Step 54:データストーリーテリング入門

📖 Step 54: データストーリーテリング入門

データから洞察を導き、説得力のあるストーリーを構築しよう!

📋 このステップで学ぶこと

  • データストーリーテリングとは何か
  • 「So What?(だから何?)」の考え方
  • データの裏にある意味を読み解く方法
  • PREP法でのレポート構成
  • 適切なグラフの選び方
  • 説得力のある資料作成
  • 実践的なストーリー構築演習

🎯 1. データストーリーテリングとは

データだけでは人は動かない

データストーリーテリングとは、データを使って説得力のある物語を語る技術です。単に数字を見せるだけでなく、その意味を伝え、行動を促すことが目的です。

🏠 日常生活に例えると…

旅行の写真を見せる場面を想像してください。
  • データだけ:「ここで撮った写真です。次の写真。また次の写真…」
  • ストーリーテリング:「この神社は500年の歴史があって、早朝に行ったら霧がかかっていて幻想的でした。実は前日雨で行けなくて、翌朝5時に起きてリベンジしたんです。だからこの1枚が撮れたときは感動しました!」
同じ写真でも、ストーリーがあると心に残りますよね。データも同じです。

データストーリーテリングの3要素

📊 3つの要素がそろって初めて伝わる(※横スクロールできます)

【データストーリーテリングの3要素】 ┌─────────────────────────────────────────────────────────────┐ │ │ │ 📊 データ 📈 ビジュアル 💡 ナラティブ │ │ (Data) (Visual) (Narrative) │ │ │ │ 正確な数字 わかりやすい 文脈と洞察 │ │ 信頼できる根拠 グラフ・図表 行動への誘導 │ │ │ └─────────────────────────────────────────────────────────────┘ ↓ 3つが組み合わさって ↓ ✨ 説得力のあるストーリー ✨ 【それぞれの役割】 📊 データ(Data) ・事実を示す ・信頼性を担保する ・主張の根拠となる 📈 ビジュアル(Visual) ・一目で理解できる ・傾向や比較が見える ・記憶に残りやすい 💡 ナラティブ(Narrative) ・「だから何?」に答える ・行動を促す ・感情に訴える

数字だけ vs ストーリー

📊 同じデータでもこんなに違う(※横スクロールできます)

【❌ 数字だけの報告】 「売上が20%増加しました」 → で、だから何? → 良いことなの?悪いことなの? → 何をすればいいの? 【✅ ストーリーのある報告】 「新商品の投入により、20〜30代女性の支持を獲得し、 売上が前年比20%増加しました。 特にSNSでの口コミが購入の決め手となっており、 インフルエンサーとのコラボが成功しています。 この勢いを維持するため、 SNS広告予算を50%増額することを提案します。」 → 背景がわかる → 成功の理由がわかる → 次にすべきことがわかる
🔑 なぜデータストーリーテリングが重要?

  • 人は数字だけでは動かない:ストーリーがあって初めて共感し、行動する
  • 記憶に残りやすい:ストーリーは数字より22倍記憶に残る(スタンフォード大学の研究)
  • 意思決定を促進:「だから何をすべきか」が明確になる
  • 説得力が増す:データ + 文脈 = 強力な説得材料

🤔 2. 「So What?」の考え方

「だから何?」を繰り返す

「So What?(だから何?)」を常に自問することで、データの本質的な意味を見出せます。これはデータ分析の最も重要なスキルです。

📋 So What?を繰り返して深掘りする(※横スクロールできます)

【So What? の4段階】 ■ レベル1: 事実の確認 「売上が前年比20%増加した」 ↓ So What?(だから何?) ■ レベル2: 原因の分析 「新商品Aの投入により、30代女性の購入が増加した」 ↓ So What?(だから何?) ■ レベル3: 洞察の導出 「この層は健康志向が強く、SNSの口コミが購入の決め手」 ↓ So What?(だから何?) ■ レベル4: アクションの提案 「SNS広告予算を50%増額し、インフルエンサー施策を強化すべき」 【ポイント】 ・レベル1で止まると「だから何?」と思われる ・レベル4まで掘り下げて初めて価値がある ・「何をすべきか」まで言い切ることが大切

悪い例と良い例

📊 報告書の比較(※横スクロールできます)

