STEP 2:AI、機械学習、ディープラーニングの関係

🤖 STEP 2: AI、機械学習、ディープラーニングの関係

AI、機械学習、ディープラーニングの違いと関係性を理解します

📋 このステップで学ぶこと

  • AI(人工知能)とは何か
  • AI、機械学習、ディープラーニングの包含関係
  • 機械学習の特徴と代表的なアルゴリズム
  • ディープラーニングの仕組みと成功事例
  • 問題に応じた適切な手法の選び方

練習問題: 3問

🎯 1. AI(人工知能)とは何か?

ニュースや記事で「AI」という言葉をよく見かけますが、具体的に何を指すのでしょうか?まずはAIの定義から理解していきましょう。

🧠 AIの基本的な定義

AI(Artificial Intelligence:人工知能)とは?

「人間の知能を人工的に再現しようとする技術全般」を指します。

言い換えると、人間ができる「知的な作業」をコンピュータにもできるようにする技術です。

🤔 人間の「知能」とは?

AIを理解するために、まず「人間の知能」がどんなものか考えてみましょう。

人間ができる知的な作業の例
  • 見る(視覚):写真を見て「これは猫だ」と認識する
  • 聞く(聴覚):音声を聞いて言葉を理解する
  • 話す・書く(言語):自然な文章を作成する、会話する
  • 考える(思考):問題を分析し、解決策を考える
  • 学ぶ(学習):経験から知識を得て、次に活かす
  • 判断する(推論):情報をもとに正しい結論を出す
💡 AIが目指すこと

AIは、これらの「人間の知的な能力」をコンピュータで実現しようとする技術です。

具体例:

  • 画像認識AI:写真から猫と犬を見分ける
  • 音声認識AI:Siri、Alexa、Googleアシスタント
  • 自然言語処理AI:ChatGPT、翻訳システム
  • 推論AI:チェスや囲碁のAI
  • 学習するAI:機械学習(このコースのメインテーマ!)

📜 AIの歴史(簡単に)

AIという概念は実は70年以上前から存在しています。歴史を知ると、なぜ今AIが注目されているのかがわかります。

【AIの歴史 – 3つのブームと冬の時代】 ■ 1950年代:AI誕生 「人工知能(Artificial Intelligence)」という言葉が誕生 研究者たちが「コンピュータは考えることができるか?」を研究開始 ■ 1960-1970年代【第1次AIブーム】 ・チェスや数学の問題を解くAIが登場 ・「すぐに人間を超える!」と期待された ・しかし…複雑な現実世界の問題は解けなかった → ブームは終了(AIの冬の時代へ) ■ 1980-1990年代【第2次AIブーム】 ・エキスパートシステム(専門家の知識をルール化)が登場 ・医療診断、金融分析などで活用 ・しかし…ルールを人間が書くのが大変すぎた → またブームは終了(再びAIの冬の時代へ) ■ 2010年代〜現在【第3次AIブーム】← 今ここ! ・機械学習・ディープラーニングの登場 ・「ルールを書く」のではなく「データから学習」へ ・画像認識、音声認識、ChatGPTなどが実用化 → AIが本当に使える技術になった!

❓ なぜ今、AIが注目されているのか?

第3次AIブームを支える3つの要因

要因1:計算能力の飛躍的向上
GPUなどの高性能なハードウェアが普及し、膨大な計算が可能になりました。20年前のスーパーコンピュータより、今のスマートフォンの方が高性能です。

要因2:データの爆発的増加
インターネット、SNS、スマートフォンの普及により、大量のデータが利用可能になりました。AIは「データ」がないと学習できないため、データの増加はAIにとって追い風です。

要因3:アルゴリズムの進化
ディープラーニングなどの新しい手法が発明され、従来は不可能だった問題が解けるようになりました。

🔄 2. AI、機械学習、ディープラーニングの関係

「AI」「機械学習」「ディープラーニング」は混同されやすい言葉ですが、実は入れ子(マトリョーシカ)のような関係になっています。

📦 包含関係を理解する

【包含関係の図】 ┌─────────────────────────────────────────────────┐ │ AI(人工知能) │ │ 人間の知能を再現する技術「全般」 │ │ │ │ ┌────────────────────────────────────────┐ │ │ │ 機械学習(Machine Learning) │ │ │ │ データから自動で学習する技術 │ │ │ │ │ │ │ │ ┌──────────────────────────────┐ │ │ │ │ │ ディープラーニング │ │ │ │ │ │ (Deep Learning / 深層学習) │ │ │ │ │ │ ニューラルネットワークを使った │ │ │ │ │ │ 機械学習の中でも特に強力な手法 │ │ │ │ │ └──────────────────────────────┘ │ │ │ └────────────────────────────────────────┘ │ └─────────────────────────────────────────────────┘ 【関係性を式で表すと】 AI ⊃ 機械学習 ⊃ ディープラーニング つまり: ・ディープラーニングは「機械学習の一種」 ・機械学習は「AIの一種」

