOWN(A2*0.1, 0)
結果: 1980 + 198 = 2178円
※多くの店舗では切り捨てを採用
📊 例2: 成績の平均点(※横スクロールできます)
【例2: 成績の平均点(小数第1位まで)】
データ: 85, 92, 78, 88, 95
■ 通常の平均(小数点が多い):
=AVERAGE(A2:A6)
結果: 87.6666…
■ 小数第1位まで四捨五入:
=ROUND(AVERAGE(A2:A6), 1)
結果: 87.7点
📊 例3: 必要な配送トラック数(※横スクロールできます)
【例3: 必要な配送トラック数】
荷物の総重量: 2350kg
トラック1台の積載量: 500kg
■ 必要台数(切り上げ):
=ROUNDUP(2350/500, 0)
結果: 5台(4.7台→5台)
※少しでも超えたら追加の1台が必要
📊 例4: 概算予算の作成(※横スクロールできます)
【例4: 概算予算の作成】
詳細な見積: 123,456円
■ 千円単位で四捨五入:
=ROUND(123456, -3)
結果: 123,000円
■ 千円単位で切り上げ:
=ROUNDUP(123456, -3)
結果: 124,000円
■ 万円単位で四捨五入:
=ROUND(123456, -4)
結果: 120,000円
📊 売上レポートでの活用例
| 商品 |
売上(実数) |
千円単位 |
| 商品A |
123,456円 |
123千円 |
| 商品B |
87,890円 |
88千円 |
| 商品C |
234,567円 |
235千円 |
使用した数式
=ROUND(B2, -3)/1000 & “千円”
⚠️ 6. よくある間違いと注意点
⚠️ よくある間違い(※横スクロールできます)
【よくある間違い】
❌ 間違い1: 表示形式とROUND関数を混同
表示形式で小数点を隠しても、実際の値は変わらない
例: 123.456を整数表示 → 見た目は123だが、計算では123.456のまま
✅ 正しい:
ROUNDを使って実際の値を丸める
=ROUND(123.456, 0) → 実際に123になる
❌ 間違い2: 桁数の指定を間違える
=ROUND(123.456, 1) → 123.5(小数第1位)
=ROUND(123.456, 0) → 123(整数)
=ROUND(123.456, -1) → 120(10の位)
✅ 正しい:
桁数の意味を理解して指定する
❌ 間違い3: 計算の最後にだけROUNDを使う
中間計算でも丸めが必要な場合がある
✅ 正しい:
必要に応じて途中でもROUNDを使う
⚠️ 表示形式とROUND関数の違い
表示形式: 見た目だけを変える(実際の値は変わらない)
ROUND関数: 実際の値を変える
例: 123.456という値があるとき
・表示形式で整数表示 → 見た目「123」、実際の値「123.456」
・ROUND(123.456, 0) → 見た目「123」、実際の値「123」
後続の計算で差が出るので注意!