【❌ 悪い例:事実の羅列】 「1月の売上は500万円でした。 2月の売上は600万円でした。 3月の売上は550万円でした。」 問題点: ・だから何?が不明 ・読んだ人が自分で解釈しなければならない ・アクションにつながらない 【✅ 良い例:洞察とアクション】 「Q1の売上は1,650万円で、目標の1,500万円を10%上回りました。 特に2月は新規顧客が40%増加し、 SNS経由の購入が好調でした。 3月に減速した原因は、競合の新商品発売と 一部商品の在庫切れです。 この勢いを維持するため、 4月からSNS広告予算を倍増し、 在庫管理の強化を提案します。」 良い点: ・背景・原因・提案が明確 ・読んだ人がすぐに判断できる ・次のアクションがわかる
✅ So What?を深掘りする5つの質問

  1. なぜこうなった? → 原因を探る
  2. これは良いこと?悪いこと? → 評価する
  3. このまま続くとどうなる? → 予測する
  4. 誰に影響する? → 関係者を考える
  5. 次に何をすべき? → アクションを決める

📊 3. データの読み解き方

分析の4ステップ

📋 データ分析の基本フロー(※横スクロールできます)

【データ分析の4ステップ】 ステップ1: 全体を俯瞰する ─────────────────────── ・大きな傾向を掴む(増加?減少?横ばい?) ・異常値を見つける(急増・急減はなぜ?) ・目標と比較する(達成?未達?) ステップ2: 分解して詳細分析 ─────────────────────── ・時系列で見る(月別、週別、日別) ・カテゴリ別で見る(商品別、地域別) ・セグメント別で見る(顧客層別、チャネル別) ステップ3: 比較する ─────────────────────── ・前年同期比(去年と比べてどう?) ・予算比(計画と比べてどう?) ・業界平均比(他社と比べてどう?) ・競合比(ライバルと比べてどう?) ステップ4: 仮説を立てる ─────────────────────── ・なぜそうなったか?(原因仮説) ・このまま続くとどうなるか?(予測) ・何をすべきか?(アクション)

ケーススタディ1:売上データ分析

📊 実際のデータで考えてみよう(※横スクロールできます)

【ケーススタディ1:売上データ分析】 ■ データ 月 売上 前年同月 前年比 1月 5,000,000 4,500,000 +11% 2月 5,500,000 4,800,000 +15% 3月 4,800,000 5,200,000 -8% ■ 表面的な読み方(レベル1) 「1月と2月は前年を上回り、3月は下回った」 → これだけでは「だから何?」 ■ 深い読み方(So What?を重ねる) 【傾向の発見】 → 1-2月は好調だが、3月に失速 → Q1合計では15,300万円(前年14,500万円)で+6% 【原因の仮説】 → 3月に競合が新商品発売? → 在庫切れが発生した? → 季節要因(決算期でまとめ買い減少)? 【詳細分析】 → 商品別:商品Aは好調、商品Bが3月に急落 → 顧客別:新規は増加、既存顧客の購入頻度が低下 → チャネル別:EC好調、店舗が苦戦 【洞察】 「新規顧客は増えているが、 既存顧客のリピート率が低下している」 【アクション】 「リピーター向けキャンペーンを4月に実施」

ケーススタディ2:顧客データ分析

📊 顧客セグメント分析(※横スクロールできます)

【ケーススタディ2:顧客セグメント分析】 ■ データ(RFM分析結果) セグメント 顧客数 構成比 売上構成比 VIP 15 5% 35% 優良顧客 45 15% 30% 一般顧客 120 40% 25% 新規顧客 80 27% 8% 休眠顧客 40 13% 2% ─────────────────────────────── 合計 300 100% 100% ■ 表面的な読み方(レベル1) 「一般顧客が最も多く40%を占める」 → これだけでは「だから何?」 ■ 深い読み方(So What?を重ねる) 【構造の理解】 → 上位20%(VIP+優良)で売上の65%を占める → パレートの法則(80:20の法則)が当てはまる → 重要顧客に注力すべき 【課題の発見】 → 休眠顧客13%は多い?少ない? → 業界平均15%なので、やや良好 → 新規顧客27%のうち何%が優良に昇格する? → 過去データでは10%→ 低い! 【洞察】 「新規顧客の獲得はできているが、 定着率が低く、優良顧客への昇格が停滞」 【アクション】 1. 新規顧客向けフォローメール強化 2. 2回目購入キャンペーン実施 3. 一般顧客の購入頻度向上施策
💡 分析のコツ