🪆 身近な例えで理解する

例え1:動物で考える

AI(人工知能) = 動物全般(魚、鳥、哺乳類…)
機械学習 = 哺乳類(人間、犬、猫、クジラ…)
ディープラーニング = 犬(チワワ、柴犬、プードル…)

犬は哺乳類の一種であり、哺乳類は動物の一種です。
同じように、ディープラーニングは機械学習の一種であり、機械学習はAIの一種です。

例え2:乗り物で考える

AI(人工知能) = 乗り物全般
機械学習 = 自動車
ディープラーニング = 電気自動車

電気自動車は自動車の一種であり、自動車は乗り物の一種です。

📊 それぞれの特徴を比較

分類 特徴
AI
(人工知能)
最も広い概念
・人間の知能を再現する技術「全般」を指す
・チェスAI、音声認識、画像認識、自動運転など様々な技術を含む
・機械学習を使う方法も、使わない方法もある
機械学習
(ML)
AIを実現する手法の1つ
・「データから自動で学習する」という特徴を持つ
・人間がルールを書く必要がない
・決定木、ランダムフォレスト、SVM、線形回帰など多くのアルゴリズムがある
・このコースのメインテーマ!
ディープ
ラーニング
(DL)
機械学習の中でも特に強力な手法
・ニューラルネットワーク(脳の神経回路を模倣)を使用
・大量のデータと高性能なコンピュータが必要
・画像認識、音声認識、自然言語処理で圧倒的な性能
・ChatGPT、画像生成AIなどはこれを使用
💡 よくある誤解

誤解1:「AI = 機械学習」ではない
機械学習はAIを実現する手法の1つに過ぎません。機械学習を使わないAI(ルールベースのAI)も存在します。

誤解2:「機械学習 = ディープラーニング」ではない
ディープラーニングは機械学習の一種です。決定木やランダムフォレストなど、ディープラーニング以外の機械学習手法もたくさんあります。

誤解3:「ディープラーニングが常に最強」ではない
表形式のデータ(エクセルのようなデータ)では、従来の機械学習の方が良い結果を出すことも多いです。

🤖 3. 機械学習(Machine Learning)をもう少し詳しく

このコースのメインテーマである「機械学習」について、もう少し詳しく見ていきましょう。

🔧 機械学習の位置づけ

機械学習の革新的なポイント

従来のAI(第1次・第2次AIブーム)は、「人間がルールを書く」必要がありました。

例えば、スパムメールを判定するなら、「『無料』という言葉が含まれていたらスパム」のようなルールを人間が考えて書いていました。

しかし、機械学習は「データから自動でルールを学ぶ」ことができます。

大量のスパムメールと正常なメールを見せれば、「どんなメールがスパムか」を自動で学習します。これが第3次AIブームの原動力です。

📚 機械学習の3つのタイプ

機械学習は、学習方法によって3つのタイプに分けられます(次のSTEP 3で詳しく学びます)。

【機械学習の3つのタイプ】 ■ 1. 教師あり学習(Supervised Learning) ・正解ラベル付きのデータで学習する ・「この写真は猫」「この写真は犬」という正解を教えながら学習 ・例:スパムメール判定、住宅価格予測、画像分類 → このコースで最も多く学ぶタイプ ■ 2. 教師なし学習(Unsupervised Learning) ・正解ラベルなしのデータからパターンを発見する ・「似ているものをグループ分けして」という学習 ・例:顧客のセグメンテーション、異常検知 → このコースでも学びます ■ 3. 強化学習(Reinforcement Learning) ・試行錯誤から最適な行動を学習する ・ゲームをプレイしながら「勝つ方法」を学ぶようなイメージ ・例:AlphaGo、ロボット制御、自動運転 → このコースでは概要のみ紹介

🔢 代表的な機械学習アルゴリズム

このコースで学ぶ主な機械学習アルゴリズム

【教師あり学習 – 回帰(数値予測)】

  • 線形回帰(Linear Regression):直線で関係を表す
  • 多項式回帰(Polynomial Regression):曲線で関係を表す
  • Ridge、Lasso回帰:過学習を防ぐ正則化