📝 練習問題
練習 1
初級
ROUND関数で消費税を計算してください
本体価格: 1,980円
消費税率: 10%
消費税額を四捨五入で求めてください
(小数点以下を丸める)
数式:
=ROUND(1980*0.1, 0)
結果: 198円
解説: 1980 × 0.1 = 198(ちょうど198なので四捨五入の必要なし)
もし1985円なら、1985 × 0.1 = 198.5 → ROUND(198.5, 0) = 199円になります。
練習 2
中級
ROUNDUP関数で必要な箱数を計算してください
商品の個数: 47個
1箱の容量: 10個
必要な箱数を計算してください
(端数があれば1箱追加)
数式:
=ROUNDUP(47/10, 0)
結果: 5箱
解説: 47 ÷ 10 = 4.7箱
4箱では入りきらないので、5箱必要です。ROUNDUPを使うことで、少しでも余りがあれば切り上げて次の箱数を確保できます。
練習 3
上級
3つのROUND関数を使い分けてください
平均点: 87.6666…
以下の3つの形式で表示してください:
1. 小数第1位まで(四捨五入)
2. 整数で切り上げ
3. 整数で切り捨て
1. 小数第1位まで(四捨五入):
=ROUND(87.6666, 1)
結果: 87.7点
2. 整数で切り上げ:
=ROUNDUP(87.6666, 0)
結果: 88点
3. 整数で切り捨て:
=ROUNDDOWN(87.6666, 0)
結果: 87点
解説: 同じ数値でも、丸め方によって結果が変わります。
– ROUND: 0.6666…は0.5以上なので切り上げ → 87.7
– ROUNDUP: 少しでも小数があれば切り上げ → 88
– ROUNDDOWN: 小数部分を全て切り捨て → 87
練習 4
中級
概算予算を作成してください
詳細な見積金額: 456,789円
以下の2つの形式で概算予算を作成してください:
1. 万円単位で四捨五入
2. 千円単位で切り上げ
1. 万円単位で四捨五入:
=ROUND(456789, -4)
結果: 460,000円
2. 千円単位で切り上げ:
=ROUNDUP(456789, -3)
結果: 457,000円
解説:
- 桁数 -4: 万の位で丸める(456,789 → 460,000)
- 桁数 -3: 千の位で丸める(456,789 → 457,000)
- 見積りでは切り上げを使うと予算オーバーを防げます
📝 Step 38 のまとめ
✅ このステップで学んだこと
- ROUND関数: 四捨五入で丸める
- ROUNDUP関数: 常に切り上げる
- ROUNDDOWN関数: 常に切り捨てる
- 桁数の指定: 正の数、0、負の数の意味
- 使い分け: 用途に応じた関数の選択
- 実務活用: 消費税、箱数、ポイント計算
🎯 次のステップの予告
ROUND系関数をマスターしました!次のSTEP 39では、「日付・時刻関数」を学びます。TODAY、NOW、DATE、DATEDIFなど、日付を扱う重要な関数を習得します。
❓ よくある質問
Q1: ROUNDとINT関数の違いは何ですか?
ROUND: 四捨五入して丸める
INT: 小数点以下を常に切り捨てる(負の数の扱いが異なる)
例: ROUND(3.9, 0) = 4、INT(3.9) = 3
通常はROUND関数の方が柔軟で使いやすいです。
Q2: 表示形式で小数点を隠すのとROUNDの違いは?
表示形式: 見た目だけ変わる(実際の値は変わらない)
ROUND: 実際の値が変わる
後続の計算で使う場合は、ROUND関数を使う必要があります。表示形式だけでは計算結果がずれることがあります。
Q3: 負の数にROUND関数を使うとどうなりますか?
正の数と同じように動作します:
=ROUND(-123.456, 1) → -123.5
=ROUND(-123.456, 0) → -123
=ROUNDUP(-123.456, 0) → -123(0に近づく方向)
=ROUNDDOWN(-123.456, 0) → -124(0から遠ざかる方向)
Q4: 桁数を大きく指定するとどうなりますか?
元の数値より大きい桁数を指定しても問題ありません:
=ROUND(123.4, 5) → 123.4(そのまま)
エラーにはならず、元の値がそのまま返されます。
Q5: Googleスプレッドシートでも同じように使えますか?
はい、全く同じ構文でGoogleスプレッドシートでも使えます。ROUND、ROUNDUP、ROUNDDOWNすべて同じように動作します。
Q6: TRUNC関数とROUNDDOWNの違いは?
基本的に同じ動作ですが、TRUNCは桁数を省略できます(省略時は0)。
=TRUNC(123.456) → 123
=ROUNDDOWN(123.456, 0) → 123
どちらを使っても結果は同じですが、ROUNDシリーズで統一する方が分かりやすいです。
Q7: 消費税計算ではどの関数を使うべきですか?
日本の消費税計算では、多くの場合ROUNDDOWN(切り捨て)が使われます。ただし、企業や店舗によってルールが異なるため、会社のルールに従ってください。
一般的な傾向:
・小売店: ROUNDDOWN(切り捨て)
・請求書: ROUND(四捨五入)または ROUNDDOWN
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