  • 数字の裏を読む:なぜその数字になったのか?を考える
  • 比較対象を持つ:前年、予算、業界平均と比べる
  • 分解して見る:全体が良くても、一部に問題があるかも
  • 仮説を持つ:「こうではないか?」と推測して検証する

📝 4. PREP法でのレポート構成

PREP法とは

PREP法は、わかりやすく説得力のある文章を書くフレームワークです。ビジネス文書やプレゼンテーションで広く使われています。

📋 PREP法の構造(※横スクロールできます)

【PREP法とは】 P: Point(結論) → 最初に結論を述べる → 「〜すべきです」「〜を提案します」 R: Reason(理由) → なぜそう言えるのか → 「なぜなら〜だからです」 E: Example(具体例) → データや事例で裏付ける → 「具体的には〜」「例えば〜」 P: Point(結論の再確認) → 最後にもう一度結論を強調 → 「したがって〜」「以上より〜」 【構造のイメージ】 ┌─────────────────────────────────────┐ │ P: 結論を最初に! │ ← 忙しい人はここだけ読む ├─────────────────────────────────────┤ │ R: なぜそう言えるのか │ ← 理由を説明 ├─────────────────────────────────────┤ │ E: データ・事例で裏付け │ ← 証拠を示す ├─────────────────────────────────────┤ │ P: 結論を再確認 │ ← 念押し └─────────────────────────────────────┘

PREP法の実例

📊 SNS広告予算増額の提案(※横スクロールできます)

【PREP法の実例:SNS広告予算増額の提案】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【P: 結論】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ SNS広告予算を現在の月100万円から150万円に増額すべきです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【R: 理由】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ なぜなら、過去3ヶ月のデータから、 SNS広告のROI(投資対効果)が 他のチャネルを大きく上回っていることが明らかになったからです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【E: 具体例】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 具体的には: ■ チャネル別ROI比較 ・SNS広告: 350%(投資額の3.5倍の売上) ・リスティング:180% ・ディスプレイ:120% ■ SNS経由の新規顧客の特徴 ・リピート率が45%と高い(平均30%) ・平均購入単価が1.2倍高い ■ 競合動向 ・競合A社はすでにSNS広告に月200万円投資 ・シェア獲得競争で遅れを取るリスクあり ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【P: 結論の再確認】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ したがって、高いROIと新規顧客の質の良さを考慮すると、 SNS広告予算を50万円増額し、月150万円にすることを強く推奨します。
✅ PREP法のメリット

  • 結論が最初:忙しい人でもすぐ理解できる
  • 論理的:理由と根拠があり説得力がある
  • ビジネス文書に最適:報告書、メール、プレゼンに使える
  • 書きやすい:構造が決まっているので迷わない

📈 5. 適切なグラフの選び方

目的別グラフの使い分け

目的 グラフの種類 使用例
時系列の変化 折れ線グラフ 月別売上推移、株価変動
項目間の比較 棒グラフ 商品別売上、部門別実績
構成比 円グラフ 売上構成比、顧客分布
2変数の関係 散布図 広告費と売上の関係
複数指標の同時表示 複合グラフ 売上と利益率、予算と実績

グラフ作成の5原則

📋 見やすいグラフを作るルール(※横スクロールできます)

【グラフ作成の5原則】 原則1: シンプルに保つ ───────────────────── ❌ 3Dグラフ、過度な装飾、影、グラデーション ✅ フラットでクリーンなデザイン 原則2: 色は3〜4色まで ───────────────────── ❌ カラフルすぎる(虹色のグラフ) ✅ 強調したい部分だけ色を変える 例:全体はグレー、注目点だけ赤 原則3: タイトルは具体的に ───────────────────── ❌ 「売上グラフ」「データ」 ✅ 「2025年Q1売上推移(前年比+20%達成)」 → いつの、何の、どうなったか 原則4: 軸ラベルを必ず付ける ───────────────────── ❌ 数字だけ(単位不明) ✅ 「売上(百万円)」「月」 → 単位を明記 原則5: データラベルは必要最小限 ───────────────────── ❌ すべてのポイントにラベル(見づらい) ✅ 重要なポイント(最大・最小・目標)のみ

誤解を招くグラフを避ける

📊 やってはいけない例(※横スクロールできます)