【教師あり学習 – 分類】

  • ロジスティック回帰(Logistic Regression):2値分類の基本
  • 決定木(Decision Tree):木構造でルールを学習
  • ランダムフォレスト(Random Forest):決定木を複数組み合わせ
  • サポートベクターマシン(SVM):境界線を引く
  • k近傍法(k-NN):近くのデータを参照

【教師なし学習】

  • k-means:クラスタリング(グループ分け)
  • PCA(主成分分析):次元削減
  • 異常検知:正常から外れたものを発見

✅ 機械学習の特徴

機械学習(ディープラーニング以外)の主な特徴

特徴1:特徴量エンジニアリングが重要
「どのデータの、どの部分を使うか」を人間が設計する必要があります。例えば、住宅価格を予測する際に「面積」「築年数」「駅からの距離」などを選びます。

特徴2:比較的少ないデータで学習可能
数百〜数万件のデータでも動作します。ディープラーニングほど大量のデータは必要ありません。

特徴3:解釈しやすい
「なぜその結果になったか」を説明しやすいです。決定木やロジスティック回帰は、結果の理由を人間が理解できます。

特徴4:計算コストが低い
普通のパソコンでも学習可能です。GPUなどの高性能なハードウェアは必須ではありません。

🧠 4. ディープラーニング(Deep Learning)

ディープラーニングは、2010年代以降のAIブームの主役です。画像認識、音声認識、ChatGPTなど、今話題のAIの多くがディープラーニングを使っています。

🔍 ディープラーニングとは?

ディープラーニング(深層学習)の定義

「ニューラルネットワーク(脳の神経回路を模倣した仕組み)を、何層も重ねて学習する技術」です。

「ディープ(Deep)」は「深い」という意味で、ニューラルネットワークの「層が深い」ことを表しています。

🧠 ニューラルネットワークのイメージ

ニューラルネットワークは、人間の脳の神経細胞(ニューロン)の仕組みを模倣しています。

【ニューラルネットワークの基本構造】 入力層 隠れ層 出力層 (データ) (学習) (結果) ○ ○ ○ →→→ ○ →→→ ○ ○ ○ ○ ○ 【例:犬の画像を認識する場合】 入力層:画像のピクセル値(RGB値)を入力 ↓ 隠れ層1:「エッジ(輪郭線)」を検出 ↓ 隠れ層2:「パーツ(目、鼻、耳)」を検出 ↓ 隠れ層3:「全体の形(顔の形、体の形)」を認識 ↓ 出力層:「犬である確率95%」と出力 ※ 層が深いほど、より複雑なパターンを学習できる ※ だから「ディープ(深い)ラーニング」と呼ばれる

📊 機械学習とディープラーニングの違い

項目 機械学習
(従来の手法)
ディープラーニング
特徴量 人間が設計する
(特徴量エンジニアリング)
自動で抽出する
(エンドツーエンド学習)
必要なデータ量 数百〜数万件で可能 数万〜数百万件必要
計算コスト 低い(CPUで十分) 高い(GPUが必要)
学習時間 短い(数分〜数時間) 長い(数時間〜数日、大規模だと数週間)
精度 良い 非常に良い(特に画像・音声・テキスト)
解釈性 高い(説明しやすい) 低い(ブラックボックス)
得意なデータ 表形式データ
(エクセル、CSV)
画像、音声、テキスト
(非構造化データ)

🤔 どちらを使うべき?

🤖 機械学習(従来の手法)が向いている場合
  • 表形式のデータ:売上データ、顧客情報、センサーデータなど(エクセルやCSVのようなデータ)
  • データ量が少ない:数百〜数万件程度
  • 説明が必要:「なぜその結果になったか」を説明する必要がある
  • リソースが限られている:普通のパソコンで学習したい
🧠 ディープラーニングが向いている場合
  • 画像、音声、テキストなど:非構造化データ
  • 大量のデータがある:数万件以上、できれば数十万〜数百万件
  • 最高の精度が必要:少しでも精度を上げたい
  • 高性能なコンピュータがある:GPUが使える環境

🏆 ディープラーニングの成功事例

ディープラーニングが世界を変えた瞬間

2012年:ImageNet画像認識コンペ
ディープラーニング(AlexNet)が、従来の手法を大きく上回る精度を達成。エラー率を10%以上削減しました。この瞬間から、世界中の研究者がディープラーニングに注目し始めました。

2016年:AlphaGo
GoogleのAIが囲碁の世界チャンピオンに勝利。囲碁は「コンピュータが人間に勝つのはまだ10年以上先」と言われていたため、世界中が驚きました。