【誤解を招くグラフの例】 ■ 悪い例1: Y軸の開始値を0にしない ───────────────────────────────────── 売上グラフでY軸が450万円から開始 → わずかな変化が大きく見える(誇張) → 正解:Y軸は0から開始 例: 誤:Y軸 450〜500万円 → 20%の変化が2倍に見える 正:Y軸 0〜500万円 → 正確な比率で表示 ■ 悪い例2: 円グラフの項目が多すぎる ───────────────────────────────────── 10個以上の項目を円グラフに → 読みにくい、比較できない → 正解:上位5つ + その他 ■ 悪い例3: 3Dグラフ ───────────────────────────────────── 立体的な円グラフ、棒グラフ → 手前が大きく見える(遠近法の歪み) → 値が正確に読み取れない → 正解:フラットな2Dグラフ ■ 悪い例4: 異なるスケールの混在 ───────────────────────────────────── 左軸:0〜100%、右軸:0〜1億円 → 誤った相関関係を示唆する危険 → 正解:スケールを揃えるか、別グラフに
⚠️ グラフで嘘をつかない

意図せず誤解を与えるグラフを作ってしまうことがあります。
  • Y軸は原則0から開始(変化を強調したいときは注記を入れる)
  • 比較するときは同じスケールで
  • 3Dグラフは使わない
  • 円グラフは合計100%になるデータだけに

📊 6. 実践:ストーリー構築演習

演習データ

📋 ECサイトの新規顧客獲得データ(※横スクロールできます)

【演習データ】 ■ 状況 あなたはECサイト運営会社のデータアナリストです。 経営会議で「新規顧客獲得施策」について報告します。 ■ データ1:新規顧客獲得数と広告費 月 新規顧客数 広告費 CPA(獲得単価) 1月 200人 100万円 5,000円 2月 250人 120万円 4,800円 3月 300人 150万円 5,000円 ■ データ2:獲得チャネル別(3月) チャネル 獲得数 構成比 Google広告 120人 40% SNS広告 150人 50% 自然検索 30人 10% ■ データ3:新規顧客のリピート率 期間 リピート率 1ヶ月以内 30% 3ヶ月以内 45% ■ データ4:顧客生涯価値(LTV) 平均LTV:80,000円

ストーリー構築の手順

📋 4ステップでストーリーを作る(※横スクロールできます)

【ストーリー構築の手順】 ステップ1: データを分析する ─────────────────────────── ・新規顧客数は増加傾向(200→300人、+50%)✅ ・広告費も増加(100→150万円、+50%) ・CPAは5,000円で安定 ✅ ・SNS広告が最も効果的(50%を占める)✅ ・リピート率は45%(業界平均並み) ・LTVは80,000円 ステップ2: So What? を考える ─────────────────────────── Q: SNS広告の効果が高い → だから何? A: SNS広告に注力すべき Q: 広告費対効果は? A: CPA 5,000円、LTV 80,000円 → ROI = 80,000 ÷ 5,000 = 16倍!十分健全 Q: リピート率45%は良い?悪い? A: 業界トップは60%以上 → 改善の余地あり ステップ3: 洞察を導く ─────────────────────────── 「SNS広告は高効果だが、 リピーター育成にも投資が必要」 ステップ4: アクションを決める ─────────────────────────── 1. SNS広告予算を150万円→200万円に増額 2. 新規顧客向けフォロープログラム導入 3. 目標:月間新規400人、リピート率55%

完成ストーリー(PREP法)

📋 経営会議での報告例(※横スクロールできます)

【完成ストーリー(PREP法)】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【P: 結論】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ SNS広告予算を現在の150万円から200万円に増額し、 同時に新規顧客フォロープログラムを導入すべきです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【R: 理由】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 過去3ヶ月のデータから、SNS広告が最も効率的な 新規顧客獲得チャネルであることが判明しました。 また、リピート率向上により、LTVをさらに高める余地があります。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【E: 具体例】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 新規顧客数の推移 1月:200人 → 3月:300人(50%増) ■ チャネル別効果(3月) SNS広告: 150人(50%)← 最大の貢献 Google広告:120人(40%) 自然検索: 30人(10%) ■ 投資対効果 CPA:5,000円 LTV:80,000円 ROI:1,600%(16倍)← 極めて健全 ■ 改善機会 現在のリピート率:45% 業界トップ企業:60%以上 → 15ポイントの改善余地 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【P: 結論の再確認】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ したがって、高ROIのSNS広告への投資拡大と、 リピート率向上施策を同時に実施することで、 月間新規顧客400人、LTV 10万円を目指します。

プレゼン資料のストーリーボード

📋 スライド構成例(※横スクロールできます)

【プレゼン資料のストーリーボード例】 ┌─────────────┬─────────────┬─────────────┐ │ スライド1 │ スライド2 │ スライド3 │ │ 表紙 │ 結論 │ 現状分析 │ │ │ │ │ │ 新規顧客 │ SNS広告増額 │ 新規顧客数 │ │ 獲得施策 │ + │ 推移 │ │ 効果検証と │ フォロー │ (折れ線 │ │ 今後の提案 │ 施策導入 │ グラフ) │ └─────────────┴─────────────┴─────────────┘ ┌─────────────┬─────────────┬─────────────┐ │ スライド4 │ スライド5 │ スライド6 │ │ チャネル分析│ ROI分析 │ アクション │ │ │ │ │ │ 獲得チャネル│ CPA vs LTV │ 具体的施策 │ │ 別構成比 │ 投資対効果 │ と │ │ (円グラフ)│ の説明 │ 期待効果 │ └─────────────┴─────────────┴─────────────┘ 【ポイント】 ・スライド2で結論(忙しい人はここだけ見る) ・スライド3〜5がEvidence(根拠) ・スライド6で具体的アクション ・1スライド1メッセージを心がける

📝 練習問題

練習 1
中級

以下のデータからストーリーを作成してください

データ: 商品A:売上500万円(前年比+30%)、粗利率25% 商品B:売上800万円(前年比-10%)、粗利率40% 商品C:売上300万円(前年比+5%)、粗利率15% 課題: 1. データから何が読み取れるか? 2. So What? を3段階で考える 3. PREP法で報告書を作成(200字程度) 4. 適切なグラフを選ぶ

解答例:

【1. データから読み取れること】 ・商品Aは成長中(+30%)だが粗利率が低い(25%) ・商品Bは売上減少(-10%)だが粗利率が最も高い(40%) ・商品Cは低成長(+5%)・低粗利(15%) 【2. So What?の深掘り】 レベル1:商品Bの売上減少が課題 レベル2:しかし粗利率40%と高収益商品 レベル3:商品Bのテコ入れが利益最大化の鍵 【3. PREP法の報告書】 【P】商品Bの販売強化施策を優先すべきです。 【R】売上は減少傾向ですが、粗利率40%と最も収益性が高く、 売上回復により利益への貢献が最大だからです。 【E】具体的には、商品Bの粗利額は320万円で全体の52%を占めます。 一方、商品Aは売上500万円ですが粗利は125万円(20%)に留まります。 【P】したがって、商品Bへの広告投資とキャンペーン実施を推奨します。 【4. 適切なグラフ】 ・売上比較:棒グラフ ・粗利率比較:棒グラフ(別グラフまたは第2軸) ・粗利額の構成:円グラフ
練習 2
上級

実際の業務データでストーリーを作成しよう

課題: これまでのステップで作成した以下のいずれかのデータを使用: ・売上管理システムの実績(Step 50) ・在庫管理システムのデータ(Step 51) ・顧客管理データベースの分析結果(Step 52) ・予算実績データ(Step 53) 作成物: 1. Excel/Googleスプレッドシートで分析シート作成 2. 適切なグラフを3つ以上作成 3. PREP法で報告書を作成(500字程度) 4. スライド形式でまとめる(任意)

取り組み方:

【ステップ1:データの選定】 ・最も興味のあるプロジェクトを選ぶ ・データが十分あるか確認 ・分析できる切り口があるか確認 【ステップ2:分析】 ・傾向を見つける(増加?減少?) ・異常値を探す(なぜ急増/急減?) ・So What?を繰り返す ・洞察を3つ以上書き出す 【ステップ3:グラフ作成】 ・時系列グラフ1つ(折れ線) ・比較グラフ1つ(棒グラフ) ・構成比グラフ1つ(円グラフ) ・見やすく整形(色、ラベル) 【ステップ4:ストーリー構築】 ・PREP法でアウトライン作成 ・データで裏付け ・具体的なアクション提案 【ステップ5:見直し】 ・論理の飛躍がないか ・データは正確か ・アクションは実現可能か ・第三者が理解できるか