2022年:ChatGPT
自然な会話ができるAIが登場。2ヶ月で1億ユーザーを突破し、AIが一般の人にも身近な存在になりました。

現在:画像生成AI、音声合成AI
Stable Diffusion、DALL-E、Midjourneyなどの画像生成AI、音声をそっくりに再現する音声合成AIなど、クリエイティブな分野にもAIが進出しています。

🔍 5. 問題に応じた適切な手法の選び方

ここまでAI、機械学習、ディープラーニングを学んできましたが、重要なことは「すべての問題にAIが必要なわけではない」ということです。

🎯 AIの実現方法の分類

【問題解決のアプローチ】 ■ レベル0:従来のプログラミング(AIではない) ・ルールが完全に明確な問題 ・例:税金計算、在庫管理、データの並び替え ・→ 普通のプログラムで十分 ■ レベル1:ルールベースのAI ・人間がルールを書いてAIを実現 ・例:初期のチェスAI、エキスパートシステム ・→ 機械学習は使わない ■ レベル2:機械学習(従来の手法) ・データから自動で学習 ・例:スパム判定、売上予測、顧客分類 ・→ このコースで学ぶ内容 ■ レベル3:ディープラーニング ・ニューラルネットワークで学習 ・例:画像認識、音声認識、ChatGPT ・→ 別のコースで学ぶ内容

❓ どれを選ぶべき?

問題に応じた手法の選び方

ルールが明確な問題
→ 従来のプログラミング(AIは不要)
例:残高計算、ソート、データ集計

ルールが複雑だが、表形式のデータがある
→ 機械学習(従来の手法)
例:売上予測、顧客離脱予測、スパム判定

画像・音声・テキストなど、大量のデータがある
→ ディープラーニング
例:画像分類、音声認識、自然言語処理

⚠️ よくある失敗

失敗1:すべての問題にAIを使おうとする
ルールが明確な問題にAIを使うと、かえって複雑になり、精度も落ちることがあります。

失敗2:データが少ないのにディープラーニングを使う
ディープラーニングは大量のデータが必要です。数百件程度のデータでは、従来の機械学習の方が良い結果が出ます。

失敗3:最新技術が常に最良だと思う
「ChatGPTがすごいからディープラーニングを使おう」という発想は危険です。問題に適した手法を選ぶことが大切です。

📝 STEP 2 のまとめ

✅ このステップで学んだこと
  • AI(人工知能)は、人間の知能を再現する技術「全般」を指す最も広い概念
  • 機械学習は、AIを実現する手法の1つで、「データから自動で学習」する
  • ディープラーニングは、機械学習の一種で、ニューラルネットワークを使った特に強力な手法
  • 関係性は「AI ⊃ 機械学習 ⊃ ディープラーニング」(入れ子構造)
  • 表形式データには機械学習、画像・音声・テキストにはディープラーニングが向いている
  • すべての問題にAIが必要なわけではない。問題に応じた適切な手法を選ぶことが大切
💡 このコースの位置づけ

このコースでは、機械学習(特にScikit-learnを使った従来の機械学習)を中心に学びます。

ディープラーニングは別のコースで学びますが、機械学習の基礎がしっかりしていれば、ディープラーニングの理解も早くなります。まずはこのコースで機械学習の基礎を固めましょう。

🔜 次のステップへ

STEP 3では、「機械学習の3つのタイプ(教師あり学習、教師なし学習、強化学習)」について詳しく学びます。

それぞれのタイプがどんな問題に使われるのか、具体例とともに見ていきましょう。

📝 練習問題

問題1 やさしい

AI、機械学習、ディープラーニングの関係

次の説明のうち、正しいものを選んでください。

  • A. AI = 機械学習 = ディープラーニング(すべて同じ意味)
  • B. ディープラーニングは機械学習の一種で、機械学習はAIの一種
  • C. 機械学習はAIとは無関係な、別の技術
  • D. ディープラーニングは、AIや機械学習よりも古い技術
正解:B

なぜBが正解なのか?

AI、機械学習、ディープラーニングの関係は「入れ子(マトリョーシカ)構造」になっています。

AI ⊃ 機械学習 ⊃ ディープラーニング

  • AI(人工知能):最も広い概念。人間の知能を再現する技術全般
  • 機械学習:AIの一種。データから自動で学習する手法
  • ディープラーニング:機械学習の一種。ニューラルネットワークを使った特に強力な手法

他の選択肢が間違いの理由:

A が間違いの理由:
3つは同じ意味ではありません。包含関係(入れ子構造)になっています。「動物」「哺乳類」「犬」が同じ意味ではないのと同じです。

C が間違いの理由:
機械学習はAIの一種です。AIを実現するための重要な手法の1つとして位置づけられています。

D が間違いの理由:
ディープラーニングは最も新しい技術です。AIの概念は1950年代から存在しますが、ディープラーニングが実用化されたのは2010年代以降です。

問題2 ふつう

機械学習とディープラーニングの使い分け

次のうち、ディープラーニングの方が適している問題はどれですか?