📝 Step 54 のまとめ

✅ このステップで学んだこと
  • データストーリーテリング:データ + ビジュアル + ナラティブの3要素
  • So What?:「だから何?」を繰り返してデータの本質を見出す
  • PREP法:結論→理由→具体例→結論の構成
  • グラフの選び方:目的に応じた使い分け
  • 分析の4ステップ:俯瞰→分解→比較→仮説
  • 実践演習:実際のデータでストーリー構築
🎯 データストーリーテリングのチェックリスト

  • □ 結論を最初に述べているか?
  • □ 「だから何?」に答えているか?
  • □ データで裏付けているか?
  • □ グラフは適切に選んでいるか?
  • □ 具体的なアクションを提案しているか?
  • □ 聞き手/読み手に合わせた内容か?
🎯 次のステップの予告

データストーリーテリングの基礎を学びました!次のStep 55では、「データ可視化の応用テクニック」に挑戦します。スパークライン、KPIカード、ミニダッシュボードなど、プロフェッショナルな可視化技術を習得します!

❓ よくある質問

Q1: データが少ない場合はどうすればいい?
少ないデータでも工夫できます:

1. 比較する:前年同期、前月、業界平均、目標値と比較
2. 分解する:カテゴリ別、地域別、顧客別に細かく見る
3. 定性情報を加える:顧客の声、現場の意見、市場動向
4. 仮説を立てる:データで検証できなくても仮説は提示可能

少ないデータでも「So What?」を深掘りすれば洞察は得られます。
Q2: 経営層向けと現場向けで内容を変えるべき?
対象者によって調整が必要です:

経営層向け:
・結論を最初に(PREP法)
・全体像と戦略的インパクト
・金額ベースの説明
・シンプルなグラフ(1枚1メッセージ)

現場向け:
・具体的な数値(詳細なブレイクダウン)
・実行可能な具体策
・担当者レベルのアクション

共通:「だから何をすべきか」は必ず明確に。
Q3: ストーリーテリングのスキルを磨くには?
日々の練習が重要です:

1. 他社の事例を研究:決算説明資料、TED Talks、良い報告書を集める
2. 毎日書く:日報でPREP法を使う、データを見たらSo What?と問う
3. フィードバックをもらう:上司や同僚に「わかりやすかったか」を聞く
4. 本を読む:「ストーリーテリング」「論理思考」関連書籍
Q4: グラフをたくさん作ったのに「結局何が言いたいの?」と言われます
グラフが多すぎると、かえってメッセージが伝わりません。

対策:
・グラフは3〜5個に絞る
・1グラフ1メッセージ
・最も伝えたいポイントを強調(色、矢印、吹き出し)
・グラフの下に「このグラフから言えること」を一文で書く

「何を伝えたいか」を先に決めてから、それを裏付けるグラフを選びましょう。
Q5: 数字に自信がない場合はどうすれば?
データに自信がないときは正直に伝えることが大切です:

対策:
・「〜と推測されます」「〜の可能性があります」と表現
・データの出所(ソース)を明記
・サンプル数や期間を明示
・限界や前提条件を先に伝える

不確実性を隠すより、正直に伝える方が信頼されます。
Q6: Excelでデータストーリーテリングに使える機能は?
Excelには便利な機能がたくさんあります:

分析:
・ピボットテーブル(集計・分解)
・条件付き書式(異常値の可視化)
・スライサー(インタラクティブなフィルター)

可視化:
・各種グラフ(折れ線、棒、円、散布図)
・スパークライン(セル内ミニグラフ)
・複合グラフ(棒+線)

レポート:
・テーブル機能(自動スタイル)
・ヘッダー・フッター(印刷用)
Q7: AIを使ってストーリーテリングを効率化できる?
AIは補助ツールとして活用できます:

活用例:
・データの傾向要約
・文章の校正・推敲
・グラフの改善提案
・競合情報のリサーチ

注意点:
・最終判断は人間が行う
・機密データは入力しない
・AIの出力は必ず検証する

「So What?」を考えるのは人間の仕事です。AIに丸投げせず、洞察を導く力を磨きましょう。

📝

学習メモ

Excel・Googleスプレッドシート完全マスター - Step 54

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