  • A. エクセルの売上データから、来月の売上を予測する(データ件数:1,000件)
  • B. 100万枚の犬と猫の写真から、新しい写真が犬か猫かを判定する
  • C. 顧客の年齢、性別、購入履歴から、離脱しそうな顧客を予測する(データ件数:5,000件)
  • D. 商品の価格と販売数の関係を分析する(データ件数:500件)
正解:B

なぜBが正解なのか?

Bは「100万枚の犬と猫の写真を判定する」問題です。これはディープラーニングが最も得意とする条件をすべて満たしています。

  • 画像データ(非構造化データ):ディープラーニングが圧倒的に得意
  • 大量のデータ(100万枚):ディープラーニングに十分なデータ量
  • パターン認識の問題:犬と猫の特徴を自動で抽出できる

他の選択肢が不正解の理由:

A が不正解の理由:
表形式のデータ(エクセル)で、データ件数が1,000件と少ないです。このような問題では、線形回帰やランダムフォレストなどの従来の機械学習手法の方が適しています。ディープラーニングはデータが少ないと過学習のリスクが高くなります。

C が不正解の理由:
表形式のデータで、データ件数が5,000件です。顧客離脱予測は、ロジスティック回帰やランダムフォレストなどの従来の機械学習で十分対応できます。また、「なぜこの顧客が離脱しそうか」を説明する必要がある場合、解釈しやすい従来の手法が有利です。

D が不正解の理由:
データ件数が500件と非常に少なく、表形式のデータです。このような問題は、線形回帰などのシンプルな手法で十分対応できます。ディープラーニングを使う必要はまったくありません。

判断のポイント:

ディープラーニングを選ぶ基準は、①画像・音声・テキストなどの非構造化データである、②大量のデータ(最低でも数万件、できれば数十万件以上)がある、③計算リソース(GPU)がある、の3点です。表形式のデータや、データが少ない場合は、従来の機械学習を選びましょう。

問題3 ふつう

AIの実現方法

次の問題のうち、機械学習を使わない方が良いものはどれですか?

  • A. 大量のメールから、スパムメールを自動で判定したい
  • B. 銀行の預金残高を正確に計算したい
  • C. 過去の株価データから、明日の株価の傾向を予測したい
  • D. 顧客の購買履歴から、おすすめ商品を提案したい
正解:B

なぜBが正解なのか?

「銀行の預金残高を正確に計算する」問題は、機械学習を使うべきではない典型的な例です。

機械学習を使うべきでない理由:

  • ルールが完全に明確:残高 = 前日残高 + 入金 – 出金 という明確なルールがある
  • 100%の精度が必要:99.9%の精度では困ります。1円でも間違えたら大問題
  • 説明可能性が重要:「なぜこの金額なのか」を正確に説明できる必要がある
  • 従来のプログラミングで確実に実装できる:足し算・引き算のプログラムで十分

他の選択肢が機械学習に適している理由:

A(スパムメール判定)が機械学習に適している理由:
スパムメールのパターンは複雑で、常に変化します。「どんな言葉が使われているか」「どんな送信者か」など、様々な要素を総合的に判断する必要があり、ルールで書くのは困難です。機械学習なら、大量のメールデータから自動でパターンを学習できます。

C(株価予測)が機械学習に適している理由:
株価の動きは非常に複雑で、様々な要因が絡み合っています。過去のデータからパターンを見つける必要があり、人間がルールを書くのは不可能です。機械学習(特に時系列分析)が適しています。

D(おすすめ商品提案)が機械学習に適している理由:
「この顧客が好きそうな商品」は人によって異なり、ルールで書くことは困難です。購買履歴から「似た顧客が買った商品」を見つけるなど、パターン認識が必要です。推薦システム(レコメンデーション)は機械学習の代表的な応用例です。

重要なポイント:

「機械学習は万能ではない」ということを覚えておきましょう。ルールが明確で、100%の精度が必要な問題は、従来のプログラミングの方が確実です。機械学習は「ルールが複雑または不明確」で「ある程度の誤差が許容される」問題に使うものです。

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学習メモ

機械学習入門 - Step 2